Z 9の性能を下位製品へも適用
先日紹介したニコン社長へのインタビュー記事のなかで、さらに興味深い内容がありましたので、改めて別記事として紹介したいと思います。
ただ、21年末に発売したミラーレスの旗艦モデル「Z9」が好調でその革新的性能を他機種にも展開し、若年層向けの宣伝や製品開発も強化します。スマホでは撮影できない高レベルの動画機能を搭載したいです。例えば今夏発売の「Z30」はブイロガー(動画配信者)向けの機種ですが、レンズ交換式で画質は落とさずに動画配信に便利な機能を搭載しました。
先日はキヤノンがより低価格なカメラの種類を増やしていきたいと考えているということを記事にしました。その内容については、具体的にこちらからご覧ください。
さて、上記で引用したインタビュー記事によれば、以下のような製品が発売される可能性が示唆されています。
- Nikon Z 9の性能を他機種にも展開する
- 若い人向けへの宣伝を強化
- 若い人向けの製品開発を強化
- スマホでは撮影できない高レベルの動画機能を搭載
若い人向けの製品とは
このようにみるとニコンは低価格なカメラの販売についても検討しているばかりか(ニコン “低価格機種を増やしたい 一眼レフ撤退なし” 低価格製品に期待できる??)、若い人向けの宣伝をしたり、製品開発を進めることを考えているようです。
さらにNikon Z 9に搭載した革新的な機能を他機種にも搭載することを明言しています。このことから、将来的に発売されるであろうNikon Z 7IIIやNikon Z 6IIIには、Nikon Z 9と同じイメージプロセッサが搭載され、Z 9と同様の被写体追尾性能、被写体認識機能などが搭載されるらしいことがわかります。
しかし、このあたりはもう一般的なカメラを趣味とする人からすれば当たり前のことだと思われているのではないかと思いますね。むしろZ 9の機能が、Z 9より下に位置するカメラに降りてこなかったら、それこそブーイングの嵐になると思います。
Nikon Z 6IIの発売から約2年。Z 9の機能の一部を搭載したNikon Z 6IIIを発売して、α7 IVやEOS R6 Mark IIと渡り合える製品にして欲しいという人は多いと思います。
さて、今回さらに気になったのは若い人向けの製品というところです。これまでもニコンは若い人に訴求するとか、若い人向けへの宣伝などを強化していると言っていたと記憶していますが、実際にそれが効果を出しているのか個人的にはよくわからないと感じています。
いまカメラを購入する人は年齢が高い人の割合が多いため、若い人に製品を売りたいということなのだと思いますが、これはなかなか難しいのだろうと思います。
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コメント
コメント一覧 (8件)
他皆さんも仰っている通り、Z9譲りの機能を持った機種が必要ですよね。当然ながら開発しているとは思いますが、他社が新機種を出し続けているので、ちょっと遅い感が出てきてしまっているのではないかと思うのですが、どう考えているのでしょう? 高級機の次機種が出るぞアピールする時期なのでは? しかしZ30も早く出たとも思っていないですし、またZfcもスペシャルHP的には若い女の子を使ったりしていましたが、実際どのように売れたのかは知らないですし(もし若い人に売れていれば、そう言えばよい)。Zfcも昔のデザイン、Z30も個人的に特には?で、あまり余計なことを考える必要もないのでは? そしてフレンドリーになりたいのであれば、廉価レンズを早く出して欲しいです。
妄想的には、小さいCOOLPIX P800なんてどうでしょう?
Z 9の性能が他展開されたZ 7IIIやZ 6IIIなどがいつ出るのかですね。
Z 9需要がまだまだある様子なので落ち着くまで出てこないのでしょうか?
若い人向けとなると写真だけでなく動画も撮れて当然でスマホとの連携も重要かと思います。
Z 30はVlogger向けとなってますがVlog向きのDXレンズが揃ってないですし中途半端感が否めません。
若年層の開拓は広告や宣伝の仕方も大事だと思いますが大丈夫でしょうか。
NIKKOR Z 600mm f/4 TC VR S の反響を見ているとニコンは高額な超望遠レンズの市場確保のため
戦略的に優先して Z9 を売ることにしたのだ、と好意的に考えることもできなくもないですが、
この年末商戦では α7R5、EOS R6M2、X-T5 と各社市場競争力の高いカメラを発表している一方で、
ニコンは既存機種のキャッシュバックをキャンペーンし、
Z9 もそろそろ供給が需要に追い付いている状況で、全体としてはやはり後手に回っている印象がぬぐえません。
インタビューを見ているかぎりは Z9 の下のクラスに Z9 の機能を搭載することの重要性を理解しているようです。
それでも発表の気配すらないのは、何か製造上の問題でも抱えているのでしょうか?
