・ソニーのフルサイズ、APS-Cミラーレス487台のテストを行った
・ボディ内手ぶれ補正の機能がセンサーまでのフランジバックの長さを変更するかどうかを試した
・フランジバックはボディ内手ぶれ補正で変化しなかった
・だが個体によってフランジバックに+-0.1mほどの誤差があった・さらに外れ値にある28台のカメラを選択し調査した
・一部はレンズマウントのネジを締めたり、完全に交換する必要があった
・そして一部にセンサーマウントと手振れ補正システムの取り付け部分に破損が見つかった・レンズマウントに問題があったのは全体の2%、センサーマウントに異常があったのは全体の1.6%に過ぎない
・破損していても検査にパスし機能不全なく通常に利用することができた(記事を一部引用して要約しています)
センサーマウントにひびが入る不具合
DPReviewがソニーのαシリーズのセンサーマウントと安定化装置の間にひびが入ることについて報告しています。キャッチアップ画像は不具合とは無関係な画像です。
今回の記事は引用すると非常に長くなりそうなので要約してまとめました。他にもセンサーマウントについての問題がわかる画像や、機種別グラフなどもありますので、詳細は記事元リンクからご覧ください。
記事によれば、レンタルとして貸し出されているソニーのαシリーズのフランジバックの長さについて個体差を測定していたところ、どうもかなりフランジバックの長さが違いすぎる個体がいくつかあったようです。
そして、それらについて調べてみたところマウント部分のネジの緩みやゆがみみたいなものもあったけれど、センサーマウント部分にひび割れが入ったり、割れて横にズレてしまっているカメラがあったとしています。
ただ、それでもカメラは通常通りに利用でき、たぶんカメラを返すときに実施する検査についてもパスしていて、たいした問題はなかったとしています。ですが、センサーマウントは3カ所で止められているようですが、2カ所でヒビが入ると何かしら問題が発生するかもしれません。
ボディ内手ぶれ補正の耐久性
これらのカメラはレンタルカメラとして貸し出されているものということのようです。そうすると、いろんな人に使われますし、場合によってはカメラを落としてしまうということもありそうですよね。何しろ自分のカメラではないので、大切に使おうと思う気持ちが少し控えめになってしまうのも事実だと思います。
そのためかどうかわかりませんが、いくつかの個体でマウントが歪んでしまったり、センサーマウントにヒビが入ったりしてしまったということのようです。それでも、ある程度しっかり使えるというのは、ちょっと驚きですね。
ボディ内手ぶれ補正については、その耐久性について問題が発生する可能性が昔から指摘されていました。Nikon D6にはボディ内手ぶれ補正が搭載されるのではないか?と言われていましたが、結局は採用されませんでした。Nikon D6などはプロフェッショナル向けのカメラで、派手に扱われることも多いでしょうから、かなり頑丈に作られています。そうすると、そのようなカメラにボディ内手ぶれ補正を搭載するというのは、やはり耐久性の面で難しかった可能性もありそうですよね。
記事のデータではかなり少ない割合でしか発生しない現象ですが、ちょっと間違って取り扱ってしまったときにマウントのゆがみ程度ならともかく、センサーマウントにヒビが入ってしまうというのは、ちょっと怖い感じもしますね。
これをもって、だからボディ内手ぶれ補正はあまりよくないということが言えるとは思いませんが、耐久性ではやはり少しであるけれども通常より劣るという可能性があるのかもしれません。
コメント
コメント一覧 (2件)
ボディ以内手ぶれ補正は、センサーの様な高精度パーツを高速に微振動させているため、以前から耐久性に難があると思っていました。
可動部分を出来るだけ少なくする事は、故障率の低下に寄与する事に間違いありません。
各メーカーの故障率などが見れれば面白いのですが、そんな情報が出てくる訳もありません。
デジタルカメラの修理の場合、基盤を丸ごと取り替えなんてざらですから、商品ごとの故障率はトータルのコストに大きく影響します。
元記事を見ると3カ所違う場所が破損していますね。
レンタル機でも激しくぶつければ大きな外傷が残るはずですがそこに
言及がないところを見ると部品の強度が元々不足していると思われます。
ミラーレスではイメージセンサーの表面でコントラストや位相差でAFするので
例え壊れてセンサーがずれてもいても気がつかないのでしょう。
これがレフ機であったらAFセンサーとイメージセンサーの位置がずれてしまうので
欠陥で大騒ぎになるところです。
キヤノンやニコンがプロ用レフ機でボディ内補正を搭載しないのは何となくうなずけます。
ユーザーはそんな事情は知りませんか仕方が無いですね。
もうひとつ気がついたのはフランジバックの位置精度でキヤノンとパナソニックは
綺麗に正規分布になっていますがオリンパスはバラツキが大きくソニーも綺麗な
正規分布ではないですね。
部品作りの思想が違うと思われます。
キヤノンとパナソニックは図示寸法公差範囲の中点を狙う仕上げ。
オリンパスとソニーは規格内に入ってさえいれば良いという考えのようで
キヤノンとパナソニックは精密機械屋の仕事、オリンパスとソニーは別の業界の
仕事の用に見えます。