EOS R5 Mark IIのAFが機能しなくなる原因が判明か
EOS R5 Mark IIのAFが期待通りに機能しない問題があるとして話題になっていました。しかし、その原因が明らかになってきているようです。この記事で詳しくお伝えします。
要約
今年の3月、キヤノンはファームウェア1.0.3をリリースした。そこから様子がおかしくなり始めた。シングルポイントAFを使っているにも関わらず、EOS R5 Mark IIはピントをまったく合わせてくれなかった。被写体をしっかり認識しているのにだ。
翌日に上部の液晶を割ってしまったのでカメラを修理に出した。キヤノンからの代替機が届いたが、ファームウェアは1.0.2だった。するとどうだろ?まったく問題なかった。1.0.2ではオートフォーカスは非常に素早く、反応も良好。フラッグシップ機らしい動作だった。そこで修理から戻ってきた1.0.3のEOS R5 IIを使って再びテストしたところ、同じ設定、レンズ、場所で最初は問題がなかった。
そして微妙な変化に気がついた。通常ならバッテリーの節約のために一定時間後に画面が暗く消えるはずなのだが、そうならなかったのだ。省電力機能が無効になっていた。唯一、オフになっていたのはEVFで1分後に切れていた。
そこで私は通常通りの省電力設定に戻した。
- 背面液晶を15秒後に暗くする
- 30秒後にスクリーンオフ
- 1分後に完全に電源オフ
ここから再び問題が発生し、突如としてオートフォーカスが崩壊した。動きのない鳥をシングルポイントAFで狙っているにもかかわらずピントが合わず、場所によっては被写体を認識していてもまったくフォーカスしなかった。
唯一の変更点は省電力設定だ。これを有効にしていると、オートフォーカスが断続的に失敗するようだ。機能をオフにするとカメラは完璧に動作する。最初にこの問題に気がついたのは動画の撮影中だったが、静止画でも同様の問題が再現された。
この挙動から考えると1.0.3にはバグがある可能性がある。省電力状態がオートフォーカスシステムに干渉しているようだ。すべてのレンズに影響が出るわけではないようだが、少なくともRF100-500mmとRF50mm F1.4では確認済みだ。またスリープからの復帰動作と関連があるようで、カメラがスリープから復帰したときにAFが不安定になる傾向がある。電源を切って入れ直すまでは解決しない。
省電力機能に何らかの問題か?
EOS R5 Mark IIのオートフォーカスに不具合が生じる原因について次第に明らかになりつつあるようです。
記事によれば、このEOS R5 Mark IIのオートフォーカスに関する問題は、ファームウェアのV 1.0.3をカメラに導入することで発生する問題だとしています。実際に1.0.2に戻したカメラを利用したところでは、特に問題が発生しなかったとしています。
しかし、1.0.3が導入されているカメラでも、最初は問題が発生しなかったようですが、ある設定をすると再び問題が発生するという再現性が明らかになるとしています。
その設定とはカメラの省電力に関する設定のようです。液晶を暗くしたり、完全に液晶の表示をオフにしたり、何も操作していないときにカメラそのものの電源をオフにするように設定すると、オートフォーカスの機能に何かしらの問題が生じるとしています。
このスリープ状態からの復帰時に何らかの問題が発生するというのは確かにあるかもしれません。例えば本体がスリープモードになったときに、レンズとの通信が途切れ、さらに復帰したときにカメラとレンズとの通信の同期が取れず、思ったような操作をしてもレンズが反応しないなどの可能性は考えられそうです。
または、スリープからの復帰時に、レンズと通信を行うカメラ側の何らかの機能が正常に復帰しないままで、うまく動作しないという問題があるかもしれません。
しかし、とりあえずは、これらの設定についてすべて無効にすれば特に問題なく撮影できるようですので、特定のレンズでこの症状に悩んでいる人は省電力関連の設定を見直すといいかもしれません。もちろんバッテリーの節約にはならないですが、撮影が不可能になったり、撮影の瞬間を逃してしまうよりはまだ良いと思います。
キヤノンも問題を把握していると思いますので、もしこの方法で修正可能なのであれば、新ファームのリリースもまもなくだと思われますね。
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(source)CanonRumors
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