Nikon Z 9開発者インタビュー
Nikon Z 9の開発者インタビューが掲載されています。全文は記事元リンクからご覧いただくとして、興味深かったところを引用して紹介してみようと思います。
──開発開始時に掲げたコンセプトを教えていただけますか?
松島: たとえば動画性能につきましては8Kに対応したいと考えました。8K動画は16:9の比率で約3300万画素になりますが、静止画のアスペクト比3:2ですと、約4000万画素のセンサーが必要になる。そこで画素数はZ 7と同等の有効画素4571万画素としました。
とはいえ、ニコンのフラッグシップ機としては、4571万画素という高画素だけではなく、高速性も重要になります。そして高画素による高精細と高速性を生かして、ファッションやコマーシャルなどの分野でも使っていただきたいと考えています。
インタビューによれば、ニコンは開発当初からNikon Z 9を8k対応にしようとしていたことがわかります。そうなると記事にあるように最低でも4000万画素程度が必要になるわけですが、これまでのフラッグシップモデルのNikon D6は2082万画素でしたので、一気に2倍の解像度になります。
スポーツ撮影などでは連写機能も重要になるわけですので、解像度が低いほうがデータ処理がやりやすいはずですが、一気に4000万画素レベルのセンサーを搭載したことには驚きました。それでも連写性能は向上しており、それにはイメージプロセッサの処理性能向上が寄与しているようです。
従来比10倍のイメージプロセッサ処理速度
──EXPEED 7ですが、これはどんな処理が10倍速くなっているという意味なのでしょうか?
本橋: はい、画像処理性能が10倍高速になっています。ユーザーがその状況を検証することはできませんが、同じデータを処理させた場合に10倍の処理が行えるという意味になります。EXPEED 7は演算性能が大幅に向上しておりまして、AF専用エンジンがなくても、優れたAF性能を提供することができます。またEXPEED 7はひとつのエンジンでこれを実現しています。
画素数が増えても連写性能が高かったり、8k RAW動画の内部撮影が可能なのは、このイメージプロセッサの処理能力向上が大きかったとしています。従来のイメージプロセッサの10倍の処理能力で、AF専用のプロセッサを利用せずとも、EXPEED 7だけで優れた被写体追尾性能を実現しているのはすごいと思いますね。
AF性能の向上にはイメージプロセッサの処理速度の向上が不可欠ということで、開発してきたのだろうと思います。ひょっとしたら、さらにオートフォーカス専用のプロセッサやAIチップを搭載することで、より正確なAFや、より様々な被写体認識、AFに利用していたぶんイメージプロセッサの能力に余力がでることで連写性能などの向上が考えられるので、さらなる性能の向上も期待できるのかなと思います。
(記事元)ニコンWebサイト
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コメント
コメント一覧 (2件)
ニコンは20MPのD6を2020年に出したのでZ 9は思い切って45MPやメカシャッターレスに挑戦できたともいえますね。
キヤノンも同様に20MPの1DX IIIを2020年に出しましたが翌年に24MPのR3を出し市場の動向を見極めてからR1を出すという戦略。
Z 9がこれだけヒットしてるのを見るとニコンの戦略のほうが上手だったということなのか。
ともかくニコンはZ 9後のEXPEED 7搭載機種がいつ出てくるのか、多くの人にとってはそこが肝心に思います。
EXPEED7は通常機にはオーバースペックのような気もするので、Z9シリーズ限定になるかもしれませんね。
あとはコストの点も含めて。