このファームウエアの変更 (Version 1.1.0) は、以下の機能向上と修正を盛り込んでいます。
1 映像をカメラの画面に表示しながら、HDMI出力による映像表示を行う設定時に、[温度上昇緩和:入]が設定できるようになりました。
2 一部のRFレンズを使用した動画撮影におけるレンズ内手ブレ補正の制御を改善しました。
3 表示言語「英語」設定時:「スローシンクロ」の設定画面における情報表示を修正しました。
4 FTP転送時の接続性を改善しました。
5 一部のCFexpressカードを使用した際にカードへアクセスする時間を改善しました。
6 動画撮影において、温度検知および撮影可能時間制御の改善を図りました。また、これにより常温環境下で短い時間の撮影と電源OFFを繰り返した際の撮影可能時間の改善を図っております。
7 「日付/時刻/エリア」設定をしていないと、動画撮影可能時間が正しく表示されない現象を修正しました。*9月上旬公開予定のファームウエアにてRF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMに関して、以下の点を対応する予定です。
・ 6.0段分の手ブレ補正に対応(CIPA基準に準拠)
・ 特定の条件下での連写時の協調IS性能の向上(記事を一部引用しています)
(記事元)https://cweb.canon.jp/drv-upd/eosd/eosr5-firm.html
EOS R5の撮影可能時間制御の改善
キヤノンがEOS R5の新ファームを公開しています。
記事によれば、様々なファームウェアのアップデートがあるようですが、主に動画関連の修正が多く含まれているようですね。動画関連の修正は以下のようになります。
・映像をカメラの画面に表示しながら、HDMI出力による映像表示を行う設定時に、[温度上昇緩和:入]が設定できるようになりました。
・一部のRFレンズを使用した動画撮影におけるレンズ内手ブレ補正の制御を改善しました。
・動画撮影において、温度検知および撮影可能時間制御の改善を図りました。また、これにより常温環境下で短い時間の撮影と電源OFFを繰り返した際の撮影可能時間の改善を図っております。
・「日付/時刻/エリア」設定をしていないと、動画撮影可能時間が正しく表示されない現象を修正しました。
海外ではEOS R5の動画撮影時間が短かったり、オーバーヒートまでの時間が予想できず実際には利用できないという声が上がっていて、それに対応したものだと思われます。
どのような変更があったのか?
まず、現状のEOS R5の発熱に関する問題ですが、概ね以下のようになっているようです。
・4k HQ(全画素読み出しからのダウンサンプリング)では、センサーやイメージプロセッサはさほど発熱しない
・CFExpressカードが発熱が影響している可能性が高い
そしてEOS R5ではオーバーヒートの管理として、このようなことをしているようです。
・センサーやイメージプロセッサの温度を計測するセンサーはないらしい(参考にしていないだけ?)
・電源をONしている時間、撮影している時間、電源をOFFしている時間などを総合的に判断して、時間でオーバーヒートの警告を出すようにしているらしい
まあ、あくまでリバースエンジニアリングの結果ですので、「そうらしい」となってしまうので話半分で聞いておいてください。では、新ファームでは、具体的にどのような変更があったと考えられるのでしょうか?
まず、「映像をカメラの画面に表示しながら、HDMI出力による映像表示を行う設定時に、[温度上昇緩和:入]が設定できるようになりました。」という部分についてです。この温度上昇緩和というのは、これまでの説明では、撮影していないときにモニタなどに表示させる動画のフレームレートを落とすなどすることにより、温度上昇を緩和する機能だとしています。それをHDMI出力時にも対応することで、同じようにセンサーやイメージプロセッサの温度上昇を抑制できるようにしたものだと思われますね。または、外部出力をしているので、CFExpressカードの発熱を無視することができるので、CFExpressカードを利用していないぶん、撮影時間を短くしないようにするようにタイマーを変更した可能性も考えられそうです。
次に、「動画撮影において、温度検知および撮影可能時間制御の改善を図りました。また、これにより常温環境下で短い時間の撮影と電源OFFを繰り返した際の撮影可能時間の改善を図っております。」についてですが、これは恐らく、より様々な設定状況の場合分けを細かくして、動画撮影時間を延ばそうとしているのだと思われますね。カメラ本体の温度センサーを利用して実際の温度との兼ね合いをみて細かく制御することで、撮影可能時間を延ばすような方向になっているのだと思われます。
最後に「「日付/時刻/エリア」設定をしていないと、動画撮影可能時間が正しく表示されない現象を修正しました。」です。このことから、たぶんですが、オーバーヒートの警告を出すタイミングとして、使用エリアと日付や時刻などを参考にして決めていた可能性も考えられそうです。例えば、昼なら夜よりも短く、夏なら冬よりも短くタイマーを設定していた可能性もあるのかな?と思いますね。なので、エリアと日付などを入力しないと、録画撮影時間が正確に表示されないという問題が発生してしまっていたのではないのかな?と想像しています。
このファームウェアのアップデートで、録画時間が大幅に改善するといいのですが、実際にはどうなるのかはわかりません。たぶん海外では検証がかなり行われると思いますので、その検証結果に期待したいですね。
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