一眼レフ開発の復活があり得る理由
ニコンの一眼レフからの開発撤退が話題になっていますが、開発の再開もあり得るという記事が掲載されています。どのような意見なのでしょうか?実際の記事をみてみましょう。
ニコンが一眼レフカメラの新モデル開発から撤退したという報道が話題を呼んだ。一眼レフカメラ事業そのものから撤退すると誤解する人々もいたが、実際は既存モデルの生産・販売は続く。だが筆者はこの「開発撤退」というセンセーショナルな書きぶりに違和感を抱いた。ニコンは一眼レフカメラボディの新規開発を停止していることを以前から認めており、必ずしもニュースとはいえないテーマだったからだ。さらに、将来を見据えるとニコンが新しいボディを開発する可能性もあると考えている。その理由を詳説する。(ジャーナリスト 本田雅一)
(中略)
記事には「既存モデルの生産や販売は続ける」という旨の記載もあり、事業そのものを継続しない判断ではないことは明らかだ。
しかし、「撤退」「歴史に幕」という言葉から、ニコンが一眼レフカメラ事業そのものから撤退すると誤解する人々もおり、このニュースはネットで大きな話題を呼んだ。
この報道に対し、ニコンは「憶測によるもので、当社が発表したものではありません」「デジタル一眼レフカメラの生産、販売、サポートは継続しており、ご愛用のお客様には引き続きご安心してご利用頂ければと思います」と反論した。
このステートメント(声明文)には、ニコンが「生産」「販売」「サポート」を継続すると書かれているものの、日経の指摘通り「開発」の文字はない。細かく掘り下げれば、記事とステートメントに大きな乖離(かいり)はない。
両者の主張に大きな差異がないにもかかわらず、ニコンが「憶測」と強い言葉で反論しているのはなぜか。
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これだけでは、記事の内容があまりよくわからないので、ごく簡単に要約してみたいと思います。
・すでに出来上がっているシステムを放棄するはずがないし、したら信用を無くす
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・簡単にブラッシュアップした製品が発売される可能性はあるはずだ
・いちどフィルムカメラ市場を失った老舗メーカは、その経験から動じることはない
というような内容が一眼レフ開発復活の可能性がある理由となっています。3番目の理由としては、ニコン以外のカメラメーカの人の発言で、老舗メーカはフィルムカメラ市場を失ったという経験があり、再びゼロからデジタメ市場を復活させたということで、市場が縮小しても動じることはないと述べていたそうです。
ニコンは一眼レフから撤退なのか、復活の可能性もあるのか
ニコンは既存のユーザを大事にしてきましたので、確かに一眼レフの販売をすぐり取りやめたり、一眼レフ用のレンズをすぐにやめてしまうようなことはないだろうと思います。ただ、新商品に関してはミラーレス市場で存在感を出すことができるまでは、一眼レフの新製品に関しては難しいのではないかと思いますね。
もしあるとしたら、例えば、D780の中身がほぼNikon Z 6だったように、一眼レフのAFユニットは既存の部品そのままで、ミラーレスを一眼レフ化したような製品はあるのかなと思います。
そして老舗カメラメーカは、過去に一度、市場縮小という痛い目をみているのでカメラ事業を再び伸ばすことができるということについてですが、その過去の経験がどれだけ活かすことができるのかというのは個人的には未知数なのではないかと思っています。
というのも、フィルムからデジタルへの移行は、確かに新たな市場への移行という側面もありますが、当時は写真を撮影するといえばフィルムかデジタルかに関わらず一眼レフ(やコンパクトカメラ)を利用しなければならなかったからです。つまりデジタルに移行したとしても、一眼レフやコンパクトカメラを利用しなればならない状況でした。
いまはそもそも写真撮影をしたいと思った場合、スマホという選択肢がでてきてしまっているので、当時とは状況がかなり異なるのではないのかなと思いますね。
ただし、いちどそのような状況を経験した会社に、当時の風潮といったものや、アイデンティティーが残っていて、再び復活できる可能性があるという意味では確かにそうなのかもしれません。
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コメント
コメント一覧 (4件)
期待するのはDfスリム・トリプルクロスセンサーと手振れ補正を装備したD850Ⅱ・トリプルクロスセンサーを装備したD500sです。
クラウドファンディングで、Fマウントのボディーと保守をする会社を日本に作るのはどうか。
ニコンは以前、技能伝承のためにレンジファインダー機を限定販売しました。
ニコンFを期間限定でメンテナンスを受け付けるのもその一巻と思われます。
デジタル一眼もミラーレスと比較すれば製作に高い技術が要求されます。
ずいぶん前に修理業者と思われる人のデジタル一眼とミラーレスの分解比較記事を
見たことがありミラーレスはデジタル一眼と比較し部品数が少なくネジの
総数が1/2だったか1/3だったか忘れましたがその程度しかないと言うこと
でした。
そのような経緯も考えれば技能伝承のためにいずれ一時的に復活しない事も
ないかなと思います。
機種はD6でしょうね。
いずれにしてもしばらく先ではないかと思います。
精密光学機器は図面や回路図があっても作れませんから。
セイコーが今でも機械式のグランドセイコーを作り続けているのも同じです。
勝手言いますが、記者さんには、キャノンがEF-Mを数年以内にどうするのか、パナソニックが2マウント(どちらもレンズが1社供給でもない)をどうするのか、についての取材をお願いしたいですが。2社がどのような発言をするか聞きたいですし。
要約だけで語るのはどうかと思いつつも、多分に希望的観測を込めた憶測だな、というのが印象です。
理由の1つ目、開発終了≠システム放棄ですよね。既存製品の面倒を長いこと見るなら立派なシステム維持でしょう。
2つ目、理論上の可能性じゃなく、出す理由や商機があるのか? そこの分析無しじゃ与太話の域を出ませんね。
3つ目、レフ市場を失ったのでミラーレス市場をゼロから開拓してるんですよね、今。この理論を通すなら、デジイチ移行後にフィルム新製品を作った歴史が必要なはずです。
F6がそうだというなら、新製品が出るのは遠い未来ではなくむしろ移行期の今でしょう。でも当時と当時と今じゃ市場規模が2桁違うわけで。
ミラーレス開発競争が一段落したら、と私も思わなくはないですが、縮む市場で競争が一段落することってあるんですかね? あるとしたら、それは何社かが脱落して少ないパイの分割数が減る時かな、なんて悲観的な見方をしてしまうのですが。