全国の家電量販店やECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、3月のミラーレス一眼デジタルカメラの販売台数は前年比49.5%。1月が90.1%、2月が76.5%と年明け以降は前年割れが続いていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で状況はさらに悪化した。
メーカー別の販売台数前年比も市場全体と連動して低迷。ソニーが44.5%、オリンパスが54.9%、キヤノンに至っては32.3%まで数字を落とした。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200409-00167620-bcn-sci
デジカメメーカ各社の売上げ激減
BCNが2020年3月のミラーレス販売台数について報告しています。
記事によれば3月のミラーレス販売は前年同月比49.5%ということで、去年の3月のおよそ半分の台数しか売れていないということがわかったそうです。かなり衝撃的な数字ですね。
新型コロナウィルスの問題がなかった1月が前年同月比90.1%で、確かに前年よりは10%ほどマイナスですが、さほど落ちているという感じではありません。武漢が大変なことになって中国の旧正月を迎えていた頃の2月は前年同月比76.5%と、この頃になって新型コロナウィルスの影響が出始めているのか約25%ほど販売台数が減っていることがわかります。
そしていよいよ3月になって日本でも多くの感染者が出始めるようになったわけですが、約50%ほどの販売台数がマイナスということで、かなり大変なことになっていることがわかります。緊急事態宣言が出たのが4月ですから、今後、より一層の販売台数の減少が見込めるものと思います。へたをするとしばらく同程度の販売台数が減少する可能性があるので本当に心配な状況になりそうです。
メーカにとっては二重の痛手に
いま多くの様々な製造業が中国で製品を製造しているため、新型コロナの影響で部品の供給に影響がでてきてしまいました。そのため日本で生産したくても部品がなく製品が製造できないですとか、タイやベトナムで生産しているが中国からの部品の供給がないので製造できないといった状況になっています。
カメラメーカも同様で部品を中国から仕入れていたり、日本でも新型コロナウィルスの影響が本格的にでてきてしまったことから、Nikon D6やEOS Kiss X10iの発売が延期されてしまいました。
これらは製造に関する問題ですが、今回の問題は販売に関する問題です。新型コロナウィルスの影響で人々が旅行などに出かけることもなくなり、入学式や卒業式なども中止されているため、新しくカメラを購入しようとする動機が少なくなってきています。そうなるとカメラが売れなくなるわけですが、メーカからしてみれば製造に問題を抱えでただでさえ機会損失があったのに、今度は製品の需要が低下してしまうという問題を抱え、本当に二重の痛手ということになってしまっていますね。
このことは本当に大変で、カメラ事業が赤字になりそうなニコン、もともと赤字続きのオリンパス、そして売れ行きが思わしくないリコー、ペンタックスなどは本当に経営的に大きな問題になってくる可能性が考えられそうです。
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コメント
コメント一覧 (2件)
カメラに限らずすべてが落ち込んでるでしょうから仕方が有りませんね。
世界規模の出来事なので持ちこたえられずカメラ事業を売却してしまう企業も出そうです。
新型コロナウィルスの影響は来年まで続きそうですね。
ニコンやキヤノンにとっては非常に悪いタイミングですね。日中貿易摩擦、消費税増税、また今回はコロナウイルスによる世界同時不況まで被ってくるとは…….。
今までは2社は、マウント縛りの利点を生かしたマーケッティング作戦で”2強”の地位を築いてきましたが、大きなトレンドがレフ機からミラーレスへと移行する段階では、今までの方向性に加えてミラーレス化も進めなくてはなりませんので大変です。また、全カメラメーカーに言えるのですが、スマホの台頭から多くのライトユーザーが単一機能のみのデジカメから離れつつあります。
私は、この状況下に耐えられなくなったメーカーから順にデジカメ市場から抜ける出る者が出てくると考えています。最も最近では、カシオが自社のデジカメ生産を停止しました。
カメラを作るメーカーはもうこんなに沢山必要ないと思います。