レンズの在庫は今どうなっているか
半導体不足やナイロン不足などの影響で、様々な製品に影響がでているようです。例えば、車などは人気機種の場合、いま契約しても来年以降の納車になったり、長い場合には半年以上待つ必要のある車種があるそうです。
またスマホも在庫不足になっていて、いまスマホを契約しても数ヶ月待ちという機種があるといいます。
これらの製品以外でも、例えば給湯器が壊れたので新しい製品を購入したり、部品を交換しようとしても、これらの製品がないので数ヶ月待ちということもあるそうです。いまこの時期にお風呂に入れないというのは厳しいですよね。
そしてパソコンの部品や冷蔵庫や洗濯機などでも半導体不足による製品の供給に問題が生じていることがあるそうです。このような製品は毎日使うものですし、古いものを利用している人も多いと思います。もし壊れてしまった場合でも、欲しい機種が購入できないという可能性があるので非常に心配になりますね。
それはカメラ界隈にも言えるようで、カメラの新機種の製品供給能力は極めて脆弱である可能性があります。人気機種はかなり早い時期に製品を受け取るまでに時間がかかる可能性があるというアナウンスがされています。そして交換レンズでも同様に人気機種では軒並み製品の在庫がないような状況になっています。
先日、ランキングTOP10にあるレンズについて在庫状況を調べた結果、以下のようにほとんどの製品で在庫不足になっている可能性があることがわかりました。
そして、前回のTOP10に入っていた製品以外で上位にランクインしている製品について調べたのが下記の内容になります。
OMデジタル M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II [ブラック] 35/46
キヤノン RF14-35mm F4 L IS USM 0/18
キヤノン EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM 25/47
キヤノン RF24-70mm F2.8 L IS USM 16/28
タムロン 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD (Model B061) [ソニーE用] 9/21
タムロン 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD (Model A071) 44/49
ニコン AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR 26/38
シグマ 18-50mm F2.8 DC DN [ソニーE用] 19/25
ソニー FE 50mm F1.2 GM SEL50F12GM 22/37
コシナ フォクトレンダー NOKTON 35mm F1.2 X-mount 0/10
これをみるとまったく在庫がない製品もあれば、比較的在庫のある製品もありますが、時間がケインするごとに少しずつ販売しているショップが少なくなっている印象ですね。在庫がないショップは多くの場合、全国の有名チェーンショップで、恐らくですが安心して購入できる信頼性が高いと思うショップから通販では在庫がなくなっている可能性が考えられそうです。
製品のなかでも比較的在庫があるのは発売から長期間が経過しているレンズで、これらの初期需要が満たされている製品なので、あまり現在の需要が高くないことが在庫が残っている理由なのではないかと思います。
特にキヤノンのRFレンズが在庫不足に
海外では、特にキヤノンのレンズ不足が続いていると認識されていて、レンズの在庫が復活すると記事になるほどです。
そこで、キヤノンの売れ筋RFレンズについて、どの程度の在庫状況になっているのかを調べてみました。
RF24-105mm F4 L IS USM 2/19
RF100-400mm F5.6-8 IS USM 5/25
RF16mm F2.8 STM 0/20
RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM 16/34
RF14-35mm F4 L IS USM 0/18
RF24-70mm F2.8 L IS USM 12/28
RF24-240mm F4-6.3 IS USM 5/23
RF70-200mm F2.8 L IS USM 6/28
RF70-200mm F4 L IS USM 27/41
RF50mm F1.8 STM 28/40
これが価格.comに登録されているキヤノンのRFレンズでランキングTOP10に入っているレンズの在庫状況です。これをみると、RF100-500mmやRF70-200mm、RF50mmなどは、比較的販売しているショップが多いようですが、それでも約3分の1のショップに在庫がない状況で、それ以外のレンズに至っては、ほとんど在庫が無いといってもいいような状況です。
在庫が比較的多くあるレンズをみると、RF100-500mmは価格が30万とかなり価格が高いこと、RF70-200mm F4などは発売から時間が経過していて初期需要が満たされていること、RF50mmはプライムレンズではないことが、在庫がまだある理由なのではないのかな?と思っています。
キヤノン製のレンズの在庫がなぜ少ないのか?というのは、恐らくキヤノンのEOS R5とEOS R6の発売によってはじめてキヤノンのミラーレスカメラを手にする人が多かったからだと思いますね。EOS R5とEOS R6はキヤノン渾身のミラーレスカメラとして発売され、大きな話題になり人気機種となりました。そして、性能的にもソニーのαシリーズを凌駕する部分もあったため、既存のキヤノン一眼レフユーザがEOS R5、EOS R6へと一気に買い換えが進んだと思われます。
当初はEOS R5とEOS R6もカメラ本体そのものが供給不足の状況でしたが、2021年になってからは供給が復活したのが、在庫が復活していつでも購入できる状況になりました。
しかし本体を購入すればレンズを購入したいと思う人も増えることになります。その結果、RFレンズの需要が高まり、今年の初めから在庫不足であったのに加えて、レンズの供給が新型コロナウィルスの影響や半導体不足により少なくなってしまい、現在のレンズの需要に応え切れていない状況になっているという流れではないのかな?と想像しています。
ですが、これはニコンにも言える可能性があります。ニコンも人気上位のレンズの一部では、キヤノンではないにしても在庫が少なくなっている交換レンズがあります。ニコンは年内にNikon Z 9の発売を予定しているため、Nikon Z 9の発売にあわせてレンズを購入したいですとか、一眼レフからのミラーレス化によってサブ機もNikon Z 6IIなどに変更したいという人も多くなると思います。そうなるとニコンも今後のレンズ需要もかなり高まる可能性があるので、今後の在庫状況がどうなるのか心配になりますね。
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