いまや耐久消費財となったカメラ
ガベージニュースがデジカメの買い換え年数について報告しています。記事にはかなり詳細な解説がありますので、興味のある方は全文を記事元リンクからご覧ください。上記は記事の一部内容を引用したものになります。
上記の画像は、二人以上世帯(つまり多くは既婚者)と、単身世帯のカメラの買い換え年数のグラフとなっています。グラフをみると、ほぼ右肩上がりになっていることがわかりますね。2008年の頃は単身世帯でデジカメ買い換え年数が3.2年だったにも関わらず、2017年~2019年頃には約7年になっていて、およそ2倍になっていることがわかります。つまり購入してから7年間おなじカメラを使い続けているという結果になるわけですね。
それでも、買い換え年数が延びていたのも2017年までで、単身世帯では急激に買い換え年数が激減し、二人以上世帯でもほぼ同じ年数が続いているような状況になっています。
記事元にある別のグラフでは、実は近年、故障での買い換えから新機種への買い換えが増えている様子がわかます。なので、これは個人的な感想ですが、2019年から2021年にかけて、フルサイズミラーレスが充実したり、APS-Cミラーレスも各社で新製品が発売されたり、瞳AFやボディ内手振れ補正がカメラに搭載され一眼レフからの移行が促されたり、急激な機能の進化によって買い換え需要が促されたのではないのかな?と思っています。
すでに十分に実用域に達したデジカメ
これまでは新しいカメラが発売されるごとに画質が向上したり、画素数が向上するなど、カメラの画質向上や性能向上に関しては目を見張る進化があったのですが、最近は十分に技術の向上が達成され、普通に撮影しているぶんには満足できるレベルに達してしまっています。
なので、今の機種で満足していれば新しい機種を購入するまでもありませんので、買い換え年数が増えるのも当然だと思います。
マーケティング的には「計画的陳腐化」という手法があって、新しいモデルを次々と発売することで買い換えを促す手法もありますが、それにも限界があり、今はその限界にまで達してしまっていると思います。
最近は各種がフルサイズミラーレスに参入したり、優秀なレンズが発売されたり、瞳AFや動画性能の向上でなんとか買い換え需要を喚起しているような状況ですが、たぶんこの状況は長くは続かず、また技術は天井に達してしまうと思いますね。
そうなると同じように買い換え年数は再び延び始めると思います。そうなる前にカメラメーカとしては新たなブレイクスルーとなる新技術を開発して、カメラに搭載する必要があるかもしれません。
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コメント
コメント一覧 (3件)
動画性能の向上とメカ機構(シャッターなど)がなくなり小型軽量高耐久化ですかね。
センサーがCMOSから何かに変わるなどでブレイクスルーが起こるかもしれません。
視線入力などの別方向のアプローチで訴求していくことも必要になってきますね。
生き残る会社は何社になることか。
自分の場合10年でした。
今のR6より劣るとはいえD90に動画機能あり、センサーも1290万画像で満足できる画素数だった為自分にとっては完成度が高かったので買い替える気が起きなかった。
その後AFの高性能化 高画素化やローパスフィルターレス化と積層型センサー ここ数年はミラーレスと変化しましたが、これらの変化は記憶媒体がフィルムからSDカードへ変化【←存在しなかった】に比べれば既存の小規模な改良です。
動画が搭載された時点でデジタルカメラは完成の域に達したのではないでしょうか?
デジタル一眼黎明期のD1から約20年以上デジタルカメラを使っています。D1を使っていた頃は見知らぬ方にも珍しがられて、立ち話していると「少し見せてもらえますか?」等々皆さん興味津々でしたね。それからも色々とカメラを引き継いで来ました。特に2010年頃までは倍々ゲームで画素数も増え、エキサイティングな時期でした。
現在のカメラ性能を見ると、既にカメラの性能差で撮影できる結果が変わるシーンは少なくなったと思います。実際Webや雑誌媒体上の写真も多くはエントリー機種での撮影も含まれているかと思われますが、極端な画質の差違は無く、むしろ撮影者の技量や創意工夫による差の方が撮影結果に与える影響は遙かに大きいです。
そういう観点からすると、今からスタートする方には良い時代になったともいえますね。