シャープ 1インチセンサー搭載スマホの開発秘話
スマートフォンのカメラは複数のカメラで画角を切り替えて撮影するのが一般的だが、メインカメラは高画質でも他のカメラは画質が落ちてしまう傾向にある。他社スマートフォンにあるような超高倍率カメラも、インパクトはあるが画質が落ちてあまり撮られていない、というのがシャープの認識だ。
ユーザーとしては、一番画質のよいカメラで撮影したいとなるわけで、そのためにはさまざまなシーンをカバーできる高画質カメラが有効だ。複数のカメラを搭載するのではなく、1つのカメラを突き詰めることで、「カメラの数よりも(センサーの)大きさにこだわった」(小野氏)という。
そこで、大型センサーにするなら高級コンパクトデジカメサイズのセンサーを搭載したい、というのが同社の企画側の希望だった。
-ITmedia Mobile
先日、シャープが1インチセンサーとライカ製のレンズを搭載したスマホ「AQUOS R6」を発表して、かなりの話題になりました。この記事は、そのR6の開発秘話というような内容になっていて、とても面白いので、上記の記事元リンクから全文をご覧いただければと思います。
記事では、ライカの要求の高さについて言及されています。シャープの開発陣が予想もしていなかったような内容もあったようで、シャープはかなり開発に苦労していた様子がうかがえます。たぶん、このあたりは秘密保持契約によって明かしてはいけないことになっているのだと思いますが、どのような評価基準なのかは気になりますね。
そして結果的にライカ基準を満たしたことで製品として発売することができたようですが、その過程ではかなり様々なことがあったのだろうと想像されますね。
スマホの複眼レンズはあまり利用されていない?
記事によれば、今のスマホは複眼レンズが当たり前ですが、実際にはメインカメラ以外はあまり利用されていないとしています。
スマホはとても薄いため、全長が長くなるズームレンズを搭載することは難しくなっています。そのため、複数の単焦点レンズを搭載し、その単焦点レンズの焦点距離の間をデジタルズームすることで対応しています。そのため、デジタルズームを採用して焦点距離に関しては、どうしても画像が粗くなってしまいます。
また、すべてのレンズで同じように大きなセンサーを搭載するわけにもいきません。スマホはできるだけ小型軽量化したいものですので、大きなセンサーを複数搭載するというのは現実的ではありません。となると、結局、望遠レンズに関しては望遠に有利なように小さいセンサーを搭載して、換算の焦点距離を稼ぐような設計になってしまうのだと思います。
センサーが小さくなれば、当然、画質も劣化するということで、ユーザとしてはどうせ撮影するならキレイなレンズとセンサーでということで、最もキレイに撮影できるレンズとの組み合わせを選択してしまうということだろうと思います。
このようにみると、今では多くの高級スマホでは複眼レンズが採用され、ユーザもそれを選択して購入しているようですが、実際にはあまり利用されておらず、メインカメラのみを使っている人が多いという可能性も考えられそうです。
もしこの傾向が事実であれば、やはりスマホでの望遠撮影はほとんどおまけのようなもので、利益対効果で考えると、わざわざ複眼スマホでなくてもいいかなということになる可能性もあるのかなと思います。
その点、レンズ交換式のカメラでは、レンズを交換することで望遠撮影に対応きますし、きれいな望遠撮影ができるということは、改めてカメラのメリットになるのかな?と思います。
とはいえ、結局は大きなカメラを持ち歩きたくないからスマホで撮影しているような状況になっていますので、画質と利便性のトレードオフをどのあたりで折り合いをつけるのかは非常に難しいのだと思います。
コメント
コメント一覧 (1件)
餅は餅屋という考えのスマホユーザーが増えてくれれば1型コンデジやレンズ交換式もまだまだ大丈夫かもしれませんね。
ただやはりスマホとの連携は高めておかないと撮った写真がすぐにSNSにUPできるように。