Nikon ZRのセンサーに関する情報
Nikon ZRが発表されたとき、センサーの製造元について話していると、興味深いやり取りがあった。「あなたが思っているところではない」と言われたのだ。「みんなソニー製だと思っているが、そうではない」と。
ニコン自身はカメラの内部について非常に口が堅いため、私は少し調べて何かわかることがないか探ってみた。
ソニーはニコンのセンサーをすべて製造しているわけではないが、一眼レフの時代までさかのぼって、多くのセンサーを製造してきたことは確かである。
私が把握している限りでは、現行のミラーレスカメラのラインナップでは、ソニーはフルサイズのNikon Z 7、Nikon Z 7II、Nikon Z 8、Nikon Z 9のセンサーを製造している(Nikon Z 6とNikon Z 6IIのセンサーは、Nikon D750で使われているものをベースにしていると推測されており、これもソニー製である)。
ニコンのAPS-Cカメラについては、Nikon Z 30、Nikon Z 50、Nikon Z 50II、Nikon Z fcのセンサーはタワージャズによって製造されている。REDのカメラのセンサーもタワージャズで製造されていると広く考えられている。Nikon Z 7IIIのセンサーも同社が手がけるという噂があり、Nikon ZRやNikon Z 6IIIのセンサーもそこで生産されていると考えるのが自然だろう。
ニコンの初代のミラーレスカメラであり、すでに生産終了となっているNikon 1シリーズまでさかのぼると、センサーは社内で設計されたものの、製造はAptina(アプティナ)が行っていたようだ。
そして一眼レフの黄金時代においては、センサー製造の大部分はソニーが担っていたようだ。一部は東芝、ルネサス、松下によって製造されていた。
Nikon ZRのセンサーはタワージャズ製か
ニコンのカメラが採用しているセンサーについて、Digital Camera Worldが伝えています。
記事では、様々な情報からニコンのカメラのセンサーをどこが製造しているのか推測しています。そこでは非常に興味深い情報が記述されていて、Nikon ZRのセンサー、すなわちNikon Z 6IIIにも採用されている部分積層型センサーはソニー製ではないとの主張があるとのことです。
これを述べている人がどのような人なのかについての言及がないため、ソニーやニコン、タワージャズの関係者なのか、それとも単なる憶測を述べている人なのかは不明です。この情報が正しいという確証はありません。
この情報は、LUMIX S1IIがおそらくNikon ZRと同じ部分積層型センサーを搭載していることを考えると非常に興味深いです。もしニコンが独自設計をしたセンサーでタワージャズに製造を依頼していたとしたら、なぜこの革新的な部分積層センサーを他社に販売することを許したのでしょうか?
他社への販売を認めることで、ニコンが支払う製造委託料を削減してもらった可能性などもあるのかななどと考えると、推測が膨らみます。
幾度となくソニー製ではなくタワージャズ製ではないかという噂が流れていたため、半ばおもしろおかしく伝えられているタワージャズ製という憶測ですが、今回の部分積層型こそタワージャズが製造したのでしょうか?皆さんはどう思いますか?
