キヤノンのイメージセンサー冷却に関する特許
キヤノンがイメージセンサーの冷却に関連する特許を出願していることがわかりました。どのような特許なのでしょうか?
以前から存在していたカメラの発熱に関する問題が、最近ではより重要な課題になっています。発熱する部分は主に、イメージセンサー、イメージプロセッサ、バッテリー、メモリカードです。このうちイメージセンサーについては、放熱に関してかなり気を遣う必要があるようです。
それでは特許の内容をみてみましょう。
【0006】
本発明は、電子部品が発生した熱を効率良く放熱できるとともに、第2ユニットの第1ユニットに対する移動の抵抗を減らすことができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としての電子機器は、第1ユニットと、該第1ユニットに対して移動が可能な第2ユニットと、第1ユニットおよび第2ユニットのうち一方に含まれる電子部品と、第1ユニットに設けられた第1伝熱部材と第2ユニットに設けられた第2伝熱部材とを伝熱可能に接続する熱接続構造とを有する。熱接続構造は、第1伝熱部材と第2伝熱部材との間に配置され、第2ユニットの移動に伴って変形可能な可撓性を有する中空部材と、該中空部材の内部に配置された流動性を有する熱伝導材料とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、電子部品が発生した熱を効率良く放熱することができるとともに、第2ユニットの第1ユニットに対する移動の抵抗を減らすことができる。
以上のようにキヤノンがイメージセンサーの冷却に関する特許を出願してます。
前述の通りカメラの内部では様々な部品が発熱するわけですが、その中でもイメージセンサーの冷却には特殊な技術が必要になるようです。というのも、最近のカメラはイメージセンサーを動かすことにより手振れ補正やハイレゾ撮影が可能になっているためです。センサーを動かすということは、それだけ接している部分を少なくする必要がありますし、できるだけセンサーそのものを軽くしたいと思うはずです。そうなると、大がかりなヒートシンクを取り付けることができませんし、何かに接しているとそれだけ摩擦が大きくなってしまいます。できるだけ浮いている状況を作りたいので、そうなると余計に冷却が困難になります。
そこで、今回の特許の出番です。この特許によれば、センサーを取り付けて熱伝導させる流体が内部にありながら、その摩擦をできる限り少なくすることを目的としているようです。なかなかうまいこと考えますね。
最近はカメラ内に様々な仕組みや部品を取り付けることで放熱を助ける仕組みを作っているようです。これもその工夫の一つと考えられそうですね。しかし扱うデータ量が多くなるとどうしても発熱は避けられないので、今後は発熱との戦いになっていくのかもしれません。
さらにEF-Mマウントがコロナ禍で早期ディスコンになった可能性について「新型コロナがEF-Mマウントのディスコンを早めた可能性??」にて詳しくお伝え。
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コメント
コメント一覧 (1件)
特許の内容をすべて読んでるわけではないので全貌は不明ですがこの
特許を見るとセンサーにシリコンベローズを介して液体金属を循環
させる構造なんですね。
液体金属が磁性流体なのか分かりませんが流す量で放熱効果をコントロール
出来そうなので良さそうですね。
またシリコンベローズは X、Y 方向に可撓性を持つのでセンサーの物理的動作に
対して抵抗しませんね。(回転方向も含む)