前々年比マイナス80%の衝撃
CIPAがデジカメ、レンズに関する出荷台数統計を公開しています。画像クリックで拡大します。
出荷台数の統計では、レンズ交換式だけでなくデジカメ全体の統計や、レンズの出荷本数に関する統計もありますので、すべての統計は記事元リンクからご覧ください。
統計によれば、レンズ交換式カメラの出荷台数は、これまで最も低かった2020年4月をさらに下回る結果となっています。前年の比較では約70%ほど出荷台数が減少している計算になります。前々年から比較すると約80%ほど出荷台数が落ち込んでいる計算になり、計算上は前々年の1/5しかカメラが売れていないという深刻な状況です。
グラフをみるとわかるのですが、カメラの最も売れ行きが高くなる4月~6月の出荷台数が落ち込んでいることになるため、カメラメーカとしては死活問題になりかねない状況です。
新型コロナという外的要因
このように出荷台数が落ち込んでいるのは、もちろん新型コロナウィルスの影響です。カメラはいわば趣味のようなもので、もちろん職業カメラマンもおられますが、多くのカメラ購入者はカメラがなくても生活にこまらないアマチュアカメラマンです。カメラは嗜好品とも言えるかもしれません。新型コロナウィルスが蔓延している状況では、撮影旅行をするわけにもいかず、さらに各種イベントも自粛しているような状態ですので、カメラを購入する人が減るのも理解できます。
実際に海外の総合通販サイトで、新型コロナウィルスの影響で売れなくなった製品TOP10の3位にカメラがランクインしているような状態です。それだけカメラを購入する人が減っている訳ですが、今回の統計はそれを裏付ける形になってしまいました。
カメラメーカも先日の熊本地震の影響で、イメージセンサーの供給に問題が発生したとき、災害についての対策についてかなり検討していたと思いますが、まさか新型ウィルスによって経営に打撃を与えるような問題になるとは考えてもいなかったでしょうね。
それだけに影響は大きく、実際にオリンパスは映像事業を事実上の身売りという形で売却することになってしまいました。
新型コロナウィルスの影響はワクチンが開発されるか、馴化して弱毒化するまで影響は続くと考えられ、本当にカメラメーカにとっては心配な日々が続きそうです。
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