富士フイルムはカメラ事業への関与を弱める??
富士フイルムはVISION 2023と呼ばれる中期経営計画を発表した。
富士フイルムがヘルスケア事業に注力していることは明らかで、率直にいってプレスリリースの最後に言及しているイメージング事業は、義務的で中途半端な後付のように感じられる。
富士フィルムが2017年に公開したVISION2019の計画と比較すると完全に異なっている。
主要なミラーレス市場でNo1のシェア獲得に向けて取り組んでいる。
VISION2023では、彼らはこのように1文を記述しているだけだ。
独自の色再現技術を利用し、驚愕する画質と、コンパクトで軽量なデザインによる携帯性によってハイエンドミラーレスカメラのGFXとXシリーズを推進していく。
確かに、最近はどの会社も悪戦苦闘しているが、現在のところ富士フイルムのイメージング事業はそれほど悪くない。
富士フイルムには3番目のミラーレスカメラ市場のシェアがあり、ニコンとは安全なマージンがある。
富士フイルムの経営者は、他のブランドと比較して2020年は富士フイルムはよくできたとすでに述べており、それはBCNランキングからも確認することができるし、富士フイルムのデジカメ販売は新型コロナウィルスのパンデミックがあったにも関わらず、たった8%減少しただけであることがわかるだろう。それは、25.8%減少したキヤノン、39.2%減少したソニー、39%減少したオリンパスよりは、かなり優れている。
中期経営計画の目玉ではないのか?
FujiRumorsが富士フイルムが公開した中期経営計画について記事にしています。
記事では、富士フイルムのVISION2023には、確かにカメラに関係する記述が少ないことがわかります。日本語でも公開されていますので、そのカメラに関する部分を以下に引用してみます。
(4)イメージング
構成事業
イメージングソリューション
2023年度目標
売上高3,000億円、営業利益250億円、営業利益率8.3%・撮影デバイスからプリンティングまで幅広い技術アセットをベースに、新たな製品・サービスの創出を加速させます。
・インスタントカメラ「チェキ」では、多様な新製品・アプリの投入や異業種との協業を通じてさまざまな楽しみ方を提案し、ユーザー層拡大を図ります。また、スマートフォンからの旺盛なプリント需要に対し、インクジェットやゼログラフィーなど環境に配慮したドライシステムを拡充していきます。
・独自の色再現技術による卓越した画質と小型軽量を実現するハイエンドミラーレスデジタルカメラ「GFX/Xシリーズ」を展開。また、監視・計測分野やデジタルサイネージ分野での「画像・映像ソリューションビジネス」を推進します。
確かに、ほんの少ししか記述されていないようにも見えますよね。
富士フイルムはコアなカメラファンに刺さるようなカメラを製造しているので、新型コロナウィルスの影響があっても比較的、影響が少なかったのだと思います。恐らく、本来はニコンやキヤノンなどのメーカが、このようなコアなファン向けのカメラを製造するべきだったのでしょうが、今は富士フイルムがそのファンをつなぎ止めるようなカメラを製造しているという感じですね。
ですが、株主の利益を最優先にしなければならない株式会社としては、縮小する一方であると考えられる事業よりも、成長が見込める事業について大きく主張しなければならないので、どうしてもカメラ事業に関してはあまり記述が少なくなってしまう傾向になるのかな?とも思います。
いずれにせよカメラメーカにとって、ここ数年は市場縮小による試練の年になりそうで少し心配ですね。
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