EOS R3の視線入力AFの詳細が明らかに
先日、EOS R3のマニュアルがキヤノンのホームページで公開されたことが明らかになりました。このマニュアルなのですが、全部で1019ページもあるすごいもので、EOS R3を完全に使いこなすには、これらの情報をすべて理解しておく必要があることになりますので、本当にものすごいカメラなんだなという印象です。
この説明書には当然ですがEOS R3の特徴的な機能の視線入力AFに関する記述もあります。これを読むと、視線入力AFに操作方法や、使用にあたった様々な制限事項があることが明らかになりました。ここでは、その使い方などについて見てみたいと思います。
まず、ファインダー内での操作です。
使用者がファインダーを覗き込んで、ファインダー内の特定の場所をみつめると、その場所にポインターが表示されるようです。一方、被写体追尾機能を利用している場合には、現在カメラが認識している被写体を示す「追尾フレーム」というものが表示されるのですが、この追尾フレームは使用者が現在みている場所の付近の被写体を認識して追尾するような動きをするようです。
つまり、被写体追尾機能を有効にしている場合には、自分がみているポイント付近の被写体を認識してフォーカスを合わせるというような動作になるようですね。追尾機能を有効にしていない場合には、単純に「見ている場所」にフォーカスを合わせることになるようです。
このように被写体を選択したあとも、設定によってはさらに別々の動作をするようです。
言葉で説明すると難しいのですが、簡単に説明すると、まず一つは最初に追尾した被写体を認識できる範囲でずっと追尾し続けるモードと、現在みているファインダーの場所付近で認識できる被写体のみを追尾する機能というものがあるようです。
前者は特定の被写体を認識を確定したあとずっとその被写体を追尾してAFを合わせるというモードで、後者は自分がみている場所に何かしらの被写体が現れたときにAFを合わせるというような、いわゆる置きピンのような違いがあるようですね。
自分で書いていてもよくわからないので、詳しくは上記の記事元リンクから説明書を実際にご覧ください。
思いのほか多い制限事項
マニュアルには視線入力AFの制限事項がいくつか記述されています。ちょっと要約して引用してみます。
・視線入力は静止画撮影時のみ
・太陽光の入射を防ぐため、アイカップに顔をしっかり押し当てる必要がある
・ハードコンタクトレンズ、カラーコンタクトレンズでは視線入力ができないことがある
・赤外線カット、ミラー加工、遠近両用、サングラスなどでは視線入力ができないことがある
・マスクの使用で視線入力ができないことがある
・ファインダーから目が離れすぎる、近すぎる、ずれていると視線入力ができないことがある
・メガネが汚れている、ファインダーが曇っていると視線入力ができないことがある
・暗い場所ではフィンだーの表示に遅れが生じて視線入力しにくいことがある
・目を細めると視線入力AFの精度が落ちる
・瞬きをすると視線入力AFの精度が落ちる
このようにみると、当たり前といえば当たり前ですが、様々な理由で視線入力AFができなかったり、精度が落ちる可能性があることがわかります。
まず瞳を認識しているので、瞳を判別しにくいような、ファインダーに太陽光が入る状況は厳禁のようです。また赤外線センサーで判別しているようで、赤外線をカットするフィルターなどがついているメガネや、視認しにくくなるカラコンの使用も制限事項に入るようです。最近流行のブルーライトカットは紫外線領域なので制限事項には含まれていないようです。
気になるのはメガネをしていても大丈夫なのか?ということですが、メガネそのものは特殊なものでなければ大丈夫なようです。しかし太陽光が入らないようにぴったりと押しつける必要があるので、そうするとメガネだとやりにくいのではないかなと思いますね。実際にはどうなのでしょうか。
しっかりと機能すれば、かなり使い易いと思いますが、使う条件が限られるとイライラしたりしてしまうと思うのですが、そのあたりだけが心配だと思います。ただレビューをみると概ね問題ないようですし、今後はこのような機能が標準になっていくのでしょうかね?
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コメント
コメント一覧 (1件)
制約事項が多いのは、書いておかないとクレームに繋がりかねないから、というのもあるでしょうね。
メガネやファインダーが汚れてたら精度が落ちるなんて普通に考えて当たり前ですが、重箱の隅をつつくようなクレームも多い現代ですし……
私はメガネ無しでは視力0.1未満の近視&乱視持ちですが、キャリブレーション一発で問題無く使えました。
屋内での試用なので、ファインダーに太陽光が入りやすい屋外・順光の時にどうなるかが気になります。
キャリブレーションの蓄積や、今後のファームアップでの改善も期待できるでしょうし、楽しみな機能です。まぁ、買えないんですが。