売上高1兆円のうち、イメージセンサーは同6%減の8700億円を見込む。主力のモバイル機器用の売上高は19年度実績を下回る見通し。大手顧客の最終製品の販売減、スマホ市場の減速と中位・廉価機種へのシフト、中国顧客の部品・製品在庫の大幅な調整などが影響する。
モバイルセンシング用は、スマホ各社の採用が遅れ、採用済みのフラグシップ機種の販売も減少しているため、19年度から成長できない見込み。「減益要因の3分の1近くがモバイルセンシング」と説明し、ToF(Time of Flight)センサーなどの需要が想定を下回ることを示唆した。
また、AV用でもデジカメ向けが「3年分の市場縮小が1年で起こる」と想定しており、大幅な減収になる見込み。このほか、19年度に増額した研究開発費、成長を見越して実施した増産投資などの償却負担も減益要因になる。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/fb40e91013e15d777ae06e733c90333af9388b8a
イメージセンサーの需要が減少
LIMOがソニーのイメージセンサー事業について報告しています。
記事によれば、ソニーのイメージセンサー事業について新型コロナの影響を受け売上高、利益とも減少する見込みのようです。まず2020年度の売上高は前年度比7%減少の見込みで、利益に関しては前年度比の45%減少ということになるそうです。利益が約半減というのは衝撃的な数字ではありますね。
そして、デジカメ向けについては「3年分の市場縮小が1年で起こる」と想定しているようです。これまで毎年毎年、前年度比20%減少みたいな感じで市場が縮小するような感じでしたが、それがいっきに3年分も市場が縮小してしまうような状況になってしまうと予想しているようです。これは、かなり驚きですね。
需要回復は21年下期を想定
少し前までソニーはイメージセンサーを製造する企業として、かなり少ない世界シェアしか得ていない企業でしたが、裏面照射型センサーというイノベーションを実現して、いちやくトップ企業に成長しました。まさか、こんな劇的に変化するとは想像もしていませんでした。
そして、いまではイメージセンサーでトップシェア企業となっているわけですが、今回の新型コロナウイルスの影響では、少ないながらもダメージを受けてしまっていますね。
イメージセンサーは、いまや様々な製品で利用されているキーデバイスとなっています。ですので、このままデジカメ需要が低迷しているからといって、ソニーのイメージセンサー事業が問題になる可能性はほぼないといってもいいと思いますね。
ですが、一つきになるのは、ソニーはイメージセンサーの需要回復期としては2021年下期を想定しているということです。これはつまり、需要が回復ははやくても来年の6月以降からの回復になるということを意味しています。逆にいうと、それまでは回復は見込めないということですよね?
これはかなり興味深い想定で、ソニーとしては新型コロナのよる影響は来年の6月(2021年度の下期という意味なら来年の9月)以降にならないと、カメラ事業の回復がないかもしれないことを意味しています。ということは、各カメラメーカも来年の6月までカメラ販売の大幅な回復を見込めないだろうことを示唆しています。いまでもかなりの赤字になっている企業もあるのに、この状況があと1年も続くという可能性になり、それぞれのカメラメーカのカメラ事業が本当に大丈夫なのか心配になりますよね。
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