ツァイスが戻ってくるには遅すぎた?
ツァイスがミラーレスカメラ用の新レンズを発表して話題になっています。しかし一方でツァイスが戻ってくるには遅すぎたのではないかと考えている人もいるようです。この記事で詳しくお伝えします。
ツァイスは2019年以来の長い沈黙を破り、ミラーレスカメラ用の新しいレンズ50mm f/1.4 Otusと85mm f/1.4 Otusを発表した。これらの新しいマニュアルフォーカスレンズは、Zマウント、RFマウント、Eマウントで利用可能だ。価格はそれぞれ2500ドルと3000ドルでマニュアルフォーカスレンズとしては安くはない。いつものようにツァイスはディスタゴン/ソナーの光学設計を採用している。
これらのレンズが中国の単焦点レンズの販売攻勢にどのように対抗するかは興味深い。それがツァイスがRFマウントのライセンスを取得するためにあらゆる手段を講じた理由の一つかもしれない。RFマウントは中国の光学メーカ(および大多数の日本メーカ)に対し、まだ壁で守られている。
ツァイスがマニュアルフォーカスレンズが現代においてどのように重要であるかを説明するためにどれだけ努力したかには驚いた。たとえば「低光量という条件下では、マニュアルでフォーカスを調整することで、より多くのコントロールが可能となり、シャープなフォーカスを正確に求めることができる」と言った具合だ。
あるいは「一部の写真家はマニュアルフォーカスによる触覚的な体験やコントロールを単純に好む」とも述べている。初期のミラーレスカメラとレンズは、フライバイワイヤーシステムでフォーカスに対する細かなユーザコントロールに欠けていたが、ツァイスが長い昼寝をしている間にそれは変わってしまった。私のf/1.2のNIKKORレンズのように自動で目を検出し、少し前後にフォーカスを調整させることができ、カメラが適切に設定されていれば、完全にコントロールしているかのような感覚に陥る。また拡大やフォーカスピーキングも指先で操作可能だ。ツァイスが何が異なると考えているかは不明だ。
少なくともニコンのZマウント版に関しては、最近のカメラはマニュアルフォーカスでも被写体を検出することができ、カメラに情報を供給するレンズですべての検査ツールが使用可能だ。新しいOtusレンズたちも同様だ。
ツァイスが再びレンズ市場に戻ってきたことは嬉しいが、実際に変化をもたらすには遅すぎる努力のように感じる。一眼レフ用のOtusレンズが登場したとき、彼らはおしなべてシャープなレンズの好例として輝いていた。55mm f/1.4はすべてのNIKKOR Fマウントレンズを圧倒していた。今日、Zマウントには素晴らしい50mm NIKKORレンズが3本と85mmレンズが2本ある。f/1.2 NIKKORが新しいOtusレンズが上回ることに私は賭けている。
ニコン製レンズとツァイス製レンズの違いはあるか
ツァイスがOtusレンズで復活を果たしましたが、復活するのには遅すぎたと考えている人がいるようです。
記事によれば、かつてOtusとして発売されていたレンズは一眼レフ用のレンズで、その当時のOtusレンズはどのFマウントレンズよりも性能が高かったとしています。しかし、今では異なると考えていることがわかります。
まずは中国のレンズメーカの台頭とその技術力の高さです。しかも中国製レンズは価格が圧倒的に安いとなれば、描写性能と価格のコストパフォーマンスで中国レンズのほうが上回る可能性はあるかもしれません。ひょっとしたら単焦点レンズに限ってはツァイスに迫る描写性能のあるレンズがあってもおかしくない可能性はありそうです。
そして、日本のレンズメーカの技術力の向上にも触れています。いまニコンには性能が非常に高いレンズが何本もあり、ニコンのレンズはツァイスを上回る性能があるのではないかとしています。さらに最近のオートフォーカスレンズはカメラの性能の向上とともにマニュアルフォーカスに近い操作性を獲得しているとして、ツァイスのマニュアルフォーカスレンズの出番は少ないのではないかと考えていることがわかりますね。
しかしレンズにはツァイスというブランドがあって、そのレンズを使用しているという所有欲を満たしてくれる部分もあるだろうと思います。また単純なシャープな描写性能だけでなく、ボケ、描写の味わい、色のグラデーションの表現力など、様々な独特な固有の特徴があるため、それらを考えるとツァイスが作ったレンズというのはまだまだ魅力あるレンズになる可能性もあるのではないかと思いますね。
このあたりは実際のレビューを見て、解像力など数値で判断できるところ以外の部分を見てみないと判断できないのではないかと思いますね。
(source)Z SYSTEM USER
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コメント
コメント一覧 (8件)
イマドキMFのレンズは流行らない
ニッチなマニアが喜ぶだけ
AFでない時点で論外
中華系の安いAF単焦点レンズは売れるのかな?