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Nikon ZRの主な仕様
Nikon ZR | Nikon Z6III | |
センサー | フルサイズCMOSセンサー | ← |
センサータイプ | 部分積層型 | ← |
有効画素 | 2450万画素 | ← |
手ぶれ補正 | イメージセンサーシフト方式5軸補正 | ← |
記録画素数(最大) | 6048×4032ピクセル(サイズL:24.4M) | ← |
RAW | RAW14ビット(ロスレス圧縮、高効率★、高効率) | ← |
記録媒体 | CFexpress(Type B)、XQD、microSD | CFexpress(Type B)、XQD、SD |
EVF | - | 0.5インチ546万ドット |
シャッター | 電子シャッター | メカ、電子先幕、電子 |
電子シャッター速度 | 1/16000~30秒 | ← |
フラッシュ同調 | 1/60秒以下の低速シャッタースピードで同調 | 1/200秒以下 |
電子シャッター連続撮影速度 | ・低速連続撮影:約1~7コマ/秒 ・高速連続撮影:約16コマ/秒 ・高速連続撮影(拡張):約20コマ/秒 | ← |
測光範囲 | -4~17EV | ← |
ISO感度 | ISO 100~64000 | ← |
AF検出範囲 | -10~19EV | ← |
フォーカスポイント | 273点(シングルポイントAF時) 299点(オートエリアAF時) | ← |
動画ファイル形式 | NEV、R3D、MOV、MP4 | NEV、MOV、MP4 |
R3D NE | 対応 | - |
REDWideGamutRGB | 対応 | - |
Log3G10 | 対応 | - |
シネマティック動画モード | 対応 | - |
パッシブサーマル設計 | 対応 | - |
音声記録方式 | リニアPCM(48kHz 24bit/32bit float) | リニアPCM(48kHz 24bit) |
RECランプ | 対応 | - |
液晶 | バリアングル式4.0型TFT 307万ドット | バリアングル式8cm/3.2型 210万ドット |
シュー | デジタルアクセサリシュー | アクセサリシュー |
バッテリー | EN-EL15c | ← |
撮影可能コマ数(最大) | 約370コマ | 約410コマ |
寸法(幅×高さ×奥行き) | 約134×80.5×49mm | 約138.5×101.5×74mm |
質量(本体のみ) | 約540g | 約670g |
直販価格 | 29万9200円 | 39万6000円 |
コメント
コメント一覧 (5件)
タワージャズ はパナソニックのセンサー部門とタワー セミコンダクターの
合弁会社なので パナソニック が同じ構造の部分積層型センサーを使っても
不思議ではないかもしれません。(今はどのような関係か知りませんが)
恐らく基本のセンサーは タワージャズ が開発しニコン、パナソニックそれぞれ
カスタマイズして供給していると思われます。
この噂が正しければ、ソニーのα7Ⅴでは部分積層センサーは採用されないことになる
パナソニックのS1Ⅱが部分積層なので、同じだと思ってたが、パナソニックもソニー製のセンサーではないって事?
パナソニックは像面位相差AF採用以降はソニー製に切り替えたと思ったけど
タワージャズもといタワーセミコンは、2020年にパナと完全に縁が切れて「タワーパートナーズ セミコンダクター(TPSCo)」に社名変更しています。パナにせよニコンにせよ、今は数あるお客様の1社に過ぎないでしょう。
また、元記事はZ50II他のセンサーをタワーセミコン製と断定していますが、Z APS-C機のセンサーは各種スペックからD500と一致しており、そのD500はTechInsightsの分解記事よりソニーIMX321だと確実視されています。
REDカメラのセンサーがタワーセミコン製というのは広く知られてるんですかね? 私は今初めて聞きました(詳しくないですが)
https://www.techinsights.com/ja/node/19138
要するに、いつものソニーセミコン忌避・タワージャズ()礼賛から来る妄想記事に過ぎないんじゃなかろうか、と。
センサー製造者が複数の方が競争が起きていい、って側面はありますが……どちらかと言うと、ソニーにセンサーを握られてるのが気に食わないニコン推しと、その状況を馬鹿にしたいソニー推し(共にごく一部)の争いでしょうね。加えて、それを煽ることでPVを稼ぎたい各種噂サイトの思惑か。
「Nikon Z 6とNikon Z 6IIのセンサーは、Nikon D750で使われているものをベースにしていると推測されており」
これは間違いですね。D750は表面照射型ですから、Z5のルーツになったセンサーです。
Z6はD780、Zf、Z5Ⅱと同じ系統の裏面照射型センサーですね。
それからD500系統、Z50系統のセンサーは、画素ピッチが比較的大きな表面照射型センサーです。ニコン以外のカメラには使われていないため、ニコン設計でしょう。
製造の難易度も高くなく、ソニー製造とタワーセミコン製造両方があっても不思議ではありません。
Z6Ⅲの部分積層型センサーも、ニコンのサイトで見ると表面の上下に細長いチップが積層されており、裏面照射型という記載がないことから、表面照射型と考えられます。
2400万画素で画素ピッチも大きい表面照射型の製造難易度はそれほどでもなく、Z6Ⅲのセンサーもタワーセミコン製造の可能性も考えられます。そして、似た設計のセンサーをパナソニックにも供給している可能性が考えられます。
とにかくこうだと決めつける方もいますが、情報は良く噛み砕いて判断したほうが良いですね。
半導体分析サイトのTECH INSIGHTSにZ6IIIセンサーの解体分析結果が出てますね
Sony IMX820 (partially stacked image sensor) Device Essentials | TechInsights
https://share.google/CK1cA04p5LQm9Nyob
型番IMX820のソニー製だそうです。