キヤノンがカメラを操作するシステム開発用のSDK/APIを無償で提供するようです。
キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、キヤノン製デジタルカメラの開発支援パッケージ「Camera API Package」を3月7日から提供開始する。法人を対象としているが、同社判断により個人に提供する場合もあるとしている。いずれも無償提供だが、サポートはない。
カメラを利用したシステム開発を容易にするためのパッケージ。カメラのリモート撮影および画像取得、カメラの各種設定(シャッター速度、絞り値、ISO感度の変更など)を行えるようになる。カメラはUSB接続や無線通信で遠隔操作が可能。
以下のSDK(ソフトウェア・デベロップメント・キット)とAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を用意する。対応機種は2019年3月現在の情報。
■Canon EOS Digital SDK(EDSDK)
キヤノン製デジタル一眼レフカメラ・ミラーレスカメラ・コンパクトデジタルカメラの遠隔操作をUSB接続でパソコンからおこなうためのSDK
対応OS:Windows/Mac
対象機種:デジタル一眼レフカメラ・ミラーレスカメラ・PowerShot SX70 HS■Camera Control API(CCAPI)
キヤノン製ミラーレスカメラ・コンパクトデジタルカメラの遠隔操作を無線通信でパソコン・スマートフォン・タブレットからおこなうためのHTTP(HyperText Transfer Protocol)ベースのAPI
(記事を一部引用しています)
キヤノンがキヤノン製のカメラをリモートで操作できるシステムを提供してくれるようです。
今回はSDKとAPIの両方が提供されるようですが、どのような違いがあるのでしょうか?
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通常ですとカメラとパソコンを有線接続してカメラをリモート操作するようなイメージですが、そのときのカメラの機能を、パソコンのソフトから呼び出して利用するためのデータ形式や手順などを決定したものがAPIです。なので、カメラをパソコンとUSB接続して利用する場合でもAPIは存在しています。
では、キヤノンが言う今回のAPIとは何かというと、http通信でカメラを操作できるというようなWebAPIのことをAPIと呼んでいるようですね。
つまり、今回はカメラをパソコンと有線接続して、パソコン上のアプリからカメラを操作するSDK(+API)と、例えば同一LAN内に接続されているカメラとスマホにおいて、スマホのブラウザからカメラをリモート操作するみたいなとこができるWebAPIの両方が提供されるということのようですね。
WebAPIの仕組みが公開されたことは非常に大きいと考えられます。http通信で遠隔操作できますので、http通信を実装できる既存のライブラリがあれば、それを利用して簡単にカメラを操作するアプリを作れることになります。http通信をする代表的なアプリとしてはChromeやSafaroのブラウザがあるわけですが、そのぐらいメジャーな通信ですのでhttp通信を実装するライブラリというのは世の中のゴマンとでています。なので、キヤノン以外のメーカが、カメラを操作するリモートアプリをスマホアプリとして簡単に作ることができる可能性があるわけですね。
これが何がすごいのかというと、例えば防犯カメラメーカがカメラを防犯カメラに利用するようなシステムを開発したり、ドローンに搭載したカメラをリモートコントロールするというようなシステムを簡単に作ることができるようになるため、そういうメーカがキヤノンのカメラを利用しようということになるかもしれないということになるわけですね。
カメラを使うといろいろ面白いことができそうですので、この取り組みは面白い試みになりそうですね。
詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。
(記事元)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190306-00000089-impress-ind
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