デュアルピクセルCMOS AFは優れているか?
デュアルピクセルCMOS AFは過酷な条件下でも良好に動作するのか?そんなレビューが伝えられています。この記事で、このレビューについて詳しくお伝えします。
YoutubeでEOS R5 Mark IIの発表が終わったとき、まるでキヤノンが究極のカメラを作り上げたかのように思えた。発表された内容は驚くべきもので、私は会計士からの忠告をすべて無視してでも、この魅力あるカメラを手に入れたくなった。その魅力は、果たして本当に言われていた通りのものだったのだろうか?答えは「はい」でもあり「いいえ」でもあった。
新しいオートフォーカスは多くの場面で期待通りの性能を発揮した。過去6ヶ月間でこのカメラを使用してきて、特にフレームの隅でのピント合わせにおいて劇的に改善していると感じた。被写体を少し中央寄りに配置しなければシャープに撮影することができなかった、あの時代はもう終わったのだ。
新しいシステムでは、センサー上のすべてのピクセルを使用して画面全体にわたり優れたAFのカバーエリアを実現している。ピントが合ったときの描写はシャープでクリアだ。低照度下での被写体追尾や、ゆっくりした動きの被写体にもよく対応した。
一方で動きが速くコントラストの低い状況下では、私の期待には大きく届かなかった。その組み合わせは確かに最も難しい条件ではあるが、次のモデルでの改良が求められる重要なポイントだろう。もしキヤノンがクリスマスのお願いリクエストを受け付けてくれるのならば、このAF機能の向上とサードパーティレンズメーカの互換性も追加して欲しい。
(中略)
デュアルピクセルAF IIのシステムはAF技術における大きな前進だ。ただ例えば5D Markシリーズのように、一般的なAF設定だけで問題なく撮影できた昔のカメラほどシンプルではない。技術を最大限に活かすためには、ある程度の知識と学習が必要だ。つまり、ただ構えて祈るだけでは撮影することができない。しかし、構えて、設定して、狙い通りの写真を撮影することは可能だ。
- デュアルピクセルCMOS AFが優れていたとき
- 高コントラストの条件下
- 静止した被写体の低コントラスト条件下
- 高コントラスト条件下での高速移動
- フレームの端の構図
- デュアルピクセルCMOS AFが悪かったとき
- 低コントラスト条件下での高速移動
- 被写体がカメラから背を向ける(目の検出が失われる)
- 動く物体による前景の干渉
過酷な条件下でも良好に撮影が可能な時も
EOS R5 Mark IIを過酷な条件で利用してデュアルピクセルCMOS AF IIがどのように動作するのか検証したレビューをCanonRumorsが伝えています。上記はまとめ部分になり、より詳細なレビューがありますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
レビューでは過酷な条件下で様々なテストをした結果が公開されています。性能が優れているときと、性能が悪かったときが記述されているわけですが、基本的にはこれまでオートフォーカスが苦手としているような条件のときには、やはり性能が悪いという結果になるようです。
高コントラストのときには、被写体が動いていても、静止していても、前景による干渉があってもしっかりとピントが合うようですが、低コントラストになると静止している被写体の場合は問題がないものの、動いている被写体には厳しい場合があるようです。
しかし、個人的に気になったのは人物がカメラに背を向けたときに性能が悪かったというのは意外でした。最近のカメラでは被写体の動きをAIが認識して次の動きを予想したり、フレームからはみ出したり、後ろを向いても認識するというカメラが多いなかで、後ろを向くだけで認識できなくなってしまうものなのでしょうか?おそらく他の何かしらの要因が影響しているか、モード設定がおかしいのかのような気がしますが、このレビューではそのような評価となっているようです。
それでも全般的に一眼レフ時代と比較すれば、素晴らしい進歩をしていると思いますし、EOS R5 Mark IIのオートフォーカスは全般的に優れているという評価が多いようですので、いま現在の技術として仕方がないのかなとも思いますね。
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EOS R5 Mark II | EOS R5 | |
センサー | 裏面照射積層CMOSセンサー | CMOSセンサー |
---|---|---|
アクセラレータ | 搭載 | |
静止画記録タイプ | JPEG、HEIF、RAW、C-RAW | JPEG、HEIF、RAW、DPRAW、C-RAW |
動画記録タイプ | RAW、XF-HEVC S YCC422 10bit、XF-HEVC S YCC420 10bit、XF-AVC S YCC422 10bit、XF-AVC S YCC420 8bit、News Metadata | ALL-I、IPB、RAW |
フォーカスブリージング補正 | 対応 | |
視線入力 | 対応 | |
AFエリア分割数(動画) | 最大975分割(39×25) | 最大819分割(39×21) |
測距輝度範囲(静止画) | EV−6.5〜21 | EV‒6.0~20 |
測距輝度範囲(8k動画) | EV−4.5〜21 | EV‒3~20 |
AFエリア | スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、全域AF、フレキシブルゾーンAF(AF1、AF2、AF3) | 顔+追尾優先AF、スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、ゾーンAF、ラージゾーンAF(縦)、ラージゾーンAF(横) |
測光センサー(静止画) | 6144分割(96×64)測光 | 384分割(24×16)測光 |
シャッター(静止画) | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター、撮像素子によるローリングシャッター | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター |
電子シャッター(静止画) | 1/32000~30秒(条件あり) | 1/8000~30秒 |
電子シャッターシンクロ同調 | 1/160秒 | - |
電子先幕シンクロ同調 | 1/250秒 | 1/250秒 |
高速連続撮影 | 最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約30コマ/秒(電子シャッター) | 最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約20コマ/秒(電子シャッター) |
メカシャッター連続撮影可能枚数 | RAW:約230枚 | RAW:約66枚 |
手振れ補正効果 | 最大8.5段 | 最大8.0段 |
マルチアクセサリーシュー | 対応 | |
8k動画(最大) | 8k 60p | 8k 30p |
USB通信 | USB 10Gbps(SuperSpeed Plus USB/USB 3.2 Gen 2)相当 | SuperSpeed Plus USB(USB 3.1 Gen 2)相当 |
サイズ | 約138.5×101.2×93.5mm | 約138.5×97.5×88.0mm |
重量 | 約746g(バッテリー、カードを含む) | 約738g(バッテリー、カードを含む) |
WiFi 6Ghz | 対応 |
コメント
コメント一覧 (1件)
単機の評価は他機種と比較した場合どうなのかが分からないので
分かりにくいところもありますね。
R5ⅡとZ9、R5Ⅱとα1Ⅱなど同条件で比較した場合の結果など
興味深い比較をしているサイトもあるのでそちらの方が参考に
なるかもです。
極端な例では Z50Ⅱと Z9 のAF比較など極端なグレード差で比較
したりしているので面白いです。