FE 16-35 mm f/2.8 GM IIレビュー
FE 16-35 mm f/2.8 GM IIのレビュー記事が掲載されています。どのように評価されているのでしょうか?
それでは記事をみてみましょう。
- 長所
- 頑丈、形が良く、軽量で密閉された鏡筒
- 中央部の優れた画質
- APS-Cセンサの周辺部の非常に優れた画質
- フルサイズの周辺婦での良好な画質
- 少ない軸上色収差
- 無視できる程度の倍率色収差
- APS-Cセンサーでのわずかな口径食
- 適切に補正されたコマ収差
- 低乱視
- 静かで、素早く、正確なオートフォーカス
- 少ないフォーカスブリージング
- 短所
- 明るい光源に対する性能はもっと良くできたはず
- フルサイズでは、特に最短撮影距離で口径食が大きくなる
- 歪みが少し多すぎ、複合歪みがでる傾向がある
- 焦点のあっていない画像の見た目がよくない
- 性能に比べて価格が高すぎる
私の気持ちは少し複雑な気分だ。このテストをどのようにまとめればいいのか?一方では、難しい構造のレンズでありながら、すべての焦点距離と絞りで、画像全体でシャープな画像を提供することができている。さらに、このようなパラメータでは補正することが本当に難しい色収差、コマ収差、非点収差を補正しており、本当によくできている。同時に、この新しいレンズは、より小さく、軽い鏡筒として提供され、その品質を犠牲にしていない。防水性能もあり全体的によくまとまっている。絞り羽根の枚数が増え、最短撮影距離が短くなり、オートフォーカスもより効率的になった。動画撮影の可能性も向上している。
その一方で、このレンズは非常に高価なレンズで、トップクラスのGマスターシリーズに属するレンズであることを忘れてはならない。最近、ソニーは基準を本当に高め、彼らの最新作が非常に優れているという事実に私たちは慣れている。そして、ここに問題がある。これらの基準で比較すると、新しい16-35mm F2.8 GM IIはそれほど明るくは輝いていない。
光学の専門家は、画像全体で非常に優れた品質を保証することに集中し、ソニーがはるかに価格が安いタムロンよりも中央部を犠牲にして、これを設計したと理解している。それでも、私はそれが全く好きではない。小さなサイズにすることに焦点を当てることで、最短撮影距離で巨大な口径食が発生した。歪曲収差と効率的に戦うために、16mmだけでなく、20-24mmの範囲でも明確にわかる複合歪みが許容された。明るい光源に対する理想的な性能と、フォーカスがあたっていない部分の円形の光の輪もそこそこ見えることを考えると、高額なGMシリーズとしては欠点が多すぎると言わざるを得ない。
全体的な印象として、最近、ソニーの経営陣は製品を小型化し、できるだけ小さくしようとする傾向がある。その結果、α7C RやZV-E1のような製品が登場した。これらはメモリカードスロットが1つしかない。また鏡筒の発熱が早すぎる機種や、ZV-1/ZV-1 IIシリーズのように動画撮影に関しては、もっと大きなバッテリーを内蔵したほうが理にかなっている機種が発売されている。光学機器を小型軽量化することに反対するわけではないが、時々、ソニーが目標を達成するあまり、より多くを犠牲にしているような印象を受ける。FE 16-35mm F2.8 GM IIはソニーのアプローチのもう一つの犠牲者のようだ。
(記事元)https://www.lenstip.com/index.php?test=obiektywu&test_ob=654
小型化を優先しすぎた設計?
