Kissブランドはなぜ終了するのか
長年、人気のカメラシリーズであったKissブランドが無くなってしまうかもしれない。そんな報道が相次いでいます。しかしまだkissブランドが終息するかどうかは不確定です。
EOS Kissといえばキヤノンのエントリークラス一眼カメラの代名詞という存在で、絶対的な知名度がありました。しかし、キヤノンはRFマウントのミラーレスカメラでは、エントリークラスのEOS R50を発売しましたが、このカメラにはKissというブランド名を利用しませんでした。
EOS R50はカラバリにブラックとホワイトがあり事実上のEOS Kiss M2の後継モデルとみられています。実は、このKissというブランドは日本国内のみのブランドです。海外では、EOS Kiss M2は海外ではEOS M50 Mark IIという名称で販売されています。そして、今回発売されたRFマウントのエントリークラスのカメラのモデル名はEOS R50です。
普通に考えれば、このカメラはEOS M50のRFマウントバージョンであると考える人がほとんどだと思います。つまり、EOS R50はEOS M50 Mark IIの後継であり、EOS Kiss M2の後継機種であると、事実上考えることができると思います。
では、なぜEOS R50にKissブランドを適用しなかったのでしょうか?。キヤノンによれば「時代の変遷とともにカメラのニーズも多様化し、これまでのKissユーザーよりも広い層にミラーレス一眼の魅力を伝えるため、Kissブランドではなくグローバルで使用しているモデル名に統合した」としています。この言葉でもわかりますが、事実上、EOS R50がKissに該当するカメラであるが、海外名のモデル名を採用したことを認めたことになります。
それでは、なぜキヤノンはEOS R50をEOS Kiss Rなどという名称にせず、海外モデル名で統一してしまったのでしょうか?Kissブランドが終息すると確定したわけではありませんが、仮にそうなるとしてその理由について、いつもの当サイトの名物である”妄想”してみたいと思います。
Kissブランドを利用しない理由
それでは、Kissブランドを利用しない理由について妄想してみます。まず、キヤノンは公式に「Kissユーザよりも広い層にミラーレス一眼の魅力を伝えるため」と発言していますので、本来はこれが正解だということもあらかじめ記述しておきます。
妄想1 効率の観点
まずは生産上や販売管理の観点です。例えば、同じカメラであるのにEOS Kiss RとEOS R50という違う名前のカメラがあると、それぞれ別のカメラと見なされてしまいます。Kiss RのカメラにはKissのロゴが、R50にはR50のロゴが必要でしょうから、事実上、別カメラになりそれぞれ別々の管理が必要になります。製造工程や製造計画もそれぞれ別にしなければならないので生産効率が悪くなることが考えられますね。
またパッケージ、宣伝用のイメージ画像などもKiss RとR50で別々のものを用意しなければならない可能性があり、そちらでもコストがかかってしまいます。同じ名称で統一すれば、このような煩雑な処理をせずに済みます。可能性としては、このような経営的な観点からの効率性を重視した可能性があると思います。
妄想2 Kissブランドの価値が目減りした
これまで高画質の写真を撮影したいとなると、一眼レフカメラやミラーレスカメラを購入する必要がありました。そのような時代では、エントリークラスの代名詞といえるKissブランドには絶大な支持があっただろうと思います。とりあえず初心者が購入するならkissで間違いないよねと考える人も一定数いたと思います。しかし、今はスマホでもかなり高画質な写真が撮影できるようになりました。その結果、いまはエントリー一眼レフやエントリーミラーレスとスマホカメラが競合している状態となっているとも考えることができると思います。
従来であれば、ファミリー向け、初めてカメラを買う人向けとして絶大なブランドだったKissでも、今ではスマホでできること以上にいい写真を撮影したいという人にとっては避けたいブランドになっている可能性があるのではないのかなと思います。スマホカメラから、より上位のカメラに移行する人が増えているのであれば、あえてエントリークラスのイメージのあるKissブランドにしなくても、新たなEOS Rという”高級感”のあるブランドにしたほうがプラスになるという判断をした可能性もあるのではないのかなと思いますね。
妄想3 日本市場の相対的な存在感の低下
いまは中国など新興市場でのカメラ需要が増えてきています。そのため日本市場の存在感は相対的に低下していると考えることが出来ると思います。そうなると、日本市場のみのブランドであるKissの必要性も相対的に低下してきている可能性があると思いますね。なので、この際、ブランド名を統一したほうがいいと考えている可能性もあると思います。
しかも、最近は海外からの旅行者が多く、日本でカメラを購入すると安いということで、カメラを購入する観光者も多いようです。このとき、モデル名が海外と日本で異なると、海外旅行者にどのようなカメラなのかわからず購入してもらえない可能性もでてくると思いますね。しかし、ブランド名が統一されていれば購入される可能性も高まるのではないのかなと思います。
というわけでKissブランドがなぜなくなってしまうのか。まだ完全になくなると決まったわけではありませんが、その理由をいろいろと妄想してみました。まさかKissブランドがなくなるような可能性がでてきたことには驚きしかないわけですが、実は英断になる可能性はあるのかなと思いますね。結果はどうなるかわかりませんが、ランキングをみると、いまEOS R50はかなり売れているため、Kissブランドの終息はキヤノンにとって英断であり、大成功になる可能性は高くなっているのではないかなと思います。
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コメント
コメント一覧 (3件)
Kissは接吻の意味ですから、カメラ名としては外国人には違和感しかないのではないでしょうか?
むしろ違和感と言うより不適切なので、日本に来て買って帰るカメラの名前としては?ですよね。
21年は2万円ほど高いα6400ダブルズームキットブラックが1位、22年はKiss M2ホワイトが1位だが、2位は販売休止があったZV-E10ブラックで、攻められていましたからね、ソニーに。キャノンの言う通り、より幅広くということでいいんじゃないんでしょうか。しかし、ソニーはVLOGCAMでコンパクトからフルサイズまでと攻めてきているので、キャノンの今後の展開にも期待です。
元々、一眼レフの EOS kiss は日本国内向け、南北アメリカ向け、その他の地域向けの
3種類の形式を使っていましたがミラーレスの EOS kiss M シリーズは日本国内向けと
その他海外向けの2種類でした。
販売数が少ない日本固有の形式をやめたのかもしれません。
男性向けの評判が悪いのか一時期、国内でも一眼レフで EOS8000D、EOS9000D なんて
形式も販売していましたね。