タムロンが参加してくると面白いですね。
まだ実際に確認できたわけではないが、最近のインタビューでタムロンはNikon Zマウント用のミラーレスレンズの開発の計画があると、このように述べている。
Q キヤノン RFとNikon Z用のレンズを作る計画はあるか?
A はい。それらの分野にも注目している。リバースエンジニアリングによって、様々なリサーチや開発を行わなければならない。なぜならば、ニコンはニコンのシステムの詳細について開示していないからだ。それはとても我々にとっては大変な仕事だ。(記事を一部意訳しています)
タムロンがNikon Z用のレンズの製造も検討しているようです。記事によれば、フルサイズミラーレス用のレンズについても検討していて、ただいま絶賛研究中というところのようですね。
リバースエンジニアリングとは、製品を実際に動かしてみて、そしてどのような動きをしているのか、レンズとカメラはどのような通信のやりとりで動作しているのかなどを把握して、それを素に製品を製造することです。そんなことしてもいいの?とか、契約で禁止されていたらどうなるの?と思うのですが、基本的にリバースエンジニアリングは禁止されるものではなく適法で、契約で禁止されている場合でも無制限に認められるということではないようです。製品を調査してよりよい製品を作ろうというのは当然のことですし、産業全体の発達につながるので、必ずしも完全に禁止できるというものではないようですね。
ということで、たぶんレンズメーカーの多くはニコンやキヤノンのミラーレスを調査し、どのように動作しているのか調べていると思います。それでもフルサイズミラーレス用のレンズの発売について、レンズメーカーは厳しい選択を迫られる可能性も考えられそうです。どういうことでしょうか?
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レンズメーカーの多くは同じ構成のレンズを、それぞれニコン用、キヤノン用、ソニー用といったようにマウントだけ変えて販売していることが多いです。そのほうが1つの設計したレンズで3社のレンズを作成できるので、安いコストで3社分のレンズを作ることができます。
では、物理的にどの会社のフルサイズミラーレスに合わせて開発をするかということですが、下記のマウントの内径やフランジバックから想像してみます。
・ソニーEマウント 内径46mm フランジバック18mm
・キヤノンRFマウント 内径54mm フランジバック20mm
・ニコンZマウント 内径55mm フランジバック16mm
これをみると、恐らく内径は最も小さい内径のソニーEマウントに合わせた46mm、フランジバックは最も長いキヤノンに合わせた20mmという仮定でレンズを作ることになると思います。問題はソニーのEマウントの口径が小さいことですね。ソニーは問題ないとしていますが、内径が小さいと設計が難しくなる可能性があり、製品価格が向上するかレンズ性能が下がってしまう可能性も考えられます。
そうなると完全に自社向けに設計できるキヤノン純正やニコン純正のレンズに、価格や性能で負けてしまうという可能性も考えられます。
これを回避するにはソニーはソニー用に別設計し、キヤノンとニコン用にはまた別設計のレンズを用意するということになると思いますが、二つの種類のレンズを発売したり開発することは、これもまたコスト増になりますので、レンズメーカーとしてはかなり悩ましいところだと思いますね。
またもう一つの有名レンズメーカのシグマですが、こちらはパナソニック、ライカと競合でフルサイズミラーレス市場に参入したわけですが、果たしてキヤノンとニコンのフルサイズミラーレス用に新設計したレンズを発売するのか、発売してもいい契約になっているのかといったところも気になるところですね。
詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。
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