シグマ 目つぶり写真を無くす特許
シグマが写真撮影での目つぶり写真をなくす特許を出願していることがわかりました。どのような特許なのでしょうか?
それでは内容をみてみましょう。
【0006】
しかしながら、特許文献1では、撮影された被写体の画像がカメラ目線であったとしても、被写体がカメラ目線のタイミングで瞬きをしてしまうことにより、目を閉じているもしくは目を十分に開いていない(目の開閉状態が撮影者の希望通りでない)画像データの記録が行われてしまうおそれがあった。【0007】
一般に人間の瞬き動作(目を閉じてから開く動作)にかかる時間はおよそ100msecから200msecといわれている。撮像装置においてスルー画像データから被写体の瞬きによって目が閉じる方向または目が開く方向の変化を検出するためには、瞬きにかかる時間よりも短い時間でスルー画像データを読み出す必要がある。【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、被写体が瞬きすることによる目が閉じる方向または目が開く方向の変化を検出し、好適なシャッタータイミングで被写体を撮影できる撮影方法を提供することを目的とする。
特許の詳細については、全文がご覧いただけますので、本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
この特許によれば、人が目をつぶってしまった写真にならないよう撮影する技術を提供することができるようです。
特許の内容は非常に興味深いものになっています。技術的には、瞳AFや顔認識AFと同じような技術を採用しています。被写体の目を検出して、目をつぶるタイミング、開けるタイミングをAIなどによって判定し、被写体が目を開いた時に撮影するという手法で実現しているようですね。
そのためには、現在、目をつぶっているかいないのかを判定したり、まぶたが下がりつつあるのか、上がりつつあるのかを判断することが必要なようです。そして、タイミングを合わせて目が開いたときに写真撮影を行うといった処理をすることになるようですね。
様々に応用できそうな技術
この技術を利用すれば、ポートレートの撮影などでレリーズボタンを押したときに、たまたま目をつぶる瞬間と重なってしまった場合には、少し時間をおいて撮影するようにするとか、連写中でもタイミングをずらして目をつぶっていないときだけ連写するようにするなどが可能になりそうです。
また、最近は首を振るカメラをテーブルに置いておき、笑顔の瞬間だけを自動的に撮影してくれるカメラなどが発売されています。このカメラでも、撮影する瞬間に目をつぶっていないタイミングで自動的に撮影をするといったことも可能になると思いますね。
この他、これは難しいと思いますが、集合写真で誰も目をつぶっていないときに写真撮影をするとか、できるだけ目をつぶっている人が少ないときに撮影するといったことも可能になるかもしれません。いまの集合写真では複数の写真を撮影して、目をつぶってしまった人だけ別写真から合成したりしているようですが、この技術があれば手間なく撮影できそうです。
なかなか面白い特許でしたね。
(記事元)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2023-50235
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