カメラメーカが商品の供給不足に陥っている理由
今月の9月16日に、キヤノンが新たに商品の供給状況についての情報を更新しました。それは、以下のような製品が予想を上回る注文で、商品を届けるまでに時間がかかっているというものです。
・RF100-500mm F4.5-7.1 IS USM
・RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
・RF400mm F2.8 L IS USM
・RF600mm F4 L IS USM
・リング式三脚座 E(B)
・RF14-35mm F4 L IS USM
・EOS R3
・アイカップ ER-h
・アイカップ ER-hE
・ストラップ ER-L1
・RF100-400mm F5.6-8 IS USM
・RF16mm F2.8 STM
・レンズフード EW-65C
・マルチアクセサリーシューアダプター AD-E1
・スピードライトトランスミッター ST-E10
・マルチアクセサリーシュー 指向性ステレオマイクロホン DM-E1D
・マルチアクセサリーシュー スマートフォンリンク アダプター AD-P1
これまで当サイトや、他のカメラ関係のサイトをご覧いただいている人は、よく記事に「半導体の供給に問題がなかった場合」というようなエクスキューズがあったことを覚えている人も多いと思います。
これは現在、世界的な半導体不足になっていて、カメラで使用される半導体部品の供給が実際に期日通りに入荷されなかったり、少量しか部品供給がなかったりする可能性があるからです。なのでカメラの新製品が発表されても、部品が届かなければ生産することができないということで、発売が延期になったり、商品を手に入れるまでに時間がかかったりする可能性があるなどと告知がされることになります。
しかし、上記のキヤノンの供給状況の製品リストをみると、半導体とは無関係ではないのかな?と思われる製品が入っていることがわかります。例えば、アイカップ、ストラップ、レンズフードなどですね。
調べてみると、半導体部品以外にも重要な製品の供給が不足している可能性がわかってきました。
世界的なナイロン不足もカメラメーカに影響が?
記事によれば、現在は世界的なナイロン不足になっているのだそうです。
ナイロン不足は長期化の見通し、ヘキサメチレンジアミンを使う他の素材への影響も
電話が鳴り止まないほど、問い合わせが殺到しているモノがある。供給が逼迫(ひっぱく)するナイロンの代替となる素材だ。ナイロンはテキスタイル(布地)だけでなくエンジニアリングプラスチックとしても使われており、自動車でもさまざまな部品に採用されている。
ナイロンの供給に関しては2018年ごろにも問題が発生したが、今回はさまざまな原因が絡み合っていることで供給不足が長期化しかねない。エンジニアリングプラスチックを手掛けるオランダの化学大手DSMに、ナイロンと代替素材の状況について話を聞いた。
そして、そのナイロンは様々な部品にも利用されているとされています。
このナイロン、衣類の材料として有名だが、実はさまざまな種類が存在し、その素材は多くの工業用製品に使用されている。例えば自動車用のエンジンカバーや、エンジンに空気を送り込むマニホールドなどでの使用が最も盛んだと言えるだろう。
実はナイロンは自動車製造に使用されるケースが最も多く、上記のエンジンカバーやマニホールド以外にも、アクセルのペダルやドアハンドル、シートベルトなどあらゆる部分に使われている。こうした使用はナイロンの優れた機械的特性に由来している。
また自動車製造以外にも電子機器のパーツ製造に始まり、工業用ファスナー、おもちゃ、食品用フィルム、釣り糸や歯ブラシなどその使用範囲は広範にわたっている。
このことから、カメラ用のプラスティック部品にも何らかの形で利用されていて、それらの供給も半導体部品と同様に遅れているという可能性も考えられそうです。
上記で例として記述した、アイカップやストラップ製品が、上記のようにナイロンを原料とした製品なのかはわかりませんが、もしそうだとしたら、これだけプラスティック製品の供給に問題が生じているというのも理解できるところですよね。
実際にカメラメーカにはプラスティック製品の供給についても問題が発生しているのでしょうか?カメラにはプラスティック部品がかなり多く利用されていますので気になりますね。
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