デジンメは2019年比で販売台数は半減
デジカメでは、販売金額は前年同月比8.6%減とマイナス成長ではあるものの、単価上昇に伴い、5カ月ぶりに一桁割れのところまで回復した。だが、販売台数は回復基調にあるものの、19.4%減と依然として大きな落ち込みとなっている。
「レンズ交換型カメラでは、ソニーの『ZV-E10』が、価格が安いということもあり売れたが、品不足の影響が出て、追加受注を止めていることが影響。ソニーは一時トップシェアを取ったものの、キヤノンに逆転された。その一方で、ニコンの『Z9』が発売前の予約が入り、単価の急上昇に貢献している。待っている人が多く、初速が期待できる製品である。ミラーレス一眼デジカメの交換レンズが好調であり、11月は台数で22.4%増、金額で35.7%増となっている。カメラ本体の回復に先駆けており、今後も回復していくだろう」とした。
-CNET Japan
BCNがデジカメの販売動向について報じています。上記はデジカメに関する記述で、2021年11月の販売データに関する考察が記述されています。
まず、デジカメは販売金額では前年同月比(2020年と2021年の同じ月での比較)で、これまで10%以上の現象が続いていたようですが、11月は辛うじて8.6%の減少と一桁台のマイナスまで回復したそうです。これはNikon Z 9などが発売前の予約が入ったことで単価が急上昇していることも関係しているそうです。これにはEOS R3や、EOS R5/R6が順調に売れていることも影響していると思いますね。
しかし、販売台数については、回復しつつあるけれども前年同月比でマイナス19.4%と、市場がかなり縮小してしまっていることがわかります。
販売台数は増えていないのに、販売金額が増えているということは、フルサイズミラーレスや、ハイエンドAPS-Cカメラが売れているということで、より高価なカメラが売れることで販売台数をカバーしているという状態になっていることになります。
このことは一般的な消費者はカメラを購入しておらず、カメラを趣味としている人や、仕事でカメラを利用している人だけがカメラを購入しているということが言えるのかもしれません。
しかしタイトルにも記述しましたが、販売台数ベースでは、コロナ渦前の2019年との比較では、デジカメ市場は半減しているそうで、まだまだカメラ市場は厳しい状況にあると思います。
行動変容は元に戻るのか
これまでの販売動向をみると、カメラはやはり何かしらのイベントがあることで、それを理由に購入されていることが明らかになりました。例えば春の卒業、入学シーズン、桜の季節や、5月の旅行シーズン、秋の紅葉シーズンなどです。
しかし、新型コロナウィルスの影響で人々の行動が変化したり、各種イベントが自粛されたことで、撮影をする機会を失ってしまい、その結果、カメラを購入しなくてもいいという状況になっていると思います。また、個人事業主や、コロナ渦で業績が落ち込んで収入が減っている人の中には、カメラを購入しているという場合ではないという状況の人もいるだろうと思います。
問題は仮に新型コロナウィルスによる問題がなくなったとしても、人の行動様式がコロナ渦以前のようになって、またカメラが売れるようになるか?ということだと思います。この間にスマホカメラも進化して、カメラを買わなくてもスマホでいいやという人も増えていると思いますので、今後どうなるか心配になりますね。
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