ニコンがC2PA証明書を無効に
このメールは、Nikon Imaging Cloud が提供するサービスに関する重要なお知らせです。
Nikon Authenticity Service をご利用登録いただいたお客様に、ニコン株式会社から個別にお送りしています。
Nikon Imaging Cloud をご利用いただきありがとうございます。
2025年8月27日にリリースされた Nikon Z6III 用ファームウェア Ver.2.00 に含まれる Nikon Authenticity Service において、C2PA 規格に準拠した来歴記録機能に技術的な問題が、9月4日に確認されました。これを受け、ニコンは現在問題解決に向けた対応を進めつつ、当該サービスを一時的に停止しております。
本メールの配信後、新規証明書の発行は順次停止されます。この問題が、新機能をいち早くご利用いただいたお客様に影響を及ぼすことを、心よりお詫び申し上げます。サービス開始から停止までの間に発行され、カメラにロードされたデジタル証明書は無効化されます。これらの画像に付与された認証情報はすでに有効ではなく、来歴の証明としてはご利用いただけません。
この度のご不便とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
ニコンはこの問題を非常に重く受け止め、再発防止とサービスへの信頼回復に全力で取り組みます。
問題が解決次第、サービス再開については Nikon Imaging Cloud のウェブサイトにてお知らせいたします。
C2PGの来歴記録機能に不具合
ニコンが、すでに発行済みのC2PAデジタル証明書を無効化すると発表しました。これは、ニコンのカメラに搭載されているデジタル署名機能に、セキュリティ上の重大な問題が見つかったためです。
C2PAは、写真の信頼性を証明するための国際規格です。ニコンのカメラに搭載されたC2PA機能は、撮影した画像に「いつ」「どこで」「何を使って」撮ったのか、といった情報を記録します。そして、ニコンが発行するデジタル証明書によって、これらの情報が改ざんされていないことを保証します。いわば、写真に信頼性の「お墨付き」を与えるようなものです。
問題となったのは、Nikon Z6IIIにある多重露光機能です。この機能には、本来であればカメラ内で撮影した写真と撮影した写真を重ね合わせるためのものですが、ある手法を使うと、意図的に作成した偽の画像にまで本物の「お墨付き」を与えられてしまうことが判明しました。
具体的には、自分で作った画像をRAW形式に変換してメモリーカードに保存し、それをカメラで読み込むと、多重露光の重ね合わせる画像として選択できてしまうのです。この状態で多重露光を行うと、偽の画像でありながら、本物のカメラで撮影されたかのようなデジタル署名が付与されてしまうという重大な欠陥が明らかになりました。
この不具合を利用すれば、例えばAIで生成した画像にまで、ニコンのカメラで撮影されたという証明を付けることが可能になってしまいます。これでは、何が本物で何が偽物なのか見分けがつかなくなり、デジタル署名そのものの信頼性が失われてしまいます。
ニコンは、この欠陥が悪用されることを防ぐため、既に発行済みのデジタル証明書をすべて無効化し、対策を講じた上で改めてサービスを再開する方針を固めたようです。
デジタル証明書は、写真の真実性を守るための重要な仕組みですが、今回のような不具合が明らかになると、その信頼を回復するのは簡単なことではありません。今回の件は、テクノロジーが進化する一方で、それに対応するセキュリティの重要性を改めて感じさせる出来事となりました。
さらにニコンの新製品の最新の噂を「ニコンから次に期待できる1台のカメラと6本のレンズのリスト」にて詳しくお伝えします。
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