ソニーZV-E10が売れた理由
ソニーのZV-E10が売れたのは安いからなのかVlogだからなのか、そんな記事が公開されています。興味深いので紹介したいと思います。どうして売れたのでしょうか?
それでは記事をみてみましょう。
齋藤 シニアマネジャーは、「人気の理由には、確かに値段の安さもある。とはいえ、無理に安くしたわけではなく、利益も出ている。まずは動画から始めたいと、初めてカメラを買うお客様向けに、Vlogger向けというコンセプトが合致したのではないか」と話す。「我々が一番やりたいのは、クリエイターのすそ野を広げ、しっかり支援していくこと。特に若年層のクリエイター向けには、初めの一歩を踏み出すにあたってZV-E10は貢献している」と続けた。「ここから、プロ向け動画カメラのシネマラインに進んだり、写真で定評のあるαで写真を始めてみたり、といったことにつながるように願っている。そのためにも商品づくりに一貫性を持たせながら、動画だけでなく写真もしっかり撮れるカメラに仕上げた」。
この他、他のZVシリーズに関するインタビュー内容もありますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
さて、この記事では、ソニーのAPS-Cセンサーを搭載するカメラは価格が非常にやすく、大ヒットになっているそうです。しかし、この売れている理由がVlogカメラであることなのか、それとも価格が安いからなのか見極めがしずらいとしています。
中にはスマホよりキレイな画質が取りたいが、高いカメラは買えないし、軍艦部やしっかりとしたグリップのあるカメラはバッグのなかで邪魔になるので、安くて、EVFがないカメラが欲しいという人も一定数いるようです。スマホで撮影していた人にとっては、背面液晶だけで撮影することになれており、EVFは必要ないと考えている人もいるようで、そのため、余分なものがなくて、価格が安いZV-E10が売れるという側面はあると思いますね。
ソニーへのインタビューでは、人気の理由は価格の安さもあるが、無理に安くしたわけでなく利益をだしているということです。そして初めてカメラを購入する人とVlogのコンセプトがマッチしたのではないかとしています。もちろん安いから売れたということと、Vlog向けであることで売れたということはあると思いますが、どちらの側面が強いかは、やっぱり見極めは難しいようですね。
個人的にはエントリークラスのカメラを求めていた人が、安くてしかも動画に強く、EVFなくても気にしないので安いほうがいいという総合的な判断で売れたのではないのかな?と想像しています。
(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/7862f5bd317a69850dc4488a7aa30518d5839d9d
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コメント
コメント一覧 (4件)
BCNは動画需要に関しては懐疑派寄りだと思いますが、グラフ、販売台数比率(48.4%)等はミスリーディングだと思います。データ自身はコンパクトデジタルカメラを含んだ全体で、22年6月からの大きな上昇はZV-E10によるもの(販売停止で急落しますが)でそれはいいとしても、最近の半年?の大きな上昇は、ソニーのコンパクトデジタルカメラの廉価機種(Wシリーズ他)からの撤退によるものだと考えます(BCN AWARD 2023のコンデジ部門の1位はソニー)。販売金額比率の伸びが最近は販売台数比率の伸びよりかなり控えめですが、それは以前より価格の高い機種が多い構成になっているため、金額比率は伸びが小さくなるのだと思われます。当然ながら個人の見解(現在パッと思いついたもの)ですが、注意が必要だと思っています。
個人の趣味的で申し訳ないですが、数字例です。販売台数で{高級機が50、Vlogcamが50、廉価コンデジが50}とすると、Vlogcamの販売台数シェアは33%です。これがVlogcamのシェアが50%になるケースとして、{50、50、0}と{50、100、50}のケースがありますが、全く状況は違います。価格が{20、10,5}とすると前者ではVlogcam販売金額シェアは28.5%から33%へ、後者では28.5%から44%になります。どちらも極端ケースで、現実はもっと複雑でしょうが、現在に近い半年?は、前者の影響が色濃かったと考えます。
いまではすっかり衰退してしまいましたが、昔から長い間家庭用ビデオカメラの市場があります。
家庭用ビデオカメラの市場が衰退してしまったのはデジタルスチルカメラの動画機能が高機能化した結果、センサーサイズやレンズ性能の観点でビデオ専用のカメラに技術的な優位性が無くなってしまったからであって家庭での動画撮影のニーズが消えたわけではないと思います。
VLOG カメラというのは、静止画が主、動画が副、として設計されたデジタルスチルカメラを動画が主、静止画が福、として再パッケージして家庭用動画撮影のニーズに応えるものだと思われます。
家庭用ビデオカメラが繁栄していた時期には、4K や大型センサーや手ブレ補正といった業務機由来の高機能をもったハイエンド機も売られていました。
今回 ZV-E1 は業務機の FX3 のフルサイズセンサーをもってきた結果として家庭用動画撮影機としては高額になってしまい、あまり市場の反応は良くないですが、家庭用動画撮影機の目的で出せる範囲であればフルサイズ化も含めて高機能で高額なものも成立すると思われます。
新しいニーズといってもかつての家庭用ビデオカメラレベルなので無限の金脈ではないと思いますが、
カメラメーカーとしてはスチルカメラ向けと同じ技術セットで別腹となる顧客ニーズを満たせることになるので、とくにスチルカメラの需要が頭打ちとなった今は、市場開拓しない理由はないでしょうね。
メーカーの言うクリエイターなどほとんど存在せず、購入者の多くはカメラを趣味としない一般層のような気がします。
筆者の分析のとおり、安くてしかも動画に強く、EVFなくても気にしない層が購入していると思うのですが。
うちの家族も赤ちゃんが産まれたので、このカメラを買いました。理由は、安くてコンパクトだから。ボディ内手ぶれ補正が欲しかったけど、高くて大きくなるから仕方なしというところみたいです。
商品のコンセプトは必要だと思いますが。