多くのソニーのサイト読者は、富士フィルムのX-T3の性能と使いやすさに匹敵できるAPS-Cカメラがソニーにはないと不満に思っている。そして、今からちょうど1ヶ月で、我々はボディ内手振れ補正のあるX-T4を手に入れることができる。ボディ内手振れ補正はα6600にある機能の一つで、富士フイルムに匹敵できる機種はなかった。
同時期にニコンとパナソニックはビデオ撮影の分野で、ソニーのフルサイズミラーレスにはない機能を提供することでリードしつつある。
そして大事なことを言い忘れたが、キヤノンはついに彼らの過去の失敗から学習し、遅れを取り戻しつつある。さらに新しい高解像度版EOS Rカメラがまもなく発売されるだろう。
ソニーに対するメッセージは、いま明白だ。過去のキヤノンやニコンのようにならないで。保守的な市場のリーダーは技術革新のペースを押さえようとする。現時点では、ソニーのセンサーとオートフォーカス性能は他社をリードするものだが、他の分野では競合製品はソニーに匹敵するか超越している。富士フイルム、キヤノン、ニコンの瞳AFの性能はすでに非常に性能が近く、そして新製品やファームウェアのアップデートで、ソニーの性能に匹敵するものになるだろう。
私が伝えたいのはこのことだ。7年間のコンスタントな開発の後、我々が必要になるであろうこと。
・新しいデザインのカメラの範囲を広げる。X-T3に似たAPS-Cカメラ。新しくデザインされたフルサイズカメラ本体で、平面的なカメラにグリップが乗っかっているように見えないもの。
・新しく根本的なユーザビリティの変更と機能。ソニーのスマートフォン事業から学習し、簡単に画像をシェアする方法を追加する。例えばサムソンがNXカメラでやったようにGoogleアプリストアを内蔵すればいいだけだ。画像をカメラから、最初の自分のスマホに転送する必要なく、直接的に簡単にシェアしたい。
・新しい世代のセンサー。Foveonのような3層センサー、グロバールシャッターなど。
・魅力的で急進的なアイデア。湾曲センサーや富士フイルムGFXよりも優れた大きなセンサーのミラーレスカメラなど。(記事を一部引用して意訳しています)
(記事元)https://www.sonyalpharumors.com/fuji-nikon-panasonic-and-canon-now-pressing-hard-on-mirrorless-sony-time-to-speed-up-the-innovation-pace-again/
ソニーはもっと革新的であるべき
SonyAlphaRumorsがソニーのカメラ開発についての意見を投稿しています。
ミラーレスカメラをいち早く投入し、フルサイズセンサーのミラーレスではトップシェアを獲得しているソニーですが、一部の海外のソニーユーザには不満なところがあるようです。記事によれば、市場をリードする企業になるとどうしても製品開発に保守的になり、新しい機能の追加や革新的機能の追加がされなくなることが多くなるとして、ソニーにはそうならないでということを言いたい記事のようですね。
その保守的なメーカとして、過去に一眼レフでニコンやキヤノンが同様なことをしていたので、そのような企業になって欲しくないという意見が記述されています。かなり辛辣な意見ですね。ニコンとキヤノンは、長らく一眼レフ市場においてライバル関係でしたが、ほとんどこの二社でシェアを得ていたため、新しい技術の搭載や機能の向上は互いに様子を見つつ、なれ合いのような感じで少しずつ機能向上をしてきたのかな?とみられるフシもありましたね。
なのでソニーに対しては、市場リーダーになった今でもどんどん新たな技術を投入したり、革新的な技術を投入していって欲しいという記事になっています。
故意か必然か?
技術の発展にはジレンマがあり、それがS字カーブ理論と呼ばれています。具体的には以下のようなグラフのことを表しています。
(引用元)http://shikokunoizaki.la.coocan.jp/Book/inovation.html
ある技術に関して、最初は緩やかに技術が進歩していくのですが、市場の拡大やユーザの増加、他社の参入などで急激に競争が激しくなったりし、様々な新開発する余地が残っていたりして、あるとき急激に進歩するようになります。ですが、ある一定レベルの技術まで到達すると、開発する余地が少なくなってきたり、かなりの投資をしないと技術向上が難しくなったり、現状のレベルでユーザが満足してしまってそれ以上の技術開発の必要性がなくなってしまったりして、技術開発が緩やかになっていきます。
例えばスマホなんかが良い例だと思いますが、初期のスマホは速度的に遅かったり、バッテリ容量に問題があったり、画面も悪くカメラ品質も悪いというようなものでしたが、ここ数年で急激に様々な技術投入があり進化していきましたよね。ですが、最近ではすでに過剰スペックであると言われていて、高額なハイエンドスマホでなくとも、ある程度の格安スマホでも満足できるレベルにまで達してしまっています。そうなると、技術開発の速度は遅くなってしまうということで、まさにスマホはいま技術開発の速度が落ち着きつつあるような状態にあると考えられますよね。
カメラにおいても同様で、裏面照射や画像認識技術を応用した瞳AFなど様々な技術が投入されていますが、カメラそのものもすでに基本的に満足できるような性能を得てしまっているため、なかなか買い換え需要を喚起するような優れた技術の投入というものができなくなっているとも考えられますよね。
なのでソニーが新技術の投入を出し渋っているというより、新たな技術開発が難しいレベルにまでなってきているというほうが正確なのかな?と思いますし、だから他社がソニーに近づいているのも当然ということが言えると思います。
ですが、そこはソニーですので、恐らく何か他に画期的な”何か”を研究開発している可能性がありますので、そのあたりは期待したいところですよね。そして他社にとっても、その画期的な技術を搭載した何かしらのカメラを発売すれば、今の状況から一発逆転する可能性があるわけですので、様々な研究をする必要があると思いますし、実際にしていると思います。
カメラの分野では、まだまだ技術的に革新できる余地があると思いますのでカメラメーカにはぜひ頑張って欲しいですね。
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コメント
コメント一覧 (2件)
ソニーはフルサイズのミラーレスを牽引してきましたが、光学ファインダーが
必要なくなったことから他国がカメラ事業に参入しやすくなりました。
Eマウントは規格を公開していますから、デバイスを日本から調達すれば簡単に
出来そうです。
またソニー機の良いところは搭載されたファームウェアに寄るところが大きく
ソフトの開発力次第では追いつくことは可能です。
ソニーはシェアの拡大を急ぐ余り足下をすくわれかねない状況なのかなと
思ったりします。
キヤノン、ニコンなどブランドのネームバリュー、信頼性からすぐとは
思えませんが将来は家電の二の舞にならないかと危惧するところです。
RF,Zマウントとも高級路線を走っていますが、高級機のイメージを
確立する戦略のようにも思えます。
進化するべきところは夜間での撮影技術だと思います。特に目では見えているのに、動きモノはどうしても撮れずブレブレです。
本当は目でみえているのに見えないが撮れる、そんなカメラなら高くても買いたいです。