始まりはイギリスキヤノンの表記変更から
イギリスキヤノンがホームページで、EOS R3のセンサーを紹介する言葉を少し変更したことが、いくつかの疑問を生んでいる。
DC Lifeが気がついた小さな変化は、何かを意味しているようだ。上記の画像に見られるように、キヤノンUKはEOS R3のセンサーを「キヤノンによる設計と製造」と表記されていた。キヤノンUSA、日本のキヤノンは、ただセンサーは「キャノンによる開発」と表記していただけだった。小さい違いだが、確かに重要な違いだ。キヤノンUKはプレゼンテーションの後すぐに彼らの言葉遣いを変更し、そして今は他のキヤノンサイトと同じになった。DC Lifeによれば、変更されたのは4月24日だ。
言葉を変更したことの理由は何だろうか?すぐに思い浮かぶのは、センサーはキヤノンによって開発されるが、製造はソニーによって行われるかもしれないということだ。。例えばニコンがやっているように。もしくは、キヤノンがセンサー部品の一部を製造するだけで、その後は他のメーカによって組み立てられるということだ。または意味などなく、ただ他のキヤノンサイトと同じように修正された表記の問題だったのかもしれない。
キヤノンがEOS R3のセンサーを内製しないかもしれないということに私は懐疑的だ。キヤノンには技術と能力がある。そして、私の知っている限り、キヤノン製でないセンサーを利用しているのは一部のPowerShotだけだ。
センサーに関する憶測
記事によれば、EOS R3のセンサーが本当にキヤノン製かどうか疑問の声が広がっていることについて報告されています。日本国内でもこのことについてはネット界隈で様々な意見がでていますね。まずは、どのような経緯なのか紹介します。
EOS R3の開発発表が発端になります。EOS R3には積層型で裏面照射型のセンサーが搭載されるということで、かなり話題になりました。他社製以外の積層型というのも初めてですし、裏面照射型センサーというのも初めてのセンサーであるからです。世代的には数世代ぐらいセンサー技術が進化したことになると思いますので、もし、キヤノンが新センサーを開発し製造するとしたら、かなりの設備投資を行ったということになりますね。
ですが、キヤノンに積層型センサーや裏面照射型センサーを作る技術があるのか?技術はあっても、そのような設備投資をしている余裕はあるのか?などという疑問が一部にあり、ひょっとしたら外注する予定なのではないか?と想像する人もいました。
この問題が解決したのが、上記で記載されているイギリスキヤノンのEOS R3のWebサイトで、そこには「designed and manufactured by Canon」という表記がありました。そのまま訳すと「キヤノンによる設計と製造」になるわけで、やはりキヤノンが製造するんだねということで決着するはずでした。
ところが、その後、状況は一変します。前述のイギリスキヤノンの表記が変更されているのです。現在は「developed by Canon」になっていて、これは「キヤノンによる開発」という意味になります。言葉尻を捉えるような話になりますが、確かに「製造と設計はキヤノン」と「キヤノン開発」を比較すると「製造」はどこが行っているのかは、明確化されていない表記に変更された印象になりますね。
というわけで疑念は再燃し、じゃあ製造しているのはどこなのか?キヤノン製なのか外注なのか?といったことが再び取り沙汰されているというわけですね。
個人的にはソニー製もあり得るのかな?と思っていて、いまのところ可能性としては半々というところではないのかな?と思っています。もし、キヤノンがNikon Z 9の発表とα1の発売に触発される形でR3を発表したのであれば、ソニー製の可能性はさらに高まるのかなという印象です。実際にはどうなるのでしょうかね?
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コメント
コメント一覧 (6件)
デジカメライフさんは、OMがフルサイズ参入という情報を流して世界中で引用されまくってたけど、結局根拠のないガセネタだったので正直全く信用してません。
裏面照射型のデュアルピクセルCMOSセンサーに関して製造方法を含む特許が2年程前から
いくつかキヤノンから出願されていますし、フルサイズのデュアルピクセルCMOSセンサー
自体がソニーではデジタルカメラ用に製品化出来ていませんから不毛な議論と思います。
「キャノン製でないセンサーを利用しているのは一部のPowerShotだけだ」というのはどうなんでしょう? キャノンのコンデジ関係センサーは(1インチも含め)、ほぼソニー製だと思っていたのですが。 ニコンのZ9がタワージャス製の可能性があるなら、キャノンの積層裏面照射センサーがタワージャス製であってもおかしくないような? とにかくわからない面があるわけですが(自身は素人なので本当にわからず、余計なお世話かもしれないですが)、キャノンの大型センサーがソニー製になるのは、やはり競争面からもうれしくない話のような気がします。
特許見ればわかると思いますが、キヤノンは2012年頃から裏面照射型センサーの研究をしています。最近は裏面照射や積層型の生産工程の特許が多く出願されていることから、特許が読める人なら生産開始が間近であることがわかるはずです(実際作る気がなければ生産工程の特許は出願しないので)。
わざわざ表記を変えたというのが気になりますね。
キヤノンによる設計と製造ならわざわざ開発に言い変える必要ないわけで。
そこまでするなら最初から表記の統一くらいしなかったのかとチェックの甘さも気になります。
ましてやキヤノン初の裏面照射積層型なら表記の仕方は大事でしょうに。
個人的にはソニー一強ではつまらないのでキヤノン設計製造であってほしいですが。
キヤノン設計・製造と断言してしまうと外部のFabに製造を委託できないからでしょう。
でも、どこで製造してるかなんてどうでもいいことです。
nVIDIAのGPUだって製造は韓国SAMSUNGか台湾TMCだし。