α9 IIIはグローバルシャッターでノイズが増えたのか
グローバルシャッターを採用したα9 IIIはノイズが増えているという話がありますが、実際にはどのようになっているのでしょうか?
- α9 IIのベースISOは100、α9 IIIのベースISOは250
- ズームアウトした画像ではキレイに見えるが、拡大するとα9 IIIではわずかにノイズが見られる
- α9 IIでは何も発生していない
- 240%までズームすると明らかにα9 IIのほうがきれい
- しかし、ISO250とISO250の比較では、ほぼ同じ結果が得られる
- つまりα9 IIは9 IIIにはないISO 100の利点を活かしている
- ISO 800では拡大しても同じような結果が得られる
- ISO 3200では240%まで拡大すると以前より差が大きくα9 IIIのほうがノイズが目立つ
- 100%でみると差はわずかで同じようなディテールで非常にシャープ
- ISO 6400では両方に粒子が見えるがあるが、α9 IIIには特定の場所にわずかに目立つ粒子のパターンがある
- しかし、非常に受け入れ可能なもので、6400では完全に受け入れることができる
- α9 IIとα9 IIIは特に暗い領域では違いはわずかだ。
α9 IIIの高感度耐性、ノイズ耐性についてのレビューが公開されています。
ソニーがグローバルシャッターを採用したα9 IIIを発表して世間を驚かせました。しかし、そのベースISO(最も低く設定できるISO)が250であることに問題があると感じた人もいたようです。実際には、どのような差があるのでしょうか?
動画では、それぞれのISOに設定して撮影した画像を比較しています。α9 IIをISO100に、α9 IIIを最低のISO250に設定した場合には明らかに違いがみられるようで、α9 IIIにはわずかにノイズがあることがわかるとしています。
さらに同じISOでもα9 IIIのほうがノイズが多いようですが、拡大して確認できるわずかな差ですので、それほど気にしなくてもいいのかなと思いますね。またISO 6400までのノイズはまったく許容できる範囲にあるとしています。
グローバルシャッターセンサーのノイズが多い理由
それではなぜグローバルシャッターセンサーではノイズが増えるのでしょうか?以前に記述した記事から引用してみます。
グローバルシャッターを実現するためには、すべての行で同時に露光を開始し、停止する必要がある。これは、行が読み出されるまで画素の電荷をどこかに保存しておく必要があることを意味している。これがどのように行われるかを図2で示している。別のフォトダイオード(光には露光しない)が回路に追加され、図ではSDとラベル付けされている。また別のスイッチ(SG)も追加される。これで露光が終了するとSGを閉じて電荷をSDに転送することができ、そこで画素が読み出されるまで保存される。
欠点は集光に関与しない追加のフォトダイオードがメインフォトダイオードの電荷の容量を制限することだ。これはセンサーが収集できる最大露光を減少させ、従ってベースISOを増やす効果となる。α9 IIIの最低ISOは250でこれは古いα9 IIやベースISO 100のAPS-Cカメラが扱える光よりも少ないことを意味している。さらに画素内の追加の回路は、ハイエンドカメラの標準になっているデュアルゲイン機能のための回路を内蔵することを妨げる。この機能は低ISOと高ISOの設定の両方で電子の読み取りノイズを最小限に抑えるための二つの補完的な画素読み出し回路を提供している。
α9 IIIのような専門的なスポーツ・アクションカメラの撮影では、これは大きな問題ではない。なぜならカメラは主に高ISOで使用される可能性が高いからだ。より一般的な使用目的の静止画向けカメラでは問題になるかもしれない。
上記のように既存の回路に新たな回路が設定されているため、受光する面積が目減りしてしまい、どうしてもノイズが増えてしまうということが考えられるようです。そのためできるだけノイズを少なく撮影したいという場面では不向きのようですが、本来、α9 IIIはそのような目的で利用されるカメラではないということで、特に問題にはならないようですね。
また静止画では拡張ISOで125まで下げることが可能ですので、問題となるとしたら動画なのかもしれません。
さらに2024年のソニーの新製品の噂について「2024年に発売が予想されるソニーのカメラのリスト」にて詳しくお伝えしています
主な特徴
- 世界初グローバルシャッター方式のフルサイズイメージセンサー搭載デジタル一眼カメラ
- 新次元のスピード性能を生かす最先端のAFシステム
- プロの撮影を支える快適な操作性と高い信頼性
- 即納をサポートする高速ワークフローと高い拡張性
センサーサイズ | 35mmフルサイズ (35.6 x 23.8 mm)、Exmor RS CMOSセンサー |
画素数 | 約2520万画素 |
イメージプロセッサ | BIONZ XR+AIプロセッシングユニット |
被写体認識 | 人、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機 |
手ぶれ補正 | イメージセンサーシフト方式5軸補正 (補正方式はレンズ仕様による) |
手ぶれ補正効果 | 8.0段 |
高速連続撮影 | 約120コマ/秒 AF・AE追従 |
動画撮影 | 4k 120p |
フラッシュ同調速度 | 1/80000 秒 |
シャッター速度 | 静止画撮影時: 1/80000-30 秒、バルブ、動画撮影時: 1/8000-1 秒 |
ISO | 静止画撮影時: ISO 250 – 25600 (拡張: 下限ISO 125、上限ISO 51200) |
フォーカスポイント | 759点(カバー率約95.6%) |
EVF | 0.64型 約943万ドット電子式ビューファインダー |
背面液晶 | 3.2型 約210万ドット 4軸マルチアングル液晶モニター |
メモリカードスロット | CFexpress Type Aデュアルスロット |
サイズ | 約136.1 x 96.9 x 72.8 mm |
重量 | 約703 g(バッテリー、メモリカード含む) |
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(記事元)https://www.youtube.com/watch?v=nimf0d0wFhU
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