Nikon D6の発表前、ニコンの噂サイトではNikon D6にボディ内手ぶれ補正があり、それとともに発売されると言われていた。しかし発表された当時、なぜNikon D6にボディ内手ぶれ補正がないのか誰もが驚いた。これがもたらされたあなたへの回答だ。
ニコンヨーロッパ社長のVice氏はNikon D6にボディ内手ぶれ補正がないないことについて見解を示した。
Nikon D6の主にターゲットとするユーザは、スポーツ、自然、報道写真家で、彼らはほとんどの場合で光学ファインダーを利用する。一般的に、イメージセンサー補正は光学ファインダーとイメージセンサーの間のギャップをもたらす。このギャップは望遠レンズを利用したときに、より気がつきやすいものになる。このことを考慮し、Nikon D6へのイメージセンサー補正の要求はないと考え、ボディ内手ぶれ補正を搭載しないことを決めた。
要するに、ニコンはボディ内手ぶれ補正をNikon D6に搭載できなかったと述べている。しかし、2016年2月に発表されたペンタックス初のフルサイズセンサーの一眼レフであるPentax K1は5軸ボディ内手ぶれ補正が搭載されている。少なくともニコンはこのモデルについてリバースエンジニアリングできなかったのだろうか?
(記事を一部引用して意訳しています)
Nikon D6にボディ内手ぶれ補正が搭載されなかった理由
NewCameraがNikon D6のボディ内手ぶれ補正について報告しています。
記事によれば、Nikon D6の発売前にはNikon D6にはボディ内手ぶれ補正が搭載されるという噂があったが、実際には搭載されなかったことについて記述されています。
理由については、ニコンヨーロッパの人が答えているようです。その発言によれば、ボディ内手ぶれ補正を採用すると、一眼レフではファインターで見たときの被写体と実際に撮影される画像に違いが生じる可能性があるので、Nikon D6での採用を見送ったということです。
レンズ内手ぶれ補正だけであれば、手ぶれ補正機能が働いても補正後の被写体を見ていることになりますので、目でみた被写体とセンサーに写る被写体はまったく同じものになります。ですが、センサーが駆動するボディ内手ぶれ補正では、実際に目でみた被写体とセンサーに写る被写体が異なる可能性があります。
このことは特に望遠レンズで顕著になるとし、Nikon D6はスポーツ撮影や報道写真などで望遠レンズが使われる頻度が高いので、不要だと判断したということのようですね。
しなかったのか、できなかったのか?
記事元では、ニコンはNikon D6のボディ内手ぶれ補正を搭載できなかったのだとし、ボディ内手ぶれ補正を搭載しているペンタックスK-1を解析できたはずだとしています。つまりやりたくてもできなかったと皮肉まじりに述べているわけです。
しかしニコンの言い分も最もで、確かに望遠レンズでは手ぶれ補正におけるギャップが顕著になる可能性があるので、搭載しないという選択肢もあると思います。でもボディ内手ぶれ補正を搭載しても、それを利用しないという設定ができれば、この問題は解決しますよね?なので言い訳じみて聞こえるのも確かかもしれません。
ですが、ニコンはNikon Z 6でFTZマウントアダプタを介してAF-Sレンズを利用した場合の、ボディ内手ぶれ補正を実現しているので、実際には技術的には可能なのだと思います。そう考えるとニコンの言い分も正しいのかな?とも思えます。
仮に需要が本当にあまり少ないとしたら、ボディ内手ぶれ補正を搭載することで、たたでさえ高い価格がもっと高くなる可能性もありますし、仮にセンサーが駆動しないように固定可能だとしても、ただでさえ乱雑に扱われがちなカメラでセンサーまわりが故障するという可能性が高くなると考えられるので、これらを総合して判断して搭載しなかったのではないのかな?と思います。
(記事元)http://thenewcamera.com/reasons-why-nikon-d6-doesnt-have-sensor-shift-image-stabilization/
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コメント
コメント一覧 (1件)
これは動作のタイミングチャートを書いてみればニコンヨーロッパ社長の言い分が正しいように思えます。
手ぶれ補正自体はNikon Zシリーズの実績を見れば搭載しようと思えばできると思います。
レンズと協調動作が出来ればこの問題は起こらないと思うのでいずれ搭載されるかも知れませんね。
ミラーレスでもシャッターを押したときの視野とシャッターが閉じてから露光用にシャッターが
開き始めた時の視野は手振れで異なるでしょうからボディ内だけでは視野のギャップは補正しきれませんね。
これからは協調動作の技術が必要と思います。
ニコンはレンズ、ボディそれぞれの手振れ補正技術を持っているのでいずれ出来るでしょう。