シャッター音は必要?不必要? 電子化でもシャッター音が求められる理由

問題視されていたシャッター音

先日、発表されたNikon Z 9は中高級機で、恐らく初めてメカシャッターがなくなった完全に電子シャッターのみのモデルとなりました。ミラーレスだからミラー機構もないですし、メカシャッターもなくなったことで、完全に機械的に動作するものがなくなり、完全に無音での撮影が可能となりました。

これまではミラーレスになってもメカシャッターは存在していたため、メカシャッターによる撮影を選択していればメカシャッターの動作音が聞こえます。しかしNikon Z 9ではそれがありません。

写真を撮影するときに発生するシャッター音というのは、ノイズの一種になっている側面があり、撮影時には問題になることがありました。例えばわかりやすいところですと、ゴルフのスイングでボールへのインパクト前の撮影とか、バレーやテニスでのサービスでボールを打つ前の撮影は禁止とされてきました(マナーも含む)。これはシャッター音が競技者の集中力を邪魔する可能性があるからです。

静粛性が求められる競技はそれだけでなく、アーチェリー、射撃、そして耳が不自由な方がプレイするパラリンピック競技全般でシャッター音が問題になる可能性があります。また例えば結婚式などで撮影する場合でも、できるだけ式の雰囲気を邪魔しないようにシャッター音を消したいというケースもでてくると思います。近距離での動物や野鳥の撮影で無音にしたいというケースもこれに当てはまると思います。

そのためシャッター音なく撮影したいというニーズは昔からあったのですが、仕組み上それは不可能ということで撮影する側がマナーとして自粛しているような状態でした。しかし、ミラーレスになり電子シャッター技術が進化したことで最近では無音撮影も可能な状態になっています。

もし撮影に必要ないのであれば、すべて無音シャッターにしてしまえばいいと思うのですが、実際には撮影にシャッター音が必要になる場合もあるのだそうです。どのような時でしょうか?

シャッター音が欲しいケース

シャッター音が欲しいケースとしては、やはりポートレート撮影が筆頭にあげられるようです。例えば、カメラマンがどのようなポージングやタイミングで撮影しているのかということを、シャッター音を通じてモデルが気配を察知することで、カメラマンに応じたポーズを取りやすくなるというものです。

例えば特定のポーズをしたときにシャッター音がすることで、カメラマンがそういうポーズを求めているんだと理解して、似たようなポーズをしたり、シャッター音がならないタイミングにあわせて瞬きをして、目をつむった写真を撮影させないようにするといった、かなりモデルとしてプロフェッショナルな対応をしているというのです。

このように一般的にはただのノイズとして考えられるシャッター音ですが、実は被写体やモデルの人と会話できるツールとしての意味合いもあるということのようですね。ただ、レフ機の機械的な音と、ミラーレスの疑似シャッター音だと音の質や大きさが違うので、モデルさんからみるとシャッター音が聞きづらい場合があり、今度は逆にシャッター音を大きくしてほしいという要望もでてきているようです。

音がすれば消して欲しいという要望があり、音が小さくなってしまえば大きくして欲しいという要望があり、このあたりはカメラの難しいところだなと感じました。

一般的には盗撮防止用としてスマホカメラの撮影時にシャッター音がなるアプリがありますが、シャッター音ひとつ考えても様々なメリットやデメリットがあるものなんですね。

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Nikon Z 9
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