ニコンのテレコンは画質が低下しない
“ニコンのテレコンを利用して望遠レンズで撮影しても画質は低下しない”とニコンが述べています。本当に画質は低下しないのでしょうか?
それではみてみましょう。
(前略)
A(曽根原):「Zシリーズ」で試した限り、テレコンを使用しても画質は劣化しないように感じます。実際のところはいかがでしょう?
Q(ニコンイメージングジャパン):「NIKKOR Zレンズ」のテレコンはマスターレンズの高い描写力を生かして焦点距離を伸ばすことができます。画質は低下しません。
(中略)
A(曽根原):テレコンを使用してもAF性能の低下は感じられませんでした? 実際のところどうなのでしょうか?
Q(ニコンイメージングジャパン):テレコンを使用した場合、AFの仕様面(使用可能な点数・範囲、使用可能なAFモード/AFエリアモード)での制約や機能制限はありません。開放絞り値が暗くなり、焦点距離が伸びることで、暗いシーンでの合焦速度・精度が影響を受けることがありますが、テレコン使用時でもマスターレンズの性能を最大限引き出すようにチューニングしています。
(後略)
画質は低下しないと言い切ったニコン
ニコンのレンズはテレコンを使用しても画質が低下しないと価格.comマガジンが報じています。作例や、詳しいレビューがありますので全文は記事元リンクからご覧ください。
さて、レビューではニコンのNIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sで撮影した野鳥の画像と、さらに1.4倍、2.0倍のテレコンを利用して撮影した画像や、感想などが記述されています。記事によれば、通常はテレコンを使用すると画質が低下するが、ニコンのZマウント用のテレコンを利用すると解像性が高いまま維持されているとしています。
実際にサンプル画像をみると2.0倍のテレコンを使用して800mmの焦点距離で撮影した画像をみても、確かに解像性がかなり高いことがわかりますね。
そして、ニコンの認識としてはテレコンを利用しても画質は低下しないとはっきりと発言しています。低下していないわけはないと思うのですが、少なくとも画質の低下はかなり最低限に設計されているらしいことは画像からわかります。
また、ニコンによればテレコンを使用した場合でもAFの制約や機能制限はないということで、解放f値が暗くなることの制限はでてきてしまうようですが、これは物理的に仕方がないことなので実質的にレンズの機能は何も制限がないということが言えるのだろうと思います。
確かにテレコンを使うと甘くなるとか、眠くなるといった感想を聞くことが多いのですが、このようにきれいに撮影できるところをみると、最近のテレコンやレンズはすごいなと思ってしまいますね。この場合は、テレコンの性能もそうですが、S-Lineのレンズ全般が優れていてテレコンを使用しても大丈夫ということなのでしょうね。
そして新発売のPlenaレンズのボケの品質について「NIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plenaは猫の目にならずボケはクリーン」にて詳しくお伝え。
コメント
コメント一覧 (0件)
テレコンで解像度が変わらないとすればデジタル補正の賜物でしょう。
解像度は光の周波数の関係からレンズ口径で決まってしまうので
拡大光学系では中心像で見る限り落ちるはずです。
RAWの段階で収差補正、解像度補正がデジタル補正で出来るので
それで良いのかもしれません。
但し補正のかけ方は各社様々です。
短い焦点距離でレンズ口径が足りなくて通常では高解像は難しいですが
デジタル補正でフィルムカメラ時代ではあり得ない高解像になったりします。