リコーは4日、2021年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が364億円の赤字になりそうだと発表した。従来予想は36億円の黒字だったが、欧州の新型コロナウイルス感染再拡大の影響でオフィスでの印刷量が減り、一転して赤字に転落する。コロナによる減益幅は営業利益ベースで600億円増え、1750億円にのぼる。年間配当は15円に減らす。
同日、オンラインで記者会見した山下良則社長は「欧州の主要都市でロックダウン(都市封鎖)が宣言され、回復度合いを見直した」と説明した。売上高は前期比17%減の1兆6640億円の見通し。従来予想を1160億円下回る。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65837920U0A101C2DTA000/
リコーの2020年度の連結最終決算は赤字の見込み
日本経済新聞がリコーの決算について報告しています。
記事によれば、リコーの2020年度の連結最終決算が364億円の赤字になりそうだと発表したそうです。予想では36億円の黒字ということだったようですが、こちらも新型コロナの影響で大幅赤字を避けられないような状況になっているようですね。
この原因は主力の事業分野が、主にオフィス関連にあったことが原因だと思われます。
例えば、リコーの主力事業分野として、複合機やプリンターなどのオフィス向け機器や、電子黒板やプロジェクターなどの機器、そしてその関連商品があげられています。
ご存じの通り、最近のペーパーレス化やテレビ会議化が進む状況で市場が縮小しているなか、新型コロナの影響で、都市のロックダウンによりテレワーク化が進んだこともありり、オフィス機器の需要が低迷しているということが考えられそうですよね。
例えば、オフィス向けの複合機やプリンタなどは、テレワークが進む中では必要がありませんし、みんなが会議室で資料を閲覧するためのプロジェクターや、電子黒板といったものも当然ですが必要ないと言うことになります。
そうなると、オフィス関連機器を主に販売していた企業としては、かなり厳しい状況になる可能性がでてきてしまいますよね。
そのため、リコーはOA機器メーカから脱却し、デジタルサービスを提供する会社への転換を加速するのだそうです。具体的には、電子帳票やCADソフト、テレワークを支援するソフトなどの提供をしていくようですが、リコー以外にもこの分野にすでに関与している会社は多くあり、しかもネット関連サービスになりますので、ライバルは世界各国の企業となるため、どこまでそのサービスが受け入れられるのかは未知数という感じだと思われます。
デジカメ事業を支えられなくなる可能性も
ペンタックスはリコーが販売しているブランドですが、デジカメ市場が低迷するなかで、リコーがデジタル一眼レフを主力とするペンタックスを今後も支えていけるのか?という疑問は当然、誰しもが思うと思います。
様々なランキングをみても、一眼レフのランキングでニコン、キヤノンがランクインすることがあっても、ペンタックスのカメラが上位にランクインすることはほとんどありません。
実際にペンタックスの販売するカメラで黒字化できているとは思えないので、リコー本体が赤字になってしまうと、そのカメラ事業も今後はどうなるのか本当に心配になってしまいます。
同じような状況にあったと思われるのがオリンパスですが、オリンパスはデジカメ事業を譲渡してしまいました。リコーはペンタックスこのまま維持できるのでしょぅか?
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