レビューは作例やグラフを利用した解説など、より詳しい内容となっていますので、全文は記事元リンクからご覧ください。
さて、今回のFE 16-35 mm f/2.8 GM IIのレビュー記事は、結構、辛口なレビューになっています。まずは、このレンズはGMという銘のあるレンズであるにも関わらず、欠点が多いと評価しています。
その理由を、ソニーがあまりにも小型化することに注力しているため、性能が犠牲になっているのではないかと考えているようです。また最短撮影距離での画質を優先するあまりに、他の部分にその影響がでてしまっているとも考えているようですね。
その影響の部分が、中央部の画質の犠牲であり、最短撮影距離の口径食であり、そして複合歪みが許容されてしまっているということのようです。通常、レンズの歪みは樽形か糸巻き型のどちらかが発生するのが普通ですが、その両方が同時に発生してしまうのが複合歪みです。補正ありきで考えれば問題ないのかもしれませんが、気になる人は気になるのでしょうね。
しかし、これは最近のGMレンズがとても優れていて、それに慣れてしまった反動で、要求が高くなっている側面があることも指摘されています。価格は高いようですが、短所に納得ができるのであれば、オートフォーカスも優れているようですし、良いレンズになるのではないかと思いますね。
FE 16-35 mm f/2.8 GM IIの主な仕様
名称 FE 16-35mm F2.8 GM II 型名 SEL1635GM2 レンズマウント ソニー Eマウント 対応撮像画面サイズ ●35mmフルサイズ 焦点距離(mm) 16-35 焦点距離イメージ(mm) *1 24-52.5 レンズ構成 (群-枚) 12-15 画角 (APS-C) *1 83°-44° 画角 (35mm判) 107°-63° 開放絞り (F値) 2.8 最小絞り (F値) 22 絞り羽根 (枚) 11 円形絞り ○ 最短撮影距離 (m) 0.22(W,T) 最大撮影倍率 (倍) 0.32 フィルター径 (mm) 82 ADI調光対応 – 手ブレ補正 – (ボディ側対応) テレコンバーター (1.4x) 非対応 テレコンバーター (2.0x) 非対応 フードタイプ 花形バヨネット式 外形寸法 最大径x長さ (mm) 87.8 x 111.5 質量 約 (g) 547 MTF曲線
レンズ構成図
(記事元)https://www.sony.jp/ichigan/products/SEL1635GM2/index.html
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コメント
コメント一覧 (4件)
これには物言いを付けたいと思います。
普段はLensTipの評価と私個人の評価は類似していますので、結構参考にしているサイトですが、Tamron20-40mm F2.8は私も購入しましたが、20mmは全域フラットに良い解像でしたが、20mm 以外では中心は良いものの周辺はF5.6に絞るまで解像しないというものでした。これはLensTipも同じ評価をしています。
https://www.lenstip.com/652.4-Lens_review-Tamron_20-40_mm_f_2.8_Di_III_VXD_Image_resolution.html
つまり、評価者は中心が良ければ、周辺は捨てても良いという考えなのでしょうか? ではその中心ですが、Tamron20-40mm F2.8もFE 16-35 mm f/2.8 GM IIも70Point前後で大きく変わらず、どちらも優秀です。FE 16-35 mm f/2.8 GM IIはF値開放から周辺部の解像も上げてきたことで、大変使い勝手が良くなったのではないでしょうか。まだ自分自身で使っていないためそれ以上のことは言えませんが。
タムロン20-40/2.8と中央解像度を比較すると、F2.8〜F4ではタムロンの40mm/2.8がやけに低い以外はタムロンがやや上、そこから先は互角〜ソニーがやや上でしょうか。
広角でよく撮る風景なら絞るよね、ということなのかもしれませんが、F2.8開放からの均質性を重視する場面もあるでしょうし、悪い傾向とは言えない気がします。中央解像度もそれほどの差か?と思いますし。
やはり「価格差3倍のGMレンズなのに」というガッカリ感が辛口の根幹にありそうです。あとは結構な玉ねぎボケが出ているのも……? チャートテストでの解像力も含め、実写でどの程度問題になるかはわかりませんが。
ソニーはGM/G/並があるので小型軽量優先はGシリーズでいいように思いますね。
優先事項としてGMは光学性能>小型軽量>価格で、Gは小型軽量>光学性能>価格で、並は安価>光学性能>小型軽量で設計してほしく思います。
GMレンズは無理に小型化する必要はあるのでしょうか?
軽くて困ることはありませんが他に軽量化による弊害が出ても困りますね。
複合歪みは陣笠状の歪みと思われます。
これは歪み値を小さく表示できるので一見良さそうに見えますが電子補正が
困難なようでサンプルではポートレートや近接撮影で中間域に残りますね。
端では分かりにくいように補正されています。
サンプルを見る限り近距離で無ければ建物でも歪曲は目立たず素晴らしい描写です。
撮影距離によって出方が異なるようで注意が必要かもしれません。
まぁ最近は解像度がすべてなので気にする人は少ないかも知れなせん。