ツァイスの声明
先日、当サイトでもお伝えしたツァイス撤退の噂に関する新たな情報が投稿されています。どのような投稿なのでしょうか?
それでは記事をみてみましょう。
ツァイスフォトグラファーのGreg Watermannは、写真市場からの撤退の噂についてツァイスからの公式声明を私とシェアした。
ツァイスは写真市場から徹底していない。https://www.zeiss.com/consumer-products/int/photography.htmlやamazon.comをみてほしい。これは我々がまだ写真用レンズを宣伝し、販売していることを示している。
しかし、我々はある事実に直面している。パンデミックの最初の数ヶ月で、グローバルマーケットは大幅に、そして不可逆的に減少した。そして企業は適応しなければならない。
そしてもちろん、我々は我々の独自の専門的知識をモバイルイメージングに持ち込んでいる。なぜなら消費者だけでなく、野心的なプロフェッショナルカメラマンも、1日中写真を撮影するために、ますますスマートフォンを好むようになっているからだ。声明の「世界市場は大幅に、そして不可逆的に減少した」という記述に私は本当に心配している。これはどのような回復もする見込みがないことを示唆している。また、少なくとも現在のところ写真市場における新しいレンズの開発を中止したようにみえる。
これは自分で実現可能な予言のように聞こえる。タムロン、キヤノン、他の企業は、決算報告でレンズの販売が好調であることを証明している。そして、ツァイスのレンズはオートフォーカスの性能と品質、そして価格とのコスパで大きく遅れをとっている。新しいレンズを作らないのであれば、ツァイスの売上が落ちるのは当然だろう。
写真レンズ撤退を否定も・・
さて、記事によれば、ツァイスの公式声明を得ることができたとしています。それが上記になります。ツァイスによれば、写真市場から撤退をしておらず、実際に写真用のレンズを販売しているとしています。
実は、先日、ツァイスが写真市場から撤退するのではないか?という投稿がありました。今回の情報はそれを受けてのものになります。
ここからが問題となる声明です。ツァイスによれば、写真に関する世界市場は新型コロナウイルスのパンデミックで不可逆的に大幅に減少してしまったとしています。この不可逆的にというのは、元に戻ることがないという意味です。従って、縮小した市場はもう元には戻らないとしているわけですね。
これは恐らくですが、カメラ市場全体ではなく、ツァイスにおけるシェアが低下したという意味だと解釈しているのですが、ツァイスだけでなく本当にカメラ市場全体のことを述べているのでしょうか?
記事元の筆者は、ツァイスのレンズはオートフォーカスが他のレンズより性能が悪いとして、品質と価格とのバランスが悪いと記述しています。
最近はデジタル補正が当たり前になっていて、ある程度許容できるのであれば、非常にコストパフォーマンスの高いレンズを入手することができます。そして、今のところツァイスはソニーと富士フイルムあたりのメーカのレンズしか販売することができないと思います。
しかしソニーにはすでにタムロン、シグマがいて、最近になりレンズの高性能化に成功したソニーのネイティブレンズも多く存在しています。富士フイルムはAPS-Cセンサーです(ラージセンサーもありますが)。そう考えると、高性能で高価、オリジナリティもあるツァイスですが高価格すぎて、写真市場では利益を得ることが難しくなっているという側面もあるのかもしれません。
実際にツァイスは静止画から撤退し、動画、モバイル向けにシフトしてしまうのでしょうか?
Twitterいいねとリツイートのお願い
記事をよんで面白いと思ったら、Twitterでのいいねボタン、リツイートをしていただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
コメント
コメント一覧 (2件)
あるカメラメーカーの技術屋(レンズ関係)が自社製品を2倍以上の価格にしなければ
ツァイスのレンズには追いつかないと言っていました。
デジタル補正やデジタル編集が当たり前になった今、ツアイスのような光学設計の粋を
集めたレンズは写真用には需要が少ないのかもしれません。
撤退しないと言っても新製品は望み薄のような気がします。
ASMLの光学系等、工業用にはツァイスの生きる道はいくらでもありますね。
コシナはどうするのか気になります。
ソニーは GM という自社ブランドを持ち、コシナの主たるブランドはフォクトレンダーとなったことで、ツァイスの名前貸しビジネスは終焉を迎え、
ZX1 が失敗したことでライカのように自社製品を売る道も閉ざされたということかと思います。
名門であっても消費者が求めるものを出し続けなければ淘汰されてしまう写真・カメラの世界の厳しさを示していると思います。
撤退は既定路線だったところ、アンバサダーを務める写真家との間でネゴがとれていなかったので取り消した風にも見えます。
そうしたオペレーションのまずさも含めてやはりツァイスの写真市場の展開は上手くいってはいない、ということかと思いました。