キヤノンみたいにDLO使えないと安くても意味ない気がするけど
E-マウントではそこそこ売れるのかも知れないけど
元サイトの性質上ニコンに言及してますが、ソニーにせよキヤノンにせよでしょうね。むしろニコンには50/1.4の高級ラインが無いだけまだ若干戦いやすい状況なくらい。
フォーカスリングがよりMFに最適化されているでしょうから、ターゲットはハナからMFしかする気が無い人と、あとはツァイスにどっぷり魅了された人。私じゃブラインドテストでキヤノンとツァイスとライカを完璧には見分けられませんが、それができる人には替えの効かない一品でしょうね。
パナソニックのカメラにライカの皮を被せたら別枠で売れるのと同じく
コシナのレンズがツァイスの皮を被ったら一定数売れて
ツァイスもコシナも嬉しいでしょう。
それ以上とやかく言うのは野暮です。
Otusは価格重量大きさ度外視でレンズの枚数も多い(最近Zレンズも多いですが)し、フォーカシングレンズを軽く作らないといけないという制限もないので、差が縮まっているとしても光学的にはまだ有利なんじゃないですかね。
光学系はミラーレスの短いフランジバックに合わせて設計し直したので、少し細く軽くなっていますね。
コシナみたいに電子接点のあるMFレンズは思ったより簡単に操作ができ、カメラで遊ぶという観点からすれば面白いんですけどね。このOtusレンズたちは高いので何ですが、フォクトレンダー辺りならば純正では高くてなかなか手が出せないF1.2のレンズなどがお手軽…とまではいきませんが、そこそこリーズナブルな価格で楽しめます。
このレンズに至っては元々大勢の人が買うものではなく、それこそ分かっているニッチな人達に向けてのレンズでしょう。それで商売になってレンズの種類が増えるのならば本来喜ばしいことだと思います。単にダメというだけなら誰でもできますからね。
ニコンZf に取り付けたら操作系の点で似合うかも知れません。
写真を撮る楽しみ方も様々なので操作を楽しむにはもってこいです。
このレンズはどのような味付けがされているか早く実写を見たいです。
Otusのひとクラス下、Milvus 85mm f1.4を持っています。D850用に買ったのですが、ほとんど出番がありません。
ただ写りはZ 85mm f1.8よりも上と感じます。
ベンチマークの数値ではZレンズが上回っていることが多いのかもしれませんが、実際の写りには違いがあります。何が違うのでしょうね。
ミラーレスはMFがやりやすいので、こういった趣味性の高い商品も悪くないと思います。
非常に的を射た記事だと思います。
せめてミラーレス向けに再設計するに際して、AF化するか、F1.2よりも明るいレンズにするなどの進化があれば売れると思いますが、
MFのまま、かつf1.4のままなので、余程描写に説得力が無いとSONY、Nikon、Canonの純正レンズに対してセールスポイントが…。
強いて言うならZeissに熱烈なファンであれば或いはとは思いますが、ニッチすぎると思います。