中国北京市がソニーに約1770万円の罰金
【杭州共同】日中戦争の発端となった盧溝橋事件から84年に当たる日に新製品を発表するとの広告を出し中国国家の尊厳を損なったとして、北京市朝陽区の市場監督管理局は18日までに、ソニーの中国法人に100万元(約1770万円)の罰金を科した。12日付。
同局などによると、中国法人は今年6月30日夜に、7月7日夜に新製品を発表するとの広告をインターネット上に出した。これが1937年の盧溝橋事件発生とほぼ同じ日時だったため、中国で批判の声が殺到。7月1日に広告を削除し、不適切だったとして謝罪していた。
-共同通信
北京市がソニーの中国法人に100万元、日本円で約1770万円の罰金を科したということが明らかになりました。上記の記事ではよくわからないと思いますので、ちょっと解説してみます。
まず、ソニーが7月7日の夜に、恐らくですがZV-E10のカメラの発表をするということを告知します。しかし、それは日中戦争のきっかけとなった盧溝橋事件が発生したのと同じ日にちだということで、中国国内で一部の人から問題視する意見がありました。そのため、ソニーは中国での7月7日に発表することを取りやめ、謝罪を発表していました。なお、盧溝橋事件は7月7日に発生していたのですが、しかもその夜に発生していることから、7月7日の夜にZV-E10が発表されるということで、刺激が強かった側面が高かったのかもしれません。しかし、もし7月7日の昼間の発表だったら、これだけ問題視されていたのかという疑問も残ります。
詳しくは過去に当サイトでも記述していますので、下記の記事をご覧ください。
今後の発表はすべての日にちを精査して行う必要性が?
確かに日中戦争の発端となった日時での発表を、日本の企業が行ったことを問題視する人がいることはわかります。しかし、それを国家の尊厳を傷つける行為だとして罰金を科すことができる組織や、その法体制については、ちょっと疑問に感じますね。
こうなると、今後は何かしらの発表を行う場合には中国国内で何かしら禁忌とされている日付ですとか、日中関係で何かしらの問題があった日にちでの発表やその他の活動をすべて行わないようにしなければならない可能性があります。
これらは日中関係だけでなく、その他の外国企業と中国の間でも成り立つことだと思うので、例えばアヘン戦争のことを考えると、イギリスと中国の間でも同様の問題が発生する可能性が考えられます。
今回は中国政府ではなく、北京市が行ったことのようですが、その背景には政府がいる可能性もありますので、今後様々なところで問題となりそうに思えますね。
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コメント
コメント一覧 (5件)
いくらマーケット規模が大きくて魅力ある市場でも、
人権侵害や言論弾圧をする国家と取引を続けるのは考えた方が良いのでは?
企業イメージを損なうリスクもあるかと・・・
現実はそうなっていないでしょう?暇している一部のヨーロッパのビーガンみたいな人を除けば、他人事なんぞ誰も気にしない。
郷に入っては郷に従う。特にこの違和感は社会主義国なんで仕方がないのでしょうね。
スポーツ同様に万国共通の楽しみ方、趣向の持ち方が許される世界になって欲しい!
チャイナで商売をするということはこういうことなんですよね。
謝罪では済まない罰金も要求されるというリスク。
ソニーは世界で認められるグローバル企業なのだから
相手国の国情をもう少し理解したほうが良いでしょうね。
宗教関連(安息日等)、戦争関連等、新製品発表がしずらい
日がそれぞれの国で有ったように思います。