慎重な姿勢を示したニコンZの発表
「最大限のスピードでこの時期でした」なのか、「満を持して!」なのかは、神と中の人のみぞ知る真実。ただ、偶然なのか必然なのか、はたまた相手の出方を見て発表日に微調整を加えたのかは不明ながらも、ニコンZとキヤノンEOS Rの発表日は、互いに互いの爆風を受けそうなほどに近かった。
石橋を叩きながら顕微鏡で微細な割れ目の安全性を確認しつつのスタートと見えたのが、ニコンZ。ニコンZの高画素と万能キャラの2モデル態勢は、ソニーαのラインナップが「総合的な攻撃力を高めるためのアグレッシブな態勢構築」と感じられたのに対し、後発のニコンではどうしても「守り」の姿勢に見えてしまう。いや、それは悪いことではない。悪くはないのだけど、よくいえば堅実、俗な見方をすると強烈なサプライズには欠けていた(今後登場するNIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctは攻めてますが)。
一眼レフカメラをディスらず、昔からのニコンユーザーに新たな価値を提供し、しかもできることならば他社に流れたユーザーを取り戻したい……。そういった複雑な思いのバランスポイントが、まず、このようなカタチを生んだのであろうから、まぁ致し方のないところではある。難しい選択だったハズだ。当事者の立場に立つことを想像するだけで胃が痛くなる。
ニコンZが本領を発揮するのは、高速モデルをリリースしてからか。「いや、そちら方面は一眼レフカメラに……」なんてことをこの先も言い続けるつもりだとしたら、相応の覚悟が必要だ。魑魅魍魎が跋扈するミラーレスの世界である。堅実で、想定内で、マジメで真っ直ぐで、が許されるのは最初だけであり、「いい人ね」で終わってしまうパターンが一番マズイのだ。私はそれで、過去の恋愛において何度か失敗してきている(話が違う)。
ボディと同時に魅力的なレンズが揃うEOS Rシステム
ニコンZに”被せるように”発表されたのがキヤノンEOS R。製品の発表会に足を運んだとき、「ニコンZの発表を見てからスッタモンダを経ての今日の発表会なんだろうなぁ」と直感したのは、お得意の妄想癖が暴走しただけのことなので気にしないで欲しい。
EOS Rに対する第一印象は、とても良好だった。でも、それはEOS Mデビュー時の個人的な印象が最悪だったことの反動が効果的に作用してのものだったともいえる。つまり、EOS Rには、EOS Mで得られた教訓や反省がしっかり活かされていると感じ、その姿勢に共感を覚えたのだ。
ただカメラとして、モノとしての仕上がりは、レリーズ感触や作動音にまできちんとデザインの配慮が行き届いているように感じられるニコンZの方が明らかに上だ。そのあたり、EOS Rは良くも悪くもキヤノンの中堅EOSそのものといった味わい。外装の質感、使用時の手応えや音に価格なりの価値を見いだせるかどうかは、受け手の経験値や趣味嗜好で大きく異なることになるだろう。たぶん、昔からのキヤノンユーザーは気にならないと思うのだけど。
(記事を一部引用しています)
ニコンとキヤノンのフルサイズミラーレスの発表会などで実際に実機を触ったという人の主観的なレビュー記事です。
ニコンのカメラは内容的にも堅実で面白みがないというのが感想のようですね。個人的には、基本的なモデルは堅実なモデルとして販売し、残りの2モデル程度を実験的な機能を搭載した機種として販売していって欲しいなと思います。
キヤノンについては、やはり発表についてはニコンに合わせてきたという印象が強いとのことのようですね。キヤノンは価格については別途印刷したものを配布しているので、あとから価格を合わせてきたと考えている人もるいるようです。
またカメラの質感については、Nikon Zのほうが上であると記事中では述べられています。ニコン製品に期待している人は撮影して楽しい、所有することに満足感があるというカメラという製品そのものに対する品質に期待する人も多いようですので、このあたりが一眼レフと同じ品質なのはうれしいかもしれませんね。
全文の詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。
(記事元)https://dc.watch.impress.co.jp/docs/column/1143722.html
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