鉄道車両内に防犯カメラの設置義務化へ
鉄道車両内で乗客が襲われる事件が相次いだことを受け、国土交通省が全国の鉄道会社に対し、車両内への防犯カメラ設置を義務付ける方向で検討していることが3日、同省への取材で分かった。近く専門家が集まる検討会で関係省令の改正などを議論し、早ければ来年度にも防犯カメラを車両に設置する上での基準を定める。
国交省は年内にも開催する専門家などを集めた検討会で議論を始め、義務化するカメラの機能や設置場所などの基準を検討する。鉄道各社が今後、新規に導入する車両への設置が想定されている。
国交省が鉄道各社に、車両内に防犯カメラの設置を義務づけることを検討していることが明らかになりました。以前から鉄道車内で様々な事件が発生していることを受けてのものだそうです。目的としては、犯罪の抑止効果とともに、車両内で発生した何かしらの状況を早期に発見するために必要だとしています。
この監視カメラですが、鉄道各社によって現在の対応は様々で、知らなかったのですがJR東日本ではすでに設置率は100%となっているそうです。今後、新車両について防犯カメラの設置が義務化されることで、将来的にはすべての車両に防犯カメラが設置されることになりそうです。
以前は防犯カメラを設置するというと、プライバシーの問題について反対する人がかなり多くいましたが、現在の防犯カメラの運用方法をみてプライバシーに関して配慮されている状況を知ったり、実際に犯罪の抑止効果や犯人の取り締まりに活躍していることなどを考えて、防犯カメラの導入の難易度は下がってきている印象です。
恐らく防犯カメラの設置というのは、様々なところで増えていくのだと思いますね。
多機能化する防犯カメラ
ある鉄道車両では防犯カメラの代わりとして、蛍光灯型LEDに防犯カメラを内蔵したLEDライトを鉄道車両に設置していました。蛍光灯型LEDは当然ですが、電気の供給を受けていますので、その電気を利用してLEDライト埋め込み型の防犯カメラとして運用しようということのようです。なかなか素晴らしいアイデアだなとおもいました。
たぶんですが、撮影された動画は、その防犯カメラに内蔵されたSDメモリカードのようなものに保存され、必要になった場合には動画を撮りだして犯人の割り出しに利用するといった使われ方をするのだろうと思います。
または、最近はWiFiなどの無線技術が発達していますので、撮影した動画をWiFiで送信し電車内の記録用サーバにデータを保存しているというようなことをしているのかもしれません。
ところでソニーがAI機能をもつイメージセンサーを発売したという記事をご存知でしょうか?
これはイメージセンサーに計算機能を持たせて、画像解析をして、問題があった画像のみをデータとして転送するというようなことができるようなセンサーとなっています。
この製品を応用すると、例えば犯人がナイフを振り回しているとか、多くの人が逃げだそうとしているとか、火が付いたなどといった状況をAIが自動的に判別し、問題があったと思われる画像だけを運転手や、ネットワークを通じて運行管理している場所に転送したりということが可能になります。
そうすると運転手がすぐに状況を認識することができたり、外部の管理者が車両内の様子を問題があった場合だけ把握するということが可能になります。つまり、ずっとモニタリングをしてなくても、問題があった場合だけ連絡がくるという形が実現します。
仮に駅に設置すれば、駅のホームから線路に落ちた人を判別して、自動に列車を停止させるというようなことも可能になるかもしれませんし、踏切に設置すれば遮断機が下りようとしているのに車や人がいることを連絡できる可能性もあります。踏切などでは、データ通信用のSIMが利用できるような製品を利用すれば、ドコモやAUといったキャリアのネットワークを利用してデータの送信が可能です。
このように、カメラの技術とAIを組み合わせると画像判別によって面白い製品ができる可能性がありますよね。今後はこれらの技術を応用して様々な製品がでてくるのだろうと思います。センサーと被写体認識技術が高いカメラメーカも、その技術を応用すれば面白い製品を作ることができると思いますので、ぜひ頑張って欲しいと思いますね。
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