ZV-1 Mark IIレビュー
ZV-1 Mark IIは多彩な動画機能を搭載、迅速な起動とオートフォーカスが特徴のブログ用カメラです。動画制作を単独で行うクリエイター向けに設計されており、複雑な技術知識を必要とせず、直感的な操作性を追求しているそうです。
ZV-1 Mark IIには多くの優れた動画の機能がある。起動が速く、オートモードで素早く撮影を始めることができる。オートフォーカスとローリングシャッターの性能は非常に良好で、動画用の手ぶれ補正も搭載されている(ただし静止画には手振れ補正はない)。コンパクトなブログ用カメラや、前モデルのZV-1からのアップグレードを考えているユーザにとって、このカメラは非常に魅力的な選択肢であるが、スマホユーザや、より上級のユーザが不満に感じる可能性のあるポイントと制限がある。そして驚くことではないが、主に静止画に興味があり、マニュアル操作を望むのであれば、このカメラはあなたに適したカメラではない。
ZV-1 Mark IIのデザインの哲学は、オートマチックの設定に基づいていて、一人で映像制作を行うクリエイターを対象にしていることは明白だ。絞りとは何かとか、レンズがどうなっているかとか、指向性と全方向性マイクの違いとか、なぜハリウッドで秒間24コマのフレームレートを使用しているのかなどを知る必要はない。ここでは見た目の結果が重要であり、ソニーはそれをシンプルなものにしようと試みている。
これらの約束にも関わらず、いくつかの顕著な問題によって、ZV-1 Mark IIには、ターゲットとするユーザのニーズを満たすことを妨げる制約がある。カメラから出力される音声は他の多くのカメラよりも優れているが、完全に頼ることはできない。他の選択肢がある場合には使用することを勧めることができない。次に、不安定な手振れ補正の問題がある、フレームをつかんだり離したりするので、角を曲がるのに苦労した。また屋外の日中のシーンで色が青すぎる傾向があり、動画用のバッテリー寿命が貧弱であることと重なって、ポケットに収まる動画向けのカメラを求めるユーザにはお勧めすることが難しくなる。
どのブログ用のカメラに対しての最大の疑問は、すでに日常的に持ち歩いているスマホよりも専用のデバイスのほうが優れているかどうかということだ。この点に関してZV-1 Mark IIはその役割を果たしているとは思えない。
かのカメラの優れたオートフォーカス、被写体追尾機能、ローリングシャッターの性能は、ほとんどのスマホをはるかに凌駕している。絞りの制御やファイルの転送を簡単にするメモリカードの追加も魅力的だが、オートモードへの適度な依存、オーディオの問題、ひどいバッテリー寿命(これは大した問題ではない)、そして価格を考慮すると、すでに良質なスマホでニーズを満たされているユーザには、この製品をお勧めすることはできない。
スマホでは提供できないマニュアル操作を望むスマホユーザにとっても、申し訳ないが、ZV-1 Mark IIは要求を満たしていない。確かにマニュアル操作は存在するが、それを使用することはメニューやタッチスクリーン上のボタンを操作する必要があり、非常に使いにくい。誤って指が触れただけで設定を間違って調整してしまうこともよくある。マニュアルフォーカスは問題外だ。つまり可能だが、使用することは決してお勧めしない。
- 好きなところ
- 人物や動物の顔と瞳をトラッキングする高速で信頼性の高いオートフォーカス
- キレイな4k動画出力
- セルフィーモード動画用のタッチコントロール
- 素早い起動
- とてもよいローリングシャッター
- 動画を撮影していることを確認できるタリーランプと背面液晶の赤色バーの表示
- 内蔵NDフィルター
- 技術を必要としない自動モード
- 自撮り撮影向けの広角レンズ
- 好きではないところ
- 静止画に手振れ補正がなく、動画はデジタル手振れ補正のみ
- メニューが密集していると操作が困難になるときがある
- ヘッドフォン端子がない
- スローモーションとクイックモーションはFullHDまで解像度が低下する
- 電子シャッターの下限が1/4秒に制限されている
- オート以外のモードで静止画を撮影することが難しい
- 限られた本体のボタン
- 8ビットのS-Log3は柔軟性が限られている
難しい立ち位置のZV-1
ZV-1 IIのレビュー記事が公開されています。より詳細なレビューや作例もありますので、全文は記事元リンクからご覧ください。
ZV-1 Mark IIは1インチセンサーを搭載した動画撮影向けのコンパクトデジタルカメラで、人気はそこそこあるのですが、価格の高さもあるのかコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)の売れ筋ランキングでTOP10に入るかどうかのところにランクインしていることが多い機種です。
コンデジのランキングでは上位にインスタントカメラのチェキ、コダックの格安モデル、キヤノンなどの3万円から4万円台のコンデジがランクインしていて、ZV-1 Mark IIはシューティンググリップキットが10位付近にランクインしていることが多いです。シューティンググリップキットは13万円ぐらいもするカメラなので、なかなか手が出しにくいのかもしれません。
しかもAPS-CのZV-E10パワーズームキットと、ZV-1 Mark II単体の価格は非常に近く、これならZV-E10と購入を迷う理由も理解できますね。そしてZV-E10はミラーレスカメラで常に1位を伺う位置にいる売れ筋のカメラとなっています。
というわけでレビューですが、一人で自撮りをオート撮影するような用途だったらかなり魅力的なカメラであると評価されているようです。しかしスマホと比較した場合、スマホで満足しているのならば、こちらを購入するまでもないという立ち位置のようで、かなり厳しい評価となっていますね。確かに光学ズームと1インチセンサーは魅力的ですが、スマホの手軽さや、追加のコストを支払うことがないと考えると、スマホでいいかなと思う人も多いかもしれません。
ただ、すでにAPS-Cやマイクロフォーサーズの動画向けのミラーレスを所有している場合、サブ機としては非常に便利に利用できるのかなと思いますね。Youtubeなどでもサブカメラとして別角度から撮影したり、手元をクローズアップするときにも便利に利用できそうです。
さらに「ソニー 2月中旬の新製品発表の予測高まる?? 情報筋が語る情報」ではソニーの新製品発表日の噂について詳しくお伝えしています。
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(記事元)https://www.dpreview.com/reviews/sony-zv-1-mark-ii-review
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