Nikon Z fはNikon Z 8の代わりにはならない
Nikon Z fは”小さな”Nikon Z 8として利用することはできないという意見があるようです。
特にミラーレスカメラを完全に無音で使用するという問題がある。これがNikon Z fとNikon Z 8の主な違いだ。Nikon Z 8には120コマ/秒の効果的な電子シャッターを備えた積層型のイメージセンサーがある。一方で、Nikon Z fは、まだ古いNikon Z 6のイメージセンサーを使用しており、これは積層型ではなく有効な電子シャッターははるかに遅く15コマ/秒だ。
これはNikon Z fのローリングシャッター歪みが、カメラをサイレントモードで使用するときに問題になる可能性があることを意味している。このことはNikon Z 8には該当せず、サイレント時にもメカシャッターのカメラとほぼ同様に動作する。さらに人工の光の下ではNikon Z fの遅いセンサーではバンディングを発生しやすく、Nikon Z 8とは異なり、電子シャッターを光の周波数に同期させる方法はない。
したがって完全に無音のカメラが欲しい人にとってNikon Z fは恐らく適していない。メカシャッターを使用することに問題ない場合、Nikon Z fは動体/アクションと周波数ベースの光に対してはまったく問題がない。もちろん、メカシャッターを使用するときには連続撮影Hと連続撮影H(拡張)の違いを理解する必要がある。前者だけがライブビューファインダーを使用することができる(Nikon Z 8のようなブラックアウトフリーではないが、ブラックアウトは非常に短い)。RAWファイルの場合、連続撮影H(拡張なし)では最大フレームレートが6(完全なメカシャッター)~7.2(電子先幕)コマ/秒になる。
この問題が生じているのは、Nikon Z fが野生動物やスポーツアクションのための安価なNikon Z 8と考える人がいるからだ。新しいオートフォーカスシステムはNikon Z fにも搭載されている。しかし、現実的には同じ画質の移動する被写体の画像を撮影するためには、かなりの撮影コマ数を犠牲にしなければならない。
Z SYSTEM USERがNikon Z fとNikon Z 8の違いについての意見を公開しています。
記事によれば、Nikon Z fとNikon Z 8は同じオートフォーカスシステム、イメージプロセッサを採用しているため、Nikon Z 8の代替として利用できるように思われがちだが、実際には代替にならない場合もあるとしています。
それはメカシャッターを使用しない場合だそうです。このときに電子シャッターを利用するとバンディングが発生する可能性があることと、ローリングシャッター歪みが影響する可能性があることが指摘されています。また連写性能が低いことも撮影に影響する可能性もあるのかもしれません。
このように考えると、AF性能がほぼ同じだからといって、Nikon Z fは”小さな”Nikon Z 8として完全に代替できるような製品ではないと考えることができるのかもしれません。
またコントロール類が現代的なコントロールの配置になっていないので、素早く様々に設定を変更して撮影したいという場合にも不向きになるかもしれませんね。ユーザープロファイルを頻繁に入れ替えたい場合などにも苦労するかもしれません。
このあたりはローリングシャッター歪みが少ないセンサーを採用したNikon Z 6IIIに期待したいところですね。
さらにNikon Z 8はニコンがこれまで製造したなかで最高のカメラという意見について「Z 8はニコンがこれまで生産した最高のカメラ」について詳しくお伝え。
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センサーサイズ | 35.9×23.9mmサイズCMOSセンサー、ニコンFXフォーマット |
画素数 | 2450万画素 |
センサークリーニング | イメージセンサークリーニング、イメージダストオフデータ取得(Capture NX-Dが必要) |
イメージプロセッサ | EXPEED 7 |
手ぶれ補正 | イメージセンサーシフト方式5軸補正 |
手ぶれ補正効果 | 最大8段 |
高速連続撮影 | ・低速連続撮影:約1~7コマ/秒 ・高速連続撮影:約7.8コマ/秒 ・高速連続撮影(拡張):約14コマ/秒 ・ハイスピードフレームキャプチャー+(C30):約30コマ/秒 |
動画撮影 | ・3840×2160(4K UHD):60p/50p/30p/25p/24p ・1920×1080:120p/100p/60p/50p/30p/25p/24p |
シャッター速度 | ・シャッタースピードダイヤル使用時:1/8000~4秒(1ステップ)、Bulb、Time、X(フラッシュシンクロ) ・メインコマンドダイヤル使用時:1/8000~30秒(1/3ステップ、撮影モードMでは900秒まで延長可能)、Bulb |
ISO | 標準ISO 100~6400 |
フォーカスポイント | 273点 |
EVF | 0.5型 約369万ドット |
背面液晶 | チルト式3.2型TFT液晶モニター(タッチパネル) 約210万ドット |
メモリカードスロット | SD/SDHC/SDXC UHS-II対応 microSD/microSDHC/microSDXC UHS-I対応 デュアルカードスロット |
サイズ | 約144×103×49mm |
重量 | 約710g(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディーキャップ、アクセサリーシューカバーを除く) |
(記事元)https://www.zsystemuser.com/nikon-z-system-news-and/one-way-the-zf-is-different.html
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コメント
コメント一覧 (5件)
Z fがZ 8の代わりにはならないというのは、当然の指摘でしょう。
EOS R5やR6Ⅱは積層型ではないものの、読み出しの速いセンサーを使っています。
しかし、Z fやα7系などに使われるソニーセミコンの非積層型は、それほどの速度が出ないようですね。
Z fはZ 6Ⅲのレトロバージョンと思っていました。
実は、Z fはZ 5のレトロバージョンで、Z 6Ⅲ、Z 7Ⅲにはもう少し読み出しの速いセンサーが採用されるのかもしれません。
無茶な話だと思いながら読んでました(笑)
この記事を読んで思ったのですが、2020年以降ニコンがリリースした機種のうち完全新規のセンサーを搭載しているのはZ 9/8のみで実質1種類ということ。
ニコンの体力を考えると仕方ないのかもしれないですが、他社と比べると少々寂しくもあります。
来年はオリンピックイヤーなのでその辺り仄かな期待を抱いてはいますが、未だに音沙汰(噂)無し。
どんなカメラが出て、どんなセンサーが搭載されることになるのでしょうね?
そんな捉え方をしてしまう人がいるとは。映像エンジンだけ見てどうするんだか……w
それほどに安価なZ8(≒Z6III)への要望が強まっていることの裏返しですかね。積層型載せるのかという疑問はありますが。
来年でZ6IIから4年、流石にフルモデルチェンジしてくるとは思いますが、はたして……
Z fはエクステンションを付けてもグリップが無いに等しく、ユーザープロファイルが無いため、汎用的カメラではなく、28mm固定の風景、スナップカメラとして使っています。
ライカQ3的なカメラになっていますが、今後、大きなグリップ一体型のハーフボディケースやユーザープロファイルがファームウエアのアップデートであれば、使い方も変わるかもしれません。
画像処理プロセッサが同じだからAFも同程度になると言う発想自体が
そもそも間違ってますね。
パソコンで言えば同じCPUを搭載していてもメーカーが変われば性能は
様々です。
また同じメーカーであってもグレード毎に性能は変わります。
電力容量、クロック、その他、上級機と同じコストは掛けられません。