シグマへのインタビュー
要約
少し難しい質問かもしれないが、CEOに就任後、あるいはもっと長いスパンでも構わないが、今のシグマに至る上で重要だった節目やターニングポイントになった製品、出来事を思いだすと何かあったか?
個人としては、Foveonセンサーの導入が非常に大きな節目だった。Foveonセンサーを搭載した最初の自社のカメラSD9を発表したとき、多くのユーザーからFoveonセンサーに見合う、さらに良いレンズや製品を作ってほしいという声が届いた。というのも、Foveonセンサーは当時、条件さえ整えば最も高解像度、最高の画質を提供できるものだったからだ。
そのとき、ユーザーは実により良いもの、最高のクオリティを求めているのだと確認した。当時、ビジネスパートナーの中にはもっと安い製品を出してほしいという声もあった。もちろん、もっと品質の高い製品をという声もあったが、多くは「もっと安く」というものだった。そのとき、それこそがシグマの進むべき道だと強く確信した。私たちは一貫して最高品質、最高性能の製品を作り続けるべきだと。それが私個人の節目だった。
会社としては、最初のArt 35mm F1.4の成功が非常に大きな節目だった。あの製品が市場に受け入れられるかどうか、正直確信はなかった。しかし、反応は圧倒的に良かった。そして再び確信した。お客様はつねに革新的な製品を待ち望んでいるのだと。
節目はFoveonと35mm F1.4 DG HSM Art
シグマへのインタビューを収録した動画がYouTubeで公開されています。
動画では様々なインタビューが行われているのですが、最も興味深かったのが上記の内容です。その他のインタビューもありますので、すべては本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
インタビューでは、フルサイズFoveonセンサーの開発に関しても触れられています。それによれば、現在はまだピクセルアーキテクチャの設計に取り組んでいるところで、プロジェクトとしては当初の予定より少し遅れている状況だとしています。ウエハーを試作してセンサーの試作を行うたびに新たな技術的な課題が発見され、それに対応するということを繰り返しているようです。しかし、技術的な問題は絞られつつあり、量産可能と判断したら次の段階に進むとしています。
また、シグマの節目は、個人ではFoveonセンサーの導入、そして会社としては35mm F1.4 DG HSM Artを開発して発売されたときだとしています。いま、シグマはこれまでにないようなレンズや、大口径のレンズを開発して発売していますが、もしこのレンズが成功していなかったら、これまでの画期的な製品が登場していなかった可能性があると考えると、興味深い話だなと思いますね。
コメント