オリンパスがカメラ事業を中止しない4つの理由
・カメラメーカは以前に大きな市場から撤退している
-ニコンが2018年にブラジルから撤退
・オリンパスのイメージング部門は会社の研究開発の大部分を占めている
・ベトナムの新しい工場
・2020年2月、オリンパスは日本でのミラーレスNo1(記事を一部引用して意訳しています)
オリンパスがカメラ事業をやめない理由
43rumorsがオリンパスのカメラ事業に関して報告しています。
記事ではオリンパスはカメラ事業をやめない理由について解説している動画を紹介しています。主な内容は上記のような内容で、だからオリンパスがカメラ事業をやめることはないとしています。このような動画がでた、その背景をちょっと説明してみます。
事の発端は、オリンパスの、韓国市場からのカメラ事業の撤退報道です。先日、オリンパスは2020年6月末をもって韓国からカメラ事業の撤退を決めたという報道がありました(参照 オリンパスカメラ事業 韓国から撤退 市場縮小とコロナ影響)。記事によれば韓国国内のデジカメ市場の縮小や、新型コロナの影響が追い打ちを掛け、その結果オリンパスはデジカメ販売からの撤退を決めたとしています。ただし、医療関係事業はそのまま継続するということも併記されています。
このことからオリンパスがカメラ事業そのものを全世界でやめてしまうのでは?と不安に感じた人も多いようで、それを受けてオリンパスはカメラ事業を続けると説明しているわけですね。
その理由として4つの理由があげられているわけですが、その理由の一つがニコンが2018年にブラジル市場から撤退していることを挙げています。つまりニコンですらブラジル市場から撤退しているのだから、オリンパスが韓国市場から撤退しても、それがカメラ事業をやめるということにはつながらないということを言いたいのかな?と思いますね。
二つ目の理由としてベトナムの新工場があるとしています。この理由はちょっとよくわからなくて、オリンパスは記憶が正しければ10年以上前にベトナムにカメラと内視鏡に関する工場を設立しています。そして、数年前、オリンパスは中国工場を閉鎖してベトナム工場への移設をしていますが、たぶんそのことを述べているのだと思いますね。
日本では高いシェアも・・
その次の理由として、オリンパスのカメラ事業はオリンパスの研究開発の大部分を担っている存在だからだとしていますね。オリンパスは医療事業で内視鏡を製造したり、AIを搭載した内視鏡画像診断支援ソフトを発表したりしています。内視鏡にはレンズがあったり、イメージセンサーを利用していたりしますし、内視鏡画像診断ソフトには画像認識の技術が利用されていると思います。それらのレンズやイメージセンサー、画像認識の技術は、主にカメラ事業からのものであるということを言いたいようですね。
つまり医療関連事業はカメラ事業で研究開発した多くの技術を導入しているので、簡単にカメラ事業を止められないということを言いたいのかな?と思いますね。確かに医療事業だけのために研究開発をするより、カメラ事業として研究開発すれば、カメラ事業で多少赤字になっても研究開発費がカメラ事業の利益で少しでも少なくすることができれば、医療関連事業に関しては、それだけ少ない研究開発費で新技術を導入した医療関連機器を開発できることになります。
最後の理由としては日本でのミラーレス販売が好調であるということを挙げています。確かにハイアマチュアクラスとしてE-M1 Mark IIIが好調ですし、エントリークラスとしてはPENシリーズや、E-M10 Mark IIIがかなり好調に売れています。E-M1 Mark IIIが好調なのはいいお知らせですが、PENやE-M10 Mark IIIが売れているのは、かなり価格が下落しているからで、この両機種はかなり利益率が低いと思われます。なので日本市場でシェアが高くても、必ずしも安心材料にはならないのかな?とも思いますよね。
新型コロナウィルスの影響は今回だけで終わるわけではなく、数年は続くという指摘があります。冬には再燃するという専門家の人もいますので、今後、同様に続くと思うと本当にカメラメーカにとっては大問題になる可能性があります。このまま収束することを祈りたいと思いますし、何かしらのアイデアでカメラ需要が復活して欲しいなと思いますね。
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