α7 V 時代遅れだったα7 IVから競合に追いつき ほぼ追い越した

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α7 V
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α7 V 第一印象

要約

ソニーがα7 IVを発売してから、約4年が経過した。α7シリーズは常に同社のミドルレンジ機として位置づけられており、長らくアップデートが待たれていた。発売当時ですら、キヤノンのEOS R6やその後登場したNikon Z6 IIIと比較すると、α7 IVはすでに時代遅れの印象を与えていた。

そして今、ソニーは新型α7 Vによって一気に巻き返し、むしろ他社を凌駕する存在となった。

これは非常にエキサイティングな展開だ。筆者はこれまでα7Rシリーズを愛用し、3台所有してきたが、標準のα7シリーズにはあまり惹かれなかった。しかし今回のα7 Vは、初めて本気で心を奪われたモデルである。

α7 V最大の新機能は「部分積層型センサー」の搭載だ。これはすでにNikon Z6IIIやLUMIX S1IIで採用されていたが、α7 Vではより高解像度なセンサーと組み合わされている。

このセンサーの利点は、動画撮影時のローリングシャッター現象の軽減や、高速シャッター時における電子シャッターの実用性向上にある。ミドルレンジのハイブリッド機としては非常に魅力的なアップグレードだ。ダイナミックレンジに若干の影響がある可能性はあるが、このクラスのカメラに求められる性能としては十分だ。

スポーツや野生動物の撮影に有効なプリキャプチャ機能が追加され、手ブレ補正も競合機と同等レベルに強化された。さらに、α7R Vで採用された多方向チルト式のバリアングルモニターも搭載されている。

新しいプロセッサにより、色再現性がさらに改善され、オートホワイトバランスの一貫性も向上している。筆者はα7 IVを十分に使い込んではいないが、ニコンがNikon Z8でプロセッサを刷新した際、旧機種と比べて色の安定性が大きく向上したことを思い出す。α7R IIからα7R IIIへの進化でも、色再現の違いは明確だった。今回のα7 Vでも、特に難しい照明環境下での撮影において、その恩恵は大きいはずだ。

メモリーカードスロットの構成はα7 IVと同様だが、α7 Vでは最大30コマ/秒の連写が可能となった。α7 IVでは10コマ/秒に制限されていたため、CFexpress Type-Aカードの性能を活かしきれなかったが、α7 Vではその高速性能が真価を発揮する。

α7 Vは「最強のハイブリッドカメラ」として称賛されるだろうが、動画性能においては一部の競合機に軍配が上がる場面もある。

これは意図的な設計によるものだ。

ソニーは映像機器のラインアップが非常に充実しており、ミドルレンジ機にすべての機能を詰め込むわけにはいかない。FXシリーズやα7Sシリーズ、さらにはプロ向けモデルとの差別化を図る必要がある。

具体的には、α7 VにはRAW動画の内部記録機能がなく、ProResコーデックにも対応していない。ただし、600MbpsのXAVC-S(H.264系イントラフレームコーデック)は、ProRes 422に非常に近い画質を実現する。

やや残念なのは、部分積層型センサーを搭載しているにもかかわらず、4K 120p撮影時にはAPS-Cクロップが必要な点だ。

さらに、HDMI出力は10bitにとどまり、他のソニー機種が対応している16bit出力には非対応のようだ。

3300万画素センサーなど魅力的な要素は多いが、動画重視のハイブリッド機としては、Nikon Z6IIIが一歩リードしている。

Nikon Z6IIIはRAW動画の内部記録に対応し、外部出力では12bit RAWも可能だ。ただし、4K 120p撮影時にはα7 Vと同様に1.5倍クロップが必要となる。

RAW動画が不要であれば、ソニーを選ぶ理由は十分にある。ソニーのH.265は10bit 4:2:2に対応しているが、ニコンのH.265は4:2:0にとどまる。ニコンで4:2:2を得るにはProRes記録が必要だが、これは多くのユーザーにとってはオーバースペックだ。

また、ソニーのデジタルホットシューは、各種マイクシステムとの連携において他社を圧倒している。

他社を凌駕する性能

α7 Vの性能の第一印象が伝えられています。上記は要約したものになりますので、全文は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。

記事ではα7 IVが登場してすぐに時代遅れのカメラになったが、α7 Vの登場で一気に他社に追いつき、しかも性能で凌駕していると評価しています。

その評価としては、部分積層型を搭載しローリングシャッター歪を改善できることと、プリキャプチャー機能、新しい背面液晶が採用されたところなのだそうです。そして30/コマ秒の撮影が可能になったことも実用的に大きな違いがありそうです。

総合的にみると、他社から遅れていた部分に追いつき、解像度という点では他社の部分積層型よりも上を行く解像度を実現したことで、競争力のあるカメラになった様子がわかりますね。

さらにα7 V関連最新情報を「α7 V サードパーティー製レンズの多くが正常に動作しない可能性??」で詳しくお伝えします。

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α7 V 最新情報

ソニー 最新情報

α7 V主な仕様

α7 V 主な仕様
スクロールできます
センサーサイズ35mmフルサイズ、部分積層型Exmor RS CMOSセンサー
画素数約3300万画素
センサークリーニングアンチダスト機能
イメージプロセッサBIONZ XR2
手ぶれ補正イメージセンサーシフト方式5軸補正
手ぶれ補正効果中央最大7.5段、周辺最大6.5段
高速連続撮影電子:最大約30コマ/秒
メカ:最大約10コマ/秒
動画撮影7Kオーバーサンプリング 4K 60p
4K 120p(APS-Cクロップ)
シャッター速度静止画撮影時 (メカシャッター): 1/8000-30 秒、バルブ
ISO静止画撮影時: ISO 100 – 51200 (拡張: 下限ISO 50、上限ISO 204800)
フォーカスポイント静止画時:最大759点 (位相差検出方式)
動画時:最大759点 (位相差検出方式)
EVF0.5型 約369万ドット
背面液晶3.2型4軸マルチアングル液晶モニター 約210万ドット
メモリカードスロットSLOT1: SD (UHS-I/II対応)カード、CFexpress 2 Type Aカード用マルチスロット
SLOT2: SD (UHS-I/II対応)カード用スロット
サイズ約130.3 x 96.4 x 82.4 mm、約130.3 x 96.4 x 72.3 mm
質量バッテリー、 メモリーカード含む: 約695 g
α7 V

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