キヤノンの外部冷却装置の特許
上記課題を解決するため、本願発明は外部機器に設けられたインターフェース端子に接続することによって前記外部機器に取り付け可能な接続部を含むインターフェース部と、熱移送部と、放熱部と、を有し、前記熱移送部と前記放熱部とは前記インターフェース部に接続し、前記インターフェース部が前記外部機器と接続するときに前記外部機器と逆の方向にあることを特徴とする電子機器を提供する。
-特許情報プラットホームより
キヤノンがカメラの内部基盤を冷却する特許を出願していることが明らかになりました。以下は、当サイトによる解釈になりますので、正確な情報については上記の記事元リンクからご覧ください。
これまでカメラを冷却するための外部装置として、何かしらの送風装置などを設置した外部装置というものがすでに特許として出願されているそうです。その特許では、カメラに送風口と排気口を設置して、その送風口に外部冷却装置を接続することで冷たい空気を送り込み、カメラの排気口から排熱するという仕組みになっているそうです。
この仕組みは単純で良いのですが、カメラとして考えると最大の欠点が一つだけあります。それは、防水、防塵性能が皆無になってしまうことです。カメラの内部に空気を送り込むので、このあたりは仕組み上仕方がありません(ただの送風パイプみたいなものを設置するだけでしたら別ですが)。
そこでキヤノンが考えたのは、基板を伝わる熱、またはシート状のヒートパイプを入力端子を通じて冷却しようという斬新な試みです。上記で引用している画像のように、既存のUSB端子やHDMI端子を利用して、その端子に伝わる熱を積極的に冷却することで、内部基板の冷却をしようという仕組みとなっています。これなら、通風口のようなものが必要ないので、既存の端子の防水、防塵性能で実現することが可能になります。
出願日は偶然の一致か?
キヤノンのカメラの冷却というと、EOS R5の動画撮影時の発熱問題を思い出す人も多いと思います。これは、EOS R5が発熱に関して、実際の温度を計測して動作を強制停止するようなことをしておらず、単純に撮影時間のみによって動作を停止させていたことが発覚した問題です。
別にこれそのものは問題がないのですが、撮影できる時間が短すぎるということで問題になって、撮影時間をカメラ内部に記録させないように、いろいろな裏技が発見されていました。
そして今回の特許ですが、この特許の出願日は2020年の7月22日です。そして、発熱が問題になったEOS R5の発売日は7月30日です。この日付が近いのは偶然の一致でしょうか?
これは個人的な推測ですが、キヤノンは8k録画機能を実現するにあたり、メモリカードの発熱が問題になることを承知していて、そのためにEOS R5の開発と同時に発熱問題にも対応しようとしていたのではないのかな?と思いますね。そして、その一つの解決方法として外部冷却装置を特許として出願したのではないかと想像しています。
このキヤノンの特許ですと、各種端子に伝わる熱を積極的に冷却することにより排熱しようということですので、かなり面白いし斬新なアイデアではないかなと思いますね。特に発熱する部分に冷却可能な端子を設置することで、より効率良く冷却ができるのではないかなと思います。さらにそれらの冷却に使用する端子が特殊な専用端子では無く、USBやHDMIなど既存のカメラにもある端子が利用できるということで、こちらも目新しいアイデアだと思いますね。実用できたら面白いなと思います。
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コメント
コメント一覧 (1件)
この筐体はどう見ても EOS M6 で EF-M22mm を取り付けた姿ですね。
キヤノンには良い意味で変わった発想の持ち主がいますね。
EOS M シリーズの放熱に関係する特許は他にも何件かありますね。
キヤノンは EOS M シリーズで動画機を出すつもりなのかもしれません。
こちらのサイトで紹介されたかも知れませんが
特開2018-128556、2020-8696、2020-46596 等
どうするつもりでしょうね。