中国製レンズは日本製を超え始めた??
中国製のレンズは、日本のレンズメーカーを超え始めたかもしれない。そんな記事が公開されています。興味深いので紹介したいと思います。
それでは記事をみてみましょう。なおアイキャッチ画像は本記事とは無関係なレンズのイメージ画像です。
(前略)
レビュアーはViltrox 16mm 1.8 AFレンズ(フルサイズソニーEマウント用)に感銘を受けており、それはこのレンズがソニーやシグマと同等のレンズの3分の1の価格だからというわけではない。このレンズは優れた総合的な画質、良好な製造品質、そして多くの低価格なレンズとは異なり、電子接点とオートフォーカスをがあり、すべての機能を備えている。LaowaやYongnuoのような中国製レンズは、優れた画質を実現していたが、オートフォーカスがなかったり、カメラとレンズ間の通信がなかったりするため、取り扱いが難しく、より評価の高いライバルに劣っていた。最新のViltroxレンズには、そのような妥協はない。
これらのことから、レビュアーは、物議を醸す発言をすることにつながる。「中国のレンズメーカが日本のメーカのレンズを凌駕するのは時間の問題であり、このレンズはその始まりかもしれない」
私たちはViltroxのAF 13mm f/1.4、AF 23mm f/1.4、AF 33mm f/1.4、AF 56mm f/1.4もテストし、少なくと星4.5の評価を与えている。それらは本当に価格に関係なく印象的な光学製品だ。実際に日本製のレンズを「凌駕」しているかどうかを定量化することは難しい。Viltroxレンズと競合する日本製レンズには大きな価格差があると仮定すれば、コストパフォーマンスの観点では明らかに中国製レンズのほうが優れている。しかし、価格とは関係なく、レンズの品質、性能、機能という点ではどうだろうか?中国製のレンズのなかには、少なくとも現在のViltroxのレンズは日本製レンズと同等という主張がある。日本製レンズと同じ性能、使いやすさ、作りの品質で日本製レンズに匹敵するので、日本製レンズと区別するのは伝統や認知された優位性以外に何があるのだろうか?
これは驚くことではない。中国は世界の製造拠点であり、最新のiPhoneが問題なくそこで生産されているのであれば、中国がカメラレンズのような精密な製品を日本製と同じ基準で製造できないはずはない。
従って、中国製のカメラレンズに対して否定的であるのであれば、その先入観を捨てる時期だ。中国製レンズは日本製または他国製のレンズと同じぐらい優れている。
すでに日本製レンズを超えている?
さて、記事によれば、これまでの中国製レンズは、オートフォーカスが使用できなかったり、電子接点がなかったりして、カメラのもつすべての機能を利用することはできなかったため、その点では日本製のレンズに強みがあったとしています。
しかし、最近は電子接点があり、オートフォーカスが利用できる製品が発売されるようになり、その優位性は消失してしまっているとしていますね。そして光学的な性能においては中国製と日本製は、もちろん製品によると思いますが、同等になっているとしています。
性能が向上していて、オートフォーカスも利用できるということであれば、メーカ側が危機感を感じるのも理解できるところです。そのため、RFマウントやZマウント用のレンズは特許の観点から、ひょっとしたらサードパーティー製のレンズの発売をコントロールしようとしているかもしれません。
また性能が良くても、それを使う(買う)かどうかは別問題ということも考えられるかもしれません。
例えばレンズの修理や調整などのサポート体制が整っていないと使い勝手が悪いだろうと思います。またプロフェッショナルな人であれば、撮影に失敗することができないので互換性問題を潜在的に抱えるよりもネイティブレンズを利用したほうがいいという人もいると思いますね。
趣味での利用でマニュアルフォーカスレンズとして使用する分にはぜんぜん問題ないのではないかと思いますね。
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コメント
コメント一覧 (9件)
APS-C用に、いくつかチャイナレンズも持っていますが、写りについては日本製と良い勝負ができるものも増えてきていますね。
ただ、周辺減光や逆光時のフレアやゴーストなどは酷いです。
使う機会が微妙な魚眼レンズにしても1万円台で存在しますし、日本製で1万円台の魚眼レンズとかありませんからね。試しに買って失敗しても、そこまで残念ではありませんから。
結局はお値段と使い方のバランスかと。
ViltroxのAF 13mm f/1.4はNIKON用を使っていますが、SONYのGMレンズ、NIKONのSレンズに匹敵するクォリティだと思います。
CANONがリバースエンジニアリングはもとより、ライセンス契約すら認めない理由は明らかです。さすがに望遠レンズの領域はAFの速さや協調手ぶれ補正で自社レンズが負けることは無いでしょうが、こと広角レンズについてはどうでしょうか。もっともRFレンズでは単焦点Lレンズが発売すらされていないこともありますが、発売されても値段に競争力は全くないので、ライセンス契約すると自社レンズが売れなくなりますよね。
最近のレンズは殆どが機械研磨だろうから研磨機導入すれば同じ品質のレンズはできてくる、日本メーカーのレンズをリバースエンジニアリングで模倣できたとしても、日本メーカーのレンズ設計、ガラス溶解など長年の奥深いノウハウは真似できるわけがない!民生用のレンズは研磨面が畝っていてもそこそこ写るものである!評論家諸氏はそれをレンズの味と言ったり個性と言ったりする!中国メーカーが、研磨面の精度が要求される半導体製造装置のレンズが製造できるようになってから改めて評価してほしいものだ!対象レンズ欲しさにベタ褒めするなど、一般ユーザーをダシにした、「安くて高性能」などと評価するのは目に余る行為である!。評論家というのは車でもレンズでもそうだが、絶対的基準を持ってこその評価である!その基準を持ち得ない俄か評論家の何と多い事か!
普通に写真を撮ってるだけの身なので、個人的には廉価な高倍率ズーム他を出したりてくれないと、という感じです。テレビ、スマートフォン他では購入対象中国ブランドありですが、現段階ではレンズは購入対象にはならずで、もっと頑張ってもらわないと感ありです。そんなに大きな市場でもないと思っているので、将来的にどうなんでしょうね。脱落者も出てくるのでは?
日本のカメラメーカと同じ硝材、モータを使えば同等品を作ることは当然できるだろうとは思う、ただ完全に超えるかといえばそれもない気もする
あとは中国で硝材やモータを作るメーカがいつまで残るか次第かとは思う
単焦点レンズの基本設計なんて
すでに100年前にある程度基礎はできていますが?
カメラ本体とマウントの普及に
乗っかる所詮はコバンザメ商法。
AF性能、ボディとの連動、
故障時の修理体制、ズームレンズの
構造などなど。
サムヤンですらまともな修理体制は取れていません。
ヨンヌオ製の 100mmF2.0 を持ってますが AF性能を除けば写りは悪くないです。
研磨装置等、輸入しているのかもしれません。
今の所、分散の影響がモロに出る望遠側が難しいでしょうね。
人口蛍石や異常分散レンズの量産化が出来ないと難しいかもです。
日本に追いつくには国内の素材メーカーを育てることが先決ですね。
ぜひ、カメラ本体も作って、利権まみれでユーザーの敵である日本企業をブチ抜いてやって下さい。ジョブ理論を理解出来ていない日本企業の大多数の企業に、国際市場で生き残る資格はないと思います。GAFAMやHUAWEIなど、ユーザーがやりたい事は何かをしっかり理解して、くだらない利権に囚われない海外企業こそ、これからの世界に相応しいと思います。
VILTROXの23mmなど、いくつか中華レンズを買いましたが、開放での写りが悪く、早々に手放しました。昔のMFニッコールのほうが写りが良いので、コーティングの差ではないでしょう。
VILTROXは元々マウントアダプターの会社で、AF制御などは得意ですが、非球面レンズの玉ねぎボケが酷い製品もあるようです。
デジタル分野は早期にキャッチアップできますが、ガラスやコーティング、ズームレンズの最適化はノウハウが物を言う世界でしょう。
中華レンズの品質も上がっていますが、シグマやタムロンの品質も上がっていますので、この記事のような単純な話ではないように思います。