こんな心配を振り払ってくれるような展開を期待しています。
現状でNikonはCanonやSONYの周回遅れレベルですからね。
Z9の成功は分かるのですが、CanonのR6はZ6iiと同世代ですがAF等の性能は圧倒的優位。そして最新のR6iiも発売ですからね。Nikonが次に出す普及機がR6iiに及ばないようでは、Nikonの凋落は決定的になります。
そういう意味では、次に出るであろうZ6iiiやZ7iiiはZ9レベルで失敗が許されません。「失敗=死」に直結です。
記事内に出てくる若い人向けの製品はSONYのZV-1のNikon版のような気がしますね。Nikonの意識だとZ30がZV-10対抗馬でしょうから。
ニコンは次の Nikon Z 6IIIやNikon Z 7IIIをどうするのか噂が漏れてこないので
分かりませんね。
皆さんが考えるZ9の機能を移植というのはプロ機ほどコストの掛けられないハイアマや
中級機では難しいかも知れません。
センサー性能は追わずにEOS R7、R10のようにAFに全振りしたような割り切ったカメラが
出せればおもしろいですが。
写真はノイズやダイナミックレンジを追うよりも確実に意図した所にピントが合う事が
最優先と考えたんでしょうね。
被写体検出については、Z7IIとZ6IIに降りてくるという噂は立ち消えになってしまいましたね。Canonもそうですが、R3から下位機に下ろした被写体検出は有効に働いても実際のAF(ピントが合うかどうか)は、電圧や積層センサーの情報読み出し力によるところが大きいので、R3と同じにはなっていないです。それどころかR5はR3の被写体検出を下ろしてパワー不足でピントが余計合わなくなってしまったという事例もあります。
Z9譲りの機能を持った機種は当然Z9には及ばなくても、α7 IVやEOS R6 Mark IIと渡り合える製品は期待したいですね。
ただ、40万円でEOS R6 Mark IIを買うなら、20万円足してZ9を買ってしまうのが満足度が高そうです。
ソニーはα7IV、α7RVと主力級のボディをモデルチェンジして大いに強化。α7IVはヨドでV10?V11?とにかく圧巻の売れ行きを見せてますね。
キヤノンは廉価なR10にも高度なAFを搭載。R6IIはマイチェンですが、R6からの乗り換えよりも新規導入向けでしょうね。(為替レートのせいで日本では5万高いのが痛い)
フジはX-H2S&X-H2で新型センサーと強力なAFを積んで新規層を開拓、立て続けにX-T5を出して旧来ユーザーをも歓喜させました。(これも為替レートで高価なのが……)
今活発なのはこの3社で、残りは元気が無いですね……パナは大衆向けとは言い難いGH6を出した後はSもGも音沙汰無し、OMDSはOM-5の仕様から企業体力を危ぶまれ、OM-1も既に行き渡ってロングヒットの気配は薄く。
そしてニコン。Z9は素晴らしいですが、ZfcやZ30も含めてハイアマ向けとは言い難く、主力級の不在が続いています。
8でも7IIIでも6IIIでもいいですが、何かしらは出さないと、流石にZ9だけで牽引するのは限界がありますからね。
Photographer-Nさんが仰るようにZ9の相対的な安さは有利ですが、縦グリ不要な場面も多々あるので不利にも働き、ボディ1.3kgは気軽に持ち出せる重さではなく……
ニコンもそれは重々承知でしょうが、はたしてどんな手を打つのか、打てるのか……年末商戦に向けての動きに期待です。
近頃はZ9至上主義的な風潮すら感じます。
それはさておき、上位機種の機能を下位に降ろすことは、他のメーカーでは普通にやっていることですから、販売戦略上は必要なことです。
シェアを追わない、売り上げではなくブランディング重視ということであれば、Z9やそれに準ずる高性能で高価格の機種のみのラインナップでも問題無いと思います。その分、会社規模は縮小せざるを得なくなるとは思いますが。
個人的には業務上、Z9並の被写体認識、縦グリなし、これらの条件をクリアできるボディが最低条件として必要なので待っているのですが、気配すら感じられませんね。
発売はしばらく先でも、開発中とアナウンスするだけでも印象は違うと思うのですが。
Z9で十分と言うユーザーの声がどんどん上がってくれば、これ以上の展開は望めなくなると感じています。