ニコンがRED買収もキヤノンは余裕?
ニコンがREDを買収しキヤノンの対応注目が集まっています。この記事では、ニコンのRED買収がキヤノンにどう影響するのか考えます。
この分野でのキヤノンの最大の競合相手は長年にわたりソニーだった。しかし、今、ニコンがキヤノンとの長年のパートナーであるREDとつながり、突如として戦いの場に参入した。
それにも関わらずキヤノンの様子は楽観的だ。
「これが映像制作業界の活性化につながることを願っている」とキヤノンの代表者は語っている。
「キヤノンは初心者からプロフェッショナルまでのすべての顧客に対応し、放送業界と映画業界から信頼を得ている光学レンズの幅広い製品群と、自社製センサーと先進的な独自の動画エンジンにより画像、信頼性、使いやすさ、堅牢性を兼ね備えた幅広い製品を提供している。またハードウェア、ソフトウェアメーカとの協力を積極的に推進し、ライブ、バーチャル、リモートなど様様な撮影現場のシステムに対応することができる。これにより急速に変化する撮影者のニーズに対応している」
この哲学がニコンにも適用されると信じているかどうかは誰にもわからないが、そのような状況が生じた今、キヤノンはそれを滞りなく進めているようだ。
ところで、キヤノンはRFマウントがまだ優れた選択肢であると信じる多くの理由を指摘している。ニコンが将来にわかってREDのカメラでマウントをサポートし続けるのなら、キヤノンはおそらくそれに同意しているのだろう。
キヤノンはニコンのRED買収で映像制作業界の活性化になるといいと考えているようです。
これまでの流れを理解していないと、なんのこっちゃという記事かもしれません。なので、軽くおさらいします。
REDはREDCode RAWというとても優れた動画のRAWフォーマットを開発し、その特許を出願しています。そして、動画をRAWフォーマットで保存できる他のメーカの製品に対して訴訟を起こし、ことごとく勝訴してきました。そのためRAW動画をカメラに内部記録するにはREDにライセンス料を支払わなければなりません。
一方でキヤノンとは何らかの取引があったらしく、キヤノンのカメラにはRAW動画の保存を許可する変わりに、REDが発売するカメラにはキヤノンのRFマウントを採用できるようなクロスライセンスを結んだのではないかと噂されていました。そのためREDは自社のシネマカメラにRFマウントを採用は、キヤノンのレンズを利用できるようになっています。
しかし、そのREDをニコンが買収し子会社化したことで状況は一変します。それは、ニコンの子会社のREDがRFマウントシネマカメラを発売するという構造になり、簡単に言えばニコンがRFマウントのカメラを発売していることになるからです。
ニコンはREDの既存の製品をサポートしていくと明言しており、今後もRED製のRFマウントシネマカメラの販売も継続していくことは確定しています。
ですが、将来的にどうなるかについては、REDとキヤノンの契約内容次第となるかもしれません。買収された場合にはRFマウントの新製品を発売してはいけないとか、逆に買収されても数年間はRFマウントの新製品を発売しなければならないという契約になっているかもしれません。
また、たとえ買収されたとしても、その買収相手にRFマウント仕様などRFマウントに関係する技術を教えてはいけないなどという契約もあるかもしれません。
そして、RAW動画のカメラへの内部録画をニコンが認めるかどうかも不透明です。ニコンがダメと言えば不可能になってしまうのか、それともREDが他社に買収された場合でも永久にRAW動画の内部記録が可能(ライセンス料を支払って)なのか、それは契約内容次第といったことになると思います。
なのですべては契約内容次第なのですが、キヤノンは今回のニコンのRED買収が、映像制作業界においてプラスになると余裕のある発言をしています。
もしREDがRFマウントではなくZマウントのカメラを発売した場合でも、もちろんREDのカメラでRFマウントやEFマウントのシネマカメラは使われなくなるかもしれません。しかし、むしろそのほうがキヤノンのシネマカメラを購入しよう(レンタルしよう)という人も増えるはずで、案外、キヤノンにとってはプラスになる可能性もあるのかなと想像しています。
さらに「EOS Kiss X10が生産完了 X10iもすでに販売されておらず Kissシリーズ終了目前か」ではKissシリーズが終了目前になっていることについて詳しくお伝えします。
(記事元)PetaPixel
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コメント
コメント一覧 (3件)
まぁ、当たり障りの無いコメントですね。本心がどうであれ「やばいです、悪影響大きいです」なんて言うわけはないので。
実際どうなんでしょうね。少なくとも先に買収して取り込んでしまう意思は無かったように見えますが……。
キヤノンとREDの関係はクロスライセンスでしょう。
実際の所ニコンはプロが使う映像用のレンズ経験がないので
開発には早くても3~4年はかかりそうです。
マウントは困りますね。
実績のないZマウントのレンズはでは使えるカメラがなく顧客が
使ってくれません。
恐らくPLマウントか既存のEF、RFマウントで実績を積んで
ゆくかもしれません。
プロが使う映像用のレンズは恐ろしく高価なので参入したいと考えても
不思議ではありませんが敷居が高いです。
スーパー35の高倍率ズームの高級品は200万~500万ぐらいでテレビ用では
キヤノンとフジノン(国産では)で占められています。
恐らくニコンはテレビ関係には入り込めないでしょう。
シネマカメラの世界ではMFでのピント合わせがまだまだ主流で、ARRI社の規格であるPLマウントのMFレンズが主流、REDもキヤノンもソニーもシネマカメラにはPLマウントアダプターが標準で同梱されている状況ですから、RFマウントからZマウントに変わっても、従来のREDユーザーに与える影響は殆どないでしょうね。
しかし被写体認識技術が急激に発達したことによって、これからはシネマカメラでもAF使用は確実に浸透していくでしょうから、ニコンが買収するタイミングとしては今がベスト。Zマウントのニッコールレンズは最初から動画需要を重視してフォーカスブリージングを抑えた設計になっていますから、これからスタートするシネマレンズのAF化にそのまま即対応できるという強味があります。
当然次のREDの新機種はZマウント化されるでしょうし、優れたRAWフォーマットであるREDCODE RAWをニコンのミラーレスが採用するのも既定路線でしょう。AdobeがニコンN-RAWのサポートを中止したという噂の出元も、ニコンの次の新機種はREDCODE RAWに切替で決定ということなんだろうと思います。