パナソニックアプライアンス社の社長のインタビュー記事が掲載されています。
――来春発売するというフルサイズミラーレスカメラ「Sシリーズ」は、どんなユーザーを対象とした製品なのか。
プロカメラマンだ。画質だけではなく、連写のスピード、電子ビューファインダーやグリップホールド、業界で初の100%シーリング(防塵防滴)を実現したほか、南極にまで持ち込んでも動作する技術を採用した。プロが使いたい時に必ず使える技術を全てつぎ込んだ。プロ向けのサービスセンターも秋葉原・梅田の2カ所で開設。さらに海外での業務用ビデオカメラのサポートセンターなども活用し、サービス拠点を拡充する。記録媒体には高速連写に対応したXQDカードとし、プロ仕様に対応したダブルスロットとしている。(先に発表されたニコン、キャノンのフルサイズミラーレスカメラと異なり)プロが本当に本番で使えるカメラとした。
――フルサイズカメラもほぼ最後発での参入だ。また、ミラーレス全体のシェアでも勝ち組とは言えない。勝機はどこにあるのか。
カメラ業界が今後、フルサイズミラーレスに急速にシフトするのは明白だったし、市場で伸びるのはここしかない。ここで投資しないことはカメラ事業からの撤退を意味する。かなり長く議論をしたし、一時期そのためカメラの投資を中断していたこともあった。先行していた高級ミラーレス、GH5・G9である程度の実績を残すことがプロジェクトを実行に移すことの条件だったが、そのKPI(主要業績評価指標)を達成したことで今回、踏み切った。
ルミックスは、残念ながら日本では弱いポジションにある。だが現在米国、ヨーロッパで主にプロで動画撮影を行うカメラマンには高い支持を得ている。この主戦場を核に、フルサイズミラーレスカメラ市場の中、グローバルで10%のシェアを狙っていく。
(記事を一部引用しています)
パナソニックがフルサイズミラーレスを発売するのは、かなりの賭けである可能性があったことがわかるインタビュー記事となっています。
以前、海外ではニコン、キヤノンがフルサイズミラーレス市場へ参入することで、マイクロフォーサーズ陣営は窮地に陥るのではないかと言われていました。これは、それまではミラーレスであることの利点を、レフ機を販売するニコンやキヤノンとの差別化として売り文句にしていましたが、ニコンやキヤノンがミラーレスカメラを販売することで差別化することが難しくなるからだという考えからです。廉価機種ではこうはならないでしょうが、プロ、ハイアマチュア向けの高価格商品に関しては確かに影響が大きいかもしれませんね。
パナソニックもやはり危機感を感じていたようで、カメラ事業を残していくにはフルサイズミラーレスに参入するしかないと考えた結果のようです。それでもニコンやキヤノンの壁は大きいので、ライカ、シグマなどと協業して、シェアを獲得していこうということのようですね。
パナソニックとしては小型のシステム、廉価なシステムとしてマイクロフォーサーズに専念して生き残っていく選択もあると思うのですが、ここはフルサイズ市場に参入しなければ将来的にやっていけないと判断したということが言えるのかもしれませんね。
詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。
(記事元)https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180926-00180603-diamond-bus_all
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