ロードマップ外のレンズがいきなり登場
日付が変わりましたので、昨日の話になりますが、突如としてニコンがNIKKOR Z 28-75mm F2.8を発売するという噂がでてきました。具体的には、こちらの記事が詳しいので、まずは下記の記事をご覧ください。
その後、海外のサイトを閲覧したり、当サイトにもいくつかの投稿があったのですが(情報ありがとうございます)、NIKKOR Z 28-75mm F2.8は、どうやらタムロンが設計、製造した製品でそれをニコンがニコンブランドで発売するかもしれないという話がでてきています。もちろん、これはあくまで想像で、確定した内容ではないのですが、理解できる内容とも思えます。そのあたりをちょっと見てみます。
28-75mm F/2.8がニコン用として発売されるのか考察
まずタムロンは、NIKKOR Z 28-75mm F2.8と同等の製品を発売しているのでしょうか?
調べてみると、確かにタムロンは実際に28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 (Model A063)というレンズを発売しています。製品ページはこちらになります。焦点距離とf値は同じですので、確かに同じ製品である可能性があります。
そして、その製品は技術的にZマウントで利用することが可能なのでしょうか?28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 (Model A063)はEマウント用のレンズとして発売されています。フランジバック(レンズからマウント面までの距離)はZマウントよりEマウントのほうが長いですので、若干数ミリですがレンズの鏡筒を長くすれば、Eマウント用の光学設計のままZマウント用として発売することが可能になると思います。また、レンズ口径についてもZマウントのほうがEマウントより十分に大口径なので問題ないと思います。
さらに電子接点における様々な通信の互換性、デジタル補正データについてのレンズと本体のやりとりについても、タムロンからレンズやモータなどの材料のみを受け取って、それ以外はニコンが組み立てるというような形であれば、問題はありません。
以前、ニコンは高倍率ズームのレンズをタムロンから供給を受けて、NIKKORレンズとして発売していたと言われていて、ニコンとタムロンの関係は比較的良好であると考えると、今回のレンズの供給もあり得るのではないのかなと思います。
もし、タムロンからレンズの供給を受けるとしたら、いま現在タムロンが発売しているレンズの多くがZマウント用として、しかもニコンから発売される可能性があるということで、互換性の問題がまったくない純正レンズとして発売されることになるので、ユーザとしては非常に期待が高まるところだと思います。特に、絶妙な焦点距離と廉価な価格設定のレンズということで、ニコンユーザとしては嬉しいことだと思いますね。
しかも、どのタムロンレンズを販売するかは、ニコンのさじ加減一つになりますので、ニコンのZマウントレンズの販売を妨げない形で導入できるというメリットもあるのだろうと思います。
前述したように、今回のNIKKOR Z 28-75mm F2.8はロードマップに掲載されておらず、いきなり発売の可能性がでてきたということは、ニコンとタムロンの間で発売に関して様々な協議をしていて、条件が合わずに破談になるかもしれないのに、事前にロードマップに乗せておくことはできないという可能性を考えると、ロードマップに乗っていないことも理解できるところではないのかな?と思います。
さて、実際にはどうなるのでしょうか?もし実際にレンズが発売されれば、レンズの構成図やMTF曲線なども公開されるはずですので、その比較からタムロンのOEMレンズであるかどうかもわかると思います。そのあたりの考察も楽しみになってきましたね。
そして、今後、さらにタムロンの廉価なレンズがニコンブランドとして発売されると考えると、かなりラインナップの充実や廉価レンズの充実に期待できるのではないかと思うので楽しみになってきました。
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コメント
コメント一覧 (5件)
タムロンのOEMだとしたらロードマップに載ってなかったのも頷けますね。
それにしても標準域をカバーするレンズが多いような。
Zレンズは100-400や200-600などの望遠域のレンズが足りてないのでタムロンOEMだとしたら70-180/2.8や70-300や150-500が欲しいですね。
confirmedに変わっています。
https://nikonrumors.com/2021/12/13/confirmed-nikkor-z-28-75mm-f-2-8-lens-announcement-and-nikkor-z-800mm-lens-development.aspx/
Lマウント陣営のシグマとは違ってタムロンはフルサイズミラーレスのレンズについてはEマウント以外の転用先を持っていなかったのでニコンZへの光学系と駆動系のみの OEM というのはウィンウィンの良い取引かもしれないですね。
ニコン側がファームウェアや鏡筒、マウント部を開発することでサードパーティ製レンズにありがちな、AFや補正処理に対する不安やズームリングやフォーカスリングの向き違いといった問題も回避できますし。
28-75mm の取引が両社にとって正解だったなら次のレンズも検討されると思いますが、その場合は 35-150mm や APS-C の 18-300mm あたりを市場は期待しているのではないかと個人的には思います。
既にZレンズにはタムロン製があるようですので驚きは無いですが、ロードマップに無いものが突然登場するのはサプライズですね。Zシステムが登場した当初はEマウントレンズをTZE-01で使っていましたが、その後Zレンズも一通りそろったので17-28mm F2.8のようなズーム域を抑えた軽量コンパクトなニッチなレンズ以外はEマウントレンズは使わなくなりました。
ただし、AFが100%正確で無いのと、歪み補正が効かないので、ぜひZマウント用で発売して欲しいです。もう1本は70-180mm F2.8ですが、こちらもAFはほぼほぼ使えるのですが、歪みが大きいためZでは使えないものとなっています(FE100-400は使えます)。Z 70-200mm F2.8が大きく重いので、70-180mm F2.8が出れば出番が多くなりそうです。
設計流用だからマウント径の大きさが活かせないものを出すんですね。