キヤノンの新レンズはVR撮影用のデュアルレンズ?
https://twitter.com/nokishita_c/status/1444056049414127619軒下デジカメ情報局@nokishita_c
キヤノン新レンズの商品名は「RF5.2mm F2.8 L Dual Fisheye」で確認が取れました。#噂
先日、情報があった5.2mm F2.8 Lというレンズですが、単純に焦点距離から考えて魚眼レンズなのかな?と思っていたら、魚眼レンズにはかわりありませんが、どうやらかなり特殊なレンズになる可能性があるようです。
それが上記のtweetで、軒下デジカメ情報局によればそのレンズはRF5.2mm F2.8 L Dual Fisheyeという名称で、どうやらVR撮影用のレンズとなるようです。
ところでキヤノンは以前にデュアルレンズ用の特許を出願しています。その特許がこちらになります。その中身を少し引用してみます。
本実施形態のレンズ装置(交換レンズ)は、互いに並列に(対称に)配列された二つの光学系(第一光学系および第二光学系)を有し、一つの撮像素子に二つのイメージサークルが並列に結像するように構成されている。二組の光学系は、所定の距離(基線長)だけ離間して水平方向に並べられる。像側から見て、右の光学系(第一光学系)で結像する像を右眼用の動画または静止画として記録し、左の光学系(第二光学系)で結像する像を左眼用の動画または静止画として記録する。動画または静止画(映像)の再生の際には、既知の3DディスプレイやいわゆるVRゴーグルなどを用いて鑑賞することで、鑑賞者の右眼には右眼用の映像が映り、左眼には左眼用の映像が映る。このとき、レンズ装置の基線長によって、右眼と左眼には視差のある映像が投影されるため、鑑賞者は立体感を得ることができる。このように本実施形態のレンズ装置は、第一光学系および第二光学系により視差のある二つの像を結像可能な立体撮影用のレンズ装置である。
VR撮影の仕組み
上記のアイキャッチ画像はVR用に撮影された画像のイメージ画像です(噂されているキヤノンのVR用レンズとは無関係です)。このように一つの動画のなかに、右目用と左目用の両方の画像が記録され、これをもとに3DテレビやVR用のゴーグルを利用することで、まるで実際にそこにいるように立体的な画像を得られるという仕組みです。
仕組みは単純で、人間がどのように立体感を感じているかというと、左右の異なる場所にある目から、わずかに角度差がある画像(動画)をみることで脳が物体の奥行きや膨らみなどを判断し、脳内で立体的に画像を再現して認識しているというようなことをしています。
そのため同様に左右に少しずつ異なる場所から撮影して、それをそれぞれの目で見ることができれば人間が立体的に感じるような動画を作ることができるということになるわけですね。なので、左右に1本ずつのレンズを配置して同時に記録すれば良いということになります。
上記のキヤノンの特許は、そのようなレンズに関するものです。立体的に見えるように撮影するためには適度な間隔で配置されたレンズが必要になりますが、センサーの大きさは十分に小さいので、普通のレンズをただ左右に並べただけでは、互いのレンズが干渉してしまったり、被写体までの距離に応じた適切なレンズ間の距離を保つことができません。
そこでキヤノンの特許のようにペンタプリズムのようなものを利用して、少しレンズの位置を可動できるようにすれば適切なレンズ間の距離を設定でき、より違和感なく自然な3D動画を撮影できるのだそうです。ただ、これはあくまで特許として出願されているもので、この特許のままのレンズが発売されるとは限りません。
今後はVR動画なども撮影したいというニーズが高まるでしょうから、先に先鞭を付けておくというのはいい考えだと思いますね。ちょっと装備としては、かなり大がかりのものになると思いますが、画質という意味では優れたものになるでしょうから、観光PR用のVR動画や、不動産での室内の紹介など、最近はコロナ渦で大変な状況なのでリモートで視察できような仕組みとして利用されていくかもしれません。
[template id=”4241″]
コメント