カメラは画素数ではないセンサーサイズこそが重要だ

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EOS R1
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画素数ではなくセンサーサイズが重要だ

カメラのイメージセンサーは画素数ではなくセンサーサイズのほうが重要だという意見があるようです。どのような意味なのか、この記事で詳しくお伝えします。

デジカメが2000年代初頭に主流になり始めたころ、キヤノン初のデジタル一眼レフカメラEOS D30のようなカメラが登場すると、カメラメーカには各モデルの差別化をわかりやすく説明するための指標が必要だった。当時はデジタルのセンサーに画素を詰め込む製造技術には限界があったため、この指標は確かに有用だった。しかし25年が経過した今、私はこの指標は少し時代遅れだと考えている。例えばキヤノンの最新のフラッグシップのEOS R1は6299ドルという高価格にもかかわらず、センサーの解像度は2420万画素しかない。このカメラはスマホより劣っていると言えるのだろうか?

もちろん、そんなことはない。画素数はカメラの仕様を比較する指標の一つにしか過ぎず、今や最も重要な要素ではなくなっている。私個人としては、解像度よりもコンパクトさ、連写性能、処理速度、レンズ交換が可能かどうかといった機能を重要視している。ただし、最も注目すべきはセンサーサイズだ。

大きなセンサーは各画素の面積が広くなり、高ISOでノイズを抑えた画像を生成する。つまり、暗所性能が向上するのだ。さらにセンサーサイズは被写界深度に直結する。APS-C、フルサイズ、中判センサーと大きくなるほど背景をボカした浅い被写界深度を得やすくなる。スマホの小さなセンサーで背景をぼかすのが難しい理由がここにあり、多くの場合は、ソフトウェアやAIによって擬似的なぼかしに頼らざるを得ない。とはいえ、最近のAIぼかし技術の進化には感心させられる。

逆に低解像度のカメラでもAIを利用してカメラ内で画像を高画素化する技術が登場している。EOS R1を例に挙げると、2420万画素の画像をAIで4倍の9600万画素に拡大できる。現代の高解像度技術を考えれば、もはや基本の解像度はさほど重要ではないと言えるかもしれない。

最後に画像の用途を考えてみよう。ほとんどの写真はSNSで共有され、小さなスマホ画面で表示されることになる。そんな場面で超高解像度が役立つことはまずない。印刷する場合でもA3サイズなら1800万画素、A2サイズでも3400万画素があれば十分だ。2億画素のような天文学的な数値は明らかに過剰な仕様であり、むしろ画質に悪い影響を与える可能性すらある。

画素数が少ないフラッグシップモデル

センサーの画素数よりもセンサーサイズのほうが重要だとする意見があるようです。

記事ではEOS R1などを例にフラッグシップモデルでありながら画素数は2420万画素しかなく、このカメラはスマホよりも劣るカメラなのかといったらそうではないと指摘しています。それよりもセンサーサイズのほうが重要で、画素単位の面積が広い方が有利になるからだとしています。

確かにスマホの2億画素といった画素数は過剰かもしれませんし、センサーサイズが大きなほうがノイズやダイナミックレンジでは有利なのかもしれません。しかしセンサーサイズが小さいマイクロフォーサーズのようなカメラのほうが、システム全体を小さくすることができるため、自然の中を歩き回りながら撮影したり、ちょっとしたハイキングでの撮影でカメラを持っていくというような場合には有利に働くと思います。

また、野生動物などの撮影ではトリミングして出力したいという場合もあるでしょうから、ある程度の画素数があったほうが便利なことは確かです。そのため、結局はその人の撮影スタイルや被写体、撮影する状況などを考えてセンサーサイズと画素数をそれぞれ選択すればいいだけだと思いますね。一方で画素数がそこそこでフルサイズのほうがいいという人もいると思いますが、それも撮影目的次第ということになりそうです。

(source)AmateurPhotographer

EOS R1

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • 適材適所、ですよねぇ。SNS投稿用ならインスタだと1080×1350px、Xでも4096×4096pxが上限です。ポトレだとレンズや構図を柔軟に変えればいいので24MPでも過剰なくらいですが、野鳥や飛行機ではそうもいかないからトリミング前提で高画素が欲しい、等々。
    2億画素も、適当に撮っといて後から自在にトリミングっていうのはスマホとの親和性高そうです。ストレージ消費はエグいですが